ご案内

私は10数名のヴォイストレーナーとともに、ヴォイストレーナーにも指導しているため、内外のヴォイストレーナーのアドバイザーやヴォイトレをしている人のセカンドオピニオンもたくさんやってきました。ヴォイストレーナー、指導者、専門家以外にも「ヴォイストレーナーの選び方」などに関する質問が多くなりました。以下を参考にしてください。

 

「ヴォイストレーナーの選び方要項」 http://www.bvt.co.jp/new/voicetrainer/

 

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カテゴリー2:ヴォイトレの論点は、こちら に移動になりました。
カテゴリー4:4.福島英レッスン録アーカイブは、こちら に移動になりました。

 

 

閑話休題 Vol.93「城」(2)

三人の武将と城

 

〇織田信長

 

本拠の城を頻繁に変える。

「勝幡城」(しょばたじょう)に生まれる。

築城の技術とまちづくりを追求。

最初に築いたのは小牧山城、見上げるような総石垣を築き、まっすぐな「大手道」。

織田信長の天下構想が、お城や城下町。「楽市楽座」、商人や工人の城下町を形成。

1555年(天文24年/弘治1年) 清州城、一族間の内紛を鎮めて、尾張統一。

1563年(永禄6年) 小牧山城

1560年(永禄3年)桶狭間の戦い 美濃攻めの準備として小牧山に城を築いて拠点。

1567年(永禄10年) 岐阜城 斎藤氏が籠っていた美濃の稲葉山城を4年かけて制し、岐阜城の大改修。地名を「井ノ口」から「岐阜」へと変更。

1569年(永禄12年) 二条城 足利義昭を擁して上洛を果たし、京都の拠点。現存する二条城とは別

1576年(天正4年) 安土城 琵琶湖のほとりに築城。最上階は金色、下階は朱色の八角形の57階の建造物で、住み、来賓を迎えるため贅を尽くした

 

〇豊臣秀吉

 

大坂城、イエズス会宣教師「ルイス・フロイス」は、すべてにおいて、信長の建造物を上回ると。天守は生活の場ではありません。金銀や高価な武具、茶道具などの財宝で飾り立て、賓客を招いては、財宝を見せびらかした。表御殿の黄金の茶室から「三国無双」と呼ばれた天守、洋風ベッドを置いたという奥御殿の寝室。

1566年(永禄9年) 墨俣城、斎藤軍の前で、数十日間で完成させて、美濃攻略が前進。

1574年(天正2年) 長浜城、浅井長政を制し信長からの土地に築城。城下町として統治。

1580年(天正8年) 姫路城 信長に中国地方の攻略を命じられて、播磨へ進出。黒田官兵衛の姫路城を大改修して、毛利家との闘いに備え。

1583年(天正11年) 大坂城 三重の堀と運河に守られた要塞。城内には山里のような風情を持つ山里曲輪(城内に庭や池、茶室を設けた曲輪)も造り、大名や有力商人達を招き茶会や花見を楽しみました。

1586年(天正14年) 聚楽第 京都における滞在所。天皇などを迎えるための、政庁の役割

1590年(天正18年) 石垣山城 敵からは一夜で築城したように見えた。

この年、小田原城を落として、天下統一。

1591年(天正19年) 名護屋城 8ヵ月の工事で肥前に名護屋城、朝鮮半島へ出兵する拠点。

1594年(文禄3年) 伏見城 隠居所として聚楽第の一部を解体して築城。地震で倒壊したため、木幡山に移築。この伏見城で病死。

 

〇徳川家康

 

1603年(慶長8年)に征夷大将軍となると、江戸を天下の政庁とする

姫路城に類似した、大天守と小天守を組み合わせた連立式天守。大天守も圧倒的な大きさで、石垣を含めた城全体の大きさは、およそ68m。複雑で防御性の高い天守曲輪(詰丸)を備える、南側の大手には五連続の外桝形を連ね、かつ北側には三連続の「馬出し」を配置。

 

1560年(永禄3年) 岡崎城 家康生誕。人質として身を寄せていた今川義元が桶狭間で戦死し、岡崎城に戻りました。

1570年(元亀1年) 浜松城 今川家の浜松城を攻略。武田信玄の侵攻に備え、本拠地を移しました。

1586年(天正14年) 駿府城 駿河の支配を目指して築城。

1602年(慶長7年) 伏見城(改築)二条城

1600年に「関ヶ原の戦い」で勝利し、天下取りに成功。伏見城を経て、二条城を造営。

1604年(慶長9年) 江戸城

1603年(慶長8年)征夷大将軍に任命され、江戸幕府を開府しました。

1610年(慶長15年) 名古屋城 尾張国統治の拠点を名古屋に制定。

1615年 徳川幕府によって「一国一城令」

1616年(元和2年)に隠居し、大御所、駿府城で病死。

 

〇奄美・沖縄地方「グスク」

 

グスクの石垣と建築群(首里城。沖縄県那覇市)

鹿児島県の奄美諸島および沖縄地方の城は「グスク」または「スク」と呼ばれる。

12世紀、沖縄地方に点在していた領主の「按司」(あじ)の居城で、城内に「ウタキ」(御嶽)や「ウガンジュ」(拝所)と呼ばれる沖縄地方特有の信仰施設を持つ。

三山時代に多くのグスクが築かれ、現在までに見られる。土木や建築の技術、特に石垣は日本内地の石垣とは異なり、琉球石灰岩を加工した石積みの石垣で、外観も曲線をなして角さえも丸みを帯びている。

中国や朝鮮半島で「馬面」(マーミェン)や「雉」(チ)と呼ばれる横矢がかりの出張りや、城門においては牌楼や石造のアーチ門(拱門)が見られる。

舎殿のほか、櫓としては門上の櫓のみである。

歌とヴォイストレーニングの話Ⅱ「ヴォーカルトレーニングの全て」 Vol.18

失われた声を取り戻す心を感じ声に表現する 

ヴォイストレーニングメニュー100

67 都の西北

 腕を振りながら、早稲田大学の「都の西北」をうたう。

 他の校歌や寮歌でもよい。

 68 キック

 「エイ」とキックしながら、声を出す。

 69 腰振り

 ツイスト、ゴーゴー、イケイケ

 お好きなスタイルで。

 70 胴上げ

 「ワッショイ、ワッショイ」

 おみこしでもよい。

 71 お経

 「ナムアミダブ…」「ナンミョウホウレンゲイキョウ…」ご利益がある。

 72 笑いの増幅リレー

 一人が笑い出したのを受けて、全員で笑う。

 おたがいに指さすと効果的。

 73 まねする

 TVをつけ、しゃべっている人々の表情、音量をまねる。

 74 なわとび

 「123…」

 カウントして縄をもっているつもりで飛ぶ

(複数のときは「お入んなさい」で…)。

 75 倒立声出し

 逆立ちをして声を出す。

 頭をつけるヨガの倒立でもよい。

 76 ウエーブ

 手を上にあげてゆらす。一人でもよい。

 77 ネコののび

 昼寝から目ざめたネコのまねをする。

 78 カラス

 夕暮れを思い浮かべて

「カァ、カァ、カァ、カァ、カァ…」

 79 背中で語る

 相手の背を見て考えたこと、思い浮かべたことをあてる。

 80 頭で語る

 テレパシーで、相手の考えたこと、思い浮かべたことをあてる。

 81 お茶くみ

 熱いお茶を運び、人にまわし、飲むところまでパントマイムで。

(同じく、着る、脱ぐ、顔を洗う、シャワーをあびる、入浴する)

 82 インディアンの歩き方

 胸を張ってその勢いで前に進む。

 ぐるぐる円を描いてまわる。

 83 関西弁

 関西弁でしゃべりまくる。次に広島弁、博多弁などで。適当でよい。

 84 カクテルパーティ効果

 他の全員が大声で邪魔するなかで1対1で聞きとり、話す。

 85 ドロボウと警察ゴッコ

 二者の心理になって尋問のやりとりをする。

 86 ナンパ

 ナンパのトレーニング。

 87 性転換

 女は男ことば、男は女ことばを使う。

 88 イタイ!

 痛みを思いっきり表現する。「Ouch!」(アウチ!)

 89 性格占い

 自分の性格をものに例えたり、ことばで表現する。

 90 花鳥風月

 火、水、花など、しぜんの風物の一つになる。

 91 風水の術

 ことばの出るまえの心の動き(風)を感じる。

 風が流れるか、感じるか、響くか、そのことに集中して、風と一体になる。水になりきる。

 92 ものになりきる

 「あつい雲よ」「私の海、ふるさと」

 その気にじっくりなるまで待って、実感できたらことばにする。

 93 笑わせる

 人を笑わせてみる。

できたら、ことばで、無理ならくすぐってもよい。

 

 

 94 死ぬふり

 

 死んだふりをする。

 

 息をひそめじっとしている。

 

 

 95 いびき

 

 思いっきりいびきをかいてみる(起きたまま)。

 

 

 96 寝ごと

 

 横になって、寝ごとをいう。

 

 

 97 内緒話

 

 声をひそめて、息でしゃべる。

 

 

 98 ギンギンギラギラ

 

 「ギンギンギラギラ夕日が沈む」を歌う。

 

 

 99 ふくろう

 

 ホーホーッと高低いろんな高さで鳴く。

 

 

 100 ハッケヨイ

 

 行司役をやってみる。

 

「よい声になれるヴォイストレーニング~声の科学」 Vol.16

〇子音のトレーニング① カ行とガ行

 

カ行音の成り立ち

カ行の子音「k」は、奥舌と軟口蓋でつくる破裂音で、奥舌を軟口蓋につけて息の出口をふさぎ、息を吐き出すとき、この閉じた部分を突き破ることによって発します。

 

濁音と鼻濁音

ガ行音はさまざまに発されます。学問の「ガ」は、濁音で発音します。ところが、音楽(オンガク)の「ガ」は、濁音と鼻にかかった鼻音とに分かれます。破裂音で濁音「g」に、ガと鼻から抜いたやわらかい「ガ」となるのです。これを鼻濁音と呼びます。

 

〈カ行のトレーニング〉

カ 金で母さん、悲しませたか/噛んだら噛むだけ辛いカラシ/重ねて確認、確実に

キ きっとキミは来てくれる/気さくで気がつき器量よし/地球の危機きっとくる

ク 黒い鯨の口/熊本の空港にくる/ひゃっくり、びっくり、くりくりの目

ケ 経験は人間を形成する/今朝すごいけんまくで喧嘩した/やけ酒のわけ

コ 子供の心に入り込む/今度、近藤さんと来よう/濃いコーヒーよリココアが好み

 

〈ガ行のトレーニング〉

ガ ガサツでガミガミ外国人

ギ 銀座の銀行義理づきあい

グ グッチにガマグチ、グチを言う

ゲ ゲコゲコ、玄関に一撃

ゴ ゴマすり、ゴリゴリ、ご苦労さん

 

〇子音のトレーニング② サ行とザ行

 

シとサスセソの違い/シとスィの違い

「刺す」と「死す」の発音を比較し、呼気の通るすき間の位置を比べてみてください。サは舌先が上歯ぐきの裏に近づくのに対して、シは舌の上面の前の方が、上あごの前方の硬口蓋に近づき、舌先の下がサと違い、下歯ぐきの裏から離れた状態で発されます。先生を「シェンシェイ」となまるのは、この混同です。スェスェ、スェンスェン、センセイとくり返して直しましょう。

 

ザ行音の成り立ち

ザ行は「サ」と違い、舌先がまず上歯ぐきの裏に接します。それを押し破って、破裂音とし、そのすき間から生じる摩擦音が加わって「dz」の音をつくります。このように破裂音と摩擦音の組み合わさった音を破擦音といいます。ちなみに、風邪(カゼ)が「カデ」となる人は、舌が歯ぐきから離れるからです。

 

〈サ行のトレーニング〉

サ さざなみのささやき/サメとサバとサンマ/さっさと財布を探さなきゃ

シ シタールの静かな調べ/知ったら嫉妬、知らぬが花/椎茸と塩を仕入れる

ス 透き通る素肌ヘキス/すべてを捨てて救う/炭火を入れるのが済む

セ 背骨を矯正する先生/せせらぎと船頭の声/背伸びする制服の生徒

ソ そばでそつと添い寝する/食欲をそそるソウル/外の掃除が騒々しい

 

〈ザ行のトレーニング〉

ザ 残念、残酷、ざまあみろ

ジ じいさん、自分で、持参する

ズ ズボン、ずりおち、ずいぶんだ

ゼ 絶体絶命、銭がない

ゾ 像の銅像、どうぞどうぞ

 

〇子音のトレーニング③ 夕行 ダ行 ナ行

 

チ、ティ、ツィの違い

チ「tʃi」をささやくように「チー」と伸ばして発音すると、最初の「チ」の音のあとに、「シ」のような摩擦音が「シー」と続きます。「アチー!」の「チ」です。「ティ」ではありません。

ティ「ti」、ツィ「tsi」を伸ばすと、「イー」となります。この2つは、ティーポット、ツィードなどの外来語の発音以外は使いません。

 

ダ行音の成り立ち

「ダ、デ、ド」は、夕行が無声音、ダ行音は有声の破裂音です。ヂとヅは音の上では、ジとズと同じです。「ヂャヂュヂョ」も「ジャジュジヨ」と同じで、特別なとき以外は使いません。

このように、ザ行音と共通のところが多いので、「ダデド」と「ザゼゾ」を混同しないように注意しましょう。「さざ波」が「サダナミ」、「なでる」が「ナゼル」、「のど」が「ゾ」になる人は、要注意です。

 

ナ行音と夕行音

ナ行は、舌の接するところは夕行と同じです。夕行音は破裂音ですが、ナ行音は舌を歯ぐきにつけたまま、息を鼻へ抜く鼻音になります。

「ナ」は、そのまま声を出さなければ、鼻から息が静かにもれます。そこで、鼻に手を当てながら「ナ」を発音すると、声が鼻に響いて振動するのがわかるでしょう。ナ行音は、鼻にこもらせないことがポイントです。

 

ハミングとナ行

響きを集める目的で、ハミングを使ってみましょう。

口の中を閉じ、唇も軽く閉じます。その状態で鼻のつけ根を意識してハミングをします。声を一点にめがけて出すようにすると、響きがまとまります。

やりにくければ、MinMin…と声を出してみましょう。Na(ナ)やNya(ニャー)でも、かまいません。口の中を響かせようとして口を開けすぎないように注意してください。

 

〈夕行のトレーニング〉

夕 たまに玉ネギを使った/楽しい旅をしたい/ただで食べるタコ焼き

チ 知恵と力で勝ち取る/塵はきちんと持ち帰れ/地下鉄でチョコをちょっと食べる

ツ きつい靴は窮屈だ/つまみにつけたさつまあげ/つまらない付き合いを続ける

テ おてんとうさんがテラスを照らす/丁寧に手を洗う/転校生の手書きの手紙

卜 遠くにトンボが飛んでいる/灯台のともしびが届く/遠い都市の時計が止まるとき

 

〈ダ行のトレーニング〉

ダ 大ちゃん、大好き、大胆な

ヂ 赤地と白地の生地

ヅ 堤さんとつづきさんの小包

デ デレデレ、電話に出るな

ド 堂々、どしどし、どんくさい

 

〈ナ行のトレーニング〉

ナ 何が何でも夏がいい/泣き顔なのに涙がない/海原の七不思議

二 煮込んだ肉のいい匂い/二人三脚で荷造りして逃げた/兄さんを二度と憎まない

ヌ 濡れたような絹を縫う/ヌルヌルぬめる/塗り薬が塗れぬよ

ネ 寝るに寝れない熱帯夜/年々きれいになる姉さん/来年を念じながら眠る

ノ ノックののち覗く/納期でノイローゼの農民/野はのどかでノスタルジイ

 

〇子音のトレーニング④ ハ行 バ行 パ行 マ行

 

ハ行音の注意点

「h」の音は、ハーと息を吐くときの喉音です。喉の奥を「アエオ」より狭くして出す摩擦音です。「h」は咽頭からの深い声、喉声ですが、「ハヘホ」はこの「h」音と母音「アエオ」でつくられます。

「ヒ」と「シ」は調音点が近いため混同しやすく、「日比谷」と「渋谷」、「質屋」など、よく聞き間違えられます。地域によっては「ヒ」と「シ」を逆に発音するところもあります。

 

もっとも息の速いパ行

日本語を発したとき、もっとも速いのは、パ行「パピプペポ」です。波形に強い揺れが出て揺れるのです。

パ行は、唇で空気をためて、はじくように発声します。破裂させる音なので、手をあてるとわかるでしょう。一方、大声と発音の速度とはあまり関係ありません。

 

マ行音とバ行音の混同

両唇を用いる点で、マ行はバ行音と近い発音法であるため、両者は混同しがちです。

さびしい←さみしい/さむい←さぶい/けむい←けぶい/ムミカンソー(無味乾燥)←ムビカンソー/ムボービ(無防備)←ムモービなど、いろいろあります。

さびしい←さみしいのように、両方が一般化してきているものもありますが、本来の発音はどれなのかを注意することで、ことばに対する関心を高めるようにしましょう。

 

〈ハ行のトレーニング〉

ハ 箱を博物館へ運ぶ/華やかではかない花火/蜂に刺されて鼻はれた

ヒ 広い額の人にひるむ/光る瞳にひかれる/昼寝する人に昼飯広げる人

フ 不快不安感が心を塞ぐ/工夫をこらした豆腐のフライ/不意に触れ合う二人の心

へ 塀や兵器のない平和な世界/へとへとにへたばる/平気で変な返事する

ホ 星が微笑む豊作の村/頬のほてりは惚れてる証拠/本を翻訳したのは本当?

 

〈バ行のトレーニング〉

バ バイバイ、バラ色のバス

ビ ビタミンBとビタワン

ブ 不恰好な部下をブイブイいわす

べ べっぴんなベイビー、べたぼめ

ボ ボスのボサボサ帽子

 

(パ行のトレーニング〉

パ パパのパパイヤ、パイナップル

ピ ピチピチのヒッピー

プ プータローは、プリンス、プーさん

ペ ペリカン便、ペダルでペチペチ

ポ ピンポン、パンポン、ポンポンド 

 

〈マ行のトレーニング〉

マ まるで待ちかねたように松の木/前々から前歯が曲がっていた

ミ 耳に水が入る/未知なる道を見つめる/みんなで未来を見つけよう

ム 無邪気な娘に夢中/息子は六日に婿入り/昔むかしの虫かご

メ 名月に女神を愛でる/しめしめ、しめじ飯だよ/迷宮で女神にめぐり逢う

モ 桃をもらって来い/もうモラルをもとう/身も心も燃え立つ

 

〇子音のトレーニング⑤ ヤ行 ラ行 ワ行

 

ヤユヨとは

ヤユヨは、「イア」「イウ」「イオ」のように、「イ」の口の形をして「ア、ウ、オ」を発音します。そのため、イ、ユ、ヨが混同されています。行く(ユク、イク)、良い(ヨイ、イイ)などです。これはどちらも認められています。力が入ると、「ヨコハマ」が「ィヨーコハマ」のようにねばっこくなってしまうようです。

 

R」「L」の発音

ラ行は、日本人にとってはなかなか難しい音で、いくつかのパターンがあります。「ホラーッ」のような、はじめるように聞こえる弾音と、「ブルンブルン」というときの強い震え音、巻き舌で話すときの音です。

英語の「L」の発音は、前もって舌先が歯ぐきに触れていて跳ねる音です。ラジオ、ロボット、リズムなど、語頭に多く用いられます。

R」の発音は、舌先は軟口蓋で口の奥で発し、Rは唇を丸め、舌先を上(口蓋)につけず口先で発します。

 

「わたし」と「あたし」

ワ行の「w」は、口構えをウ「u」に近い形にして発する両唇摩擦音です。しかし「w」は、英語の発音ほど両唇を近づけません。「わたし」と「あたし」を区別できますか。

 

〈ヤ行のトレーニング〉

ヤ 深夜の山はやばい/闇の中で優しい声に安らぐ/安い八百屋が休み

ユ 湯上がり、雪でゆとりの日/優雅な百合の花/憂鬱は優柔を誘発する

ヨ 夜な夜なヨーグルトを食べる/陽気な妖精と夜を明かす/よそよそしさを装う

 

〈ラ行のトレーニング〉

ラ ラベンダーとバラの快楽/ライブのラストはラブソング/桜は暗いときに開く

リ 理想を力説するリーダー/リリカルな輪郭と彩り/漁師の料理が立派にできた

ル 投げる走るも攻めるが肝心/落雷のなか落涙する/留守にルビーを盗まれた

レ 彼は熱烈で華麗、でも冷淡/レンガづくりの歴史的レストラン

ロ 浪曲を6曲録音する/ロザリオを持つ牢屋の老人/路地をうろついていろ

 

〈ワ行のトレーニング〉ワ 私は笑いながら別れをかわした/忘れられない脇役の笑い声/我の脇に若い人

 

〇拗音・撥音・促音のトレーニング 

 

拗音…ャ、ュ、ョ

カ「ka」に対してキャという音があります。音韻論的には、キャはカ「ka」の中に半母音「j」がはさまって「kja」という拍(音節)になっているとも考えられます。このように子音+母音の拍(これを直音といいます)に対して、半母音が入った拍を拗音とよびます。

拗音は、音声学的にみると、「k」「ɡ」「ŋ」「b」「p」「m」「ɾ」は、半母音「j」を経て母音「a」「u」「o」につながる音であり、その他は「ʃ」「ʒ」「」「」「ɲ」「ç」に母音「a」「u」「o」がついたものです。また、千住(センジ)、手術(シュジツ)、新宿(シンジク)などのように、拗音なのに、拗音でない発音になることもあります。

 

撥音…ン「m」「n」「ɳ」「ɴ

撥音は、両唇や舌などで口からの呼気の出口を閉じ、鼻腔へ逃がす音です。文字は同じ「ン」で表記しますが、後にくることばによっては音は違います。             

原則として、「ン」のあとに「p」「b」「m」の両唇音がくる場合は「m」の音になります。「t」「d」「n」「r」などの歯ぐきと舌先を使う音がくるときは、「n」の音。あとに「k」「ɡ」「ŋ」(鼻濁音)など軟口蓋と後舌でつくる音がくる場合は「ɳ」の音。「s」「a」「o」「u」「w」「i」「e」「ʃ」「j」などの音の前にあるンは、聞き取りにくいので、はっきりと出すようにしましょう。繊維(センイ)、官位(カンイ)など、「ン」のあとに「い」がくると、難しいです。

 

促音…っ

促音は、小さい「っ」を使って表記します。そのあとに続く音を発する口構えのまま一拍分、息をこらえます。そして、次の音を強い息で出します。つめる音、つまる音で圧迫した声の出し方で、日本語の特徴のひとつです。ガッカリは「k」の口構え、ヤッパリは「p」の口構えとなります。いつも小さい「っ」の発音が伴うとは限りません。

促音が小さい「ッ」で表記されるため、たとえば「カムチャツカ」(×カムチャッカ)、「かつて」(×かって)、「トロツキー」(×トロッキー)など、本来促音でないものが、促音のように間違って発音されるケースもあります。

 

「華奢でキュートなギャルは、社長の出張に躊躇した」

1)キャキュキョ「k」ギャギュギョ「ɡ」ギャギュギョ「ŋ

2)シャシュショ「ʃ」ジャジュジョ「dʒ」

3)チャチュチョ「」ニャニュニョ「ɲ

4)ヒャヒュヒョ「ç」ビャビュビョ「b」ピャピュピョ「p

5)ミャミュミョ「m」リャリュリョ「ɾ」

 

〈撥音のトレーニング〉

「仙台の新聞社でガンガン働いている」それぞれの「ン」の違いを知りましょう。

n:仙台、先頭、宣伝、反対、残念、線路

m:新聞、先輩、連盟、憲法

ŋ:ガンガン、散会、宣言、演劇

 

〈促音のトレーニング〉

「やっぱり、がっかり。やっただけでおわった。」

 

「学ぶということ」 No.400

「いろんな本を読んでから、レッスンに出た方がよいのでしょうか。」

と聞かれることがあります。

 

レッスンを最大限、有効に生かすためには、

まずは自分を白紙にする方がよいです。

もちろん、頭も。

 

これまでのことは、忘れましょう。

 

学んだことが邪魔をするということは、往々にしてあります。

しかし、学んでいなければ、いろいろと邪推することになります。

 

一度、全てを受け入れつつ、徐々に多くに学び、

その都度ではなく、ストックして、

いずれ取捨選択されていくのを待つことです。

どちらにしろ、切り替える能力をつけて、対応していきましょう。

 

 

自分の頭、

自分の身体、

他人や専門家の頭、

自分の直感、

専門家の大局観、

しぜんの道理へと

学びを深めていくのです。

閑話休題 Vol.92「城」(1)

歴史

古代から江戸末期までに平地や丘陵、山を利用して築かれた。

城は中世から明治時代までに築かれたもので、武家や城主などが敵対する武力集団から守るための防衛施設である。

 

紀元前3世紀~3世紀(弥生時代)

環濠集落 城の起源は、弥生時代、農耕のはじまり、集落のまわりに「濠」と呼ばれる溝を掘り、その外に土を盛り上げて土塁を築く。

 

〇古代山城

 

7~8世紀 博多湾奥に築かれた「水城」(みずき)や、太宰府に百済人らによって造られた「大野城」(おおののき)。「朝鮮式山城」と呼ばれています。他にも東北蝦夷地への侵略のため、東北に19の城柵を設置。

多賀城や秋田城は、陸奥鎮守府や出羽国府となり、政治・経済の中心部として機能。

 

〇近世城郭

 

利便性の高い平地や平地に近い丘陵にも多く築かれるようになった。

山城の麓に館を営んで生活や政務を行っていた城主は、有事のときにだけ城内に生活の場所を移す。寺院建築や住宅建築の特徴を取り入れ、日本城郭特有の天守のような重層な櫓の要素をもった楼閣建築に。城の外観には権威をしめす目的も含まれるようになり、独特な形となった。

11~14世紀 戦時に使用するため、小規模ながらも防御能力の高いお城が発達。

楠木正成による「赤坂城、千早城」の籠城戦では、約100日間立てこもって鎌倉幕府の大軍を撃退。以後、武将の間に籠城による戦法、山城で、軍事的拠点。

堀や土塁、曲輪(くるわ)

土で築かれ、建物は木造。堀の幅は、およそ五間(約10m)前後、弓矢の射程。

 

戦国時代、火縄銃に塀や建物で防弾する必要が生じた。内部に石や瓦礫を入れた分厚い土壁(太鼓壁)やおもに寺院に使われていた屋根瓦、銃弾の届きにくい幅の堀、そして石垣が多用される。

お城を中心として、武士、町人などが生活する城下町が形成、経済の中心。

平野に築かれる「平山城」。行政の拠点。

16世紀後半 天下統一の機運が醸成されると、大きな天守を持ち、大規模化。権力の誇示。

 

〇「城 ()」「城柵」の定義

 

日本では「城」を“き”と読み、「柵」の字も用いた。

城の一部、施設を館や塔、城壁、堀、城門と呼ぶのに対し、全体を指し示す場合には、城郭。

敵との境界線に近い前線の要塞を「出城」と言い、主戦場を指す語にもなる。

 

ヨーロッパ、中国などの大陸では、都市を囲む城壁と戦闘拠点の城砦(城塞、城館)とを区別する。「城」は、本来は、城壁都市を意味する。

日本では城壁で囲まれた城壁都市が普及せず、主に後者の城砦の意味で使用される。

 

「柵」は主にヤマト王権が東北地方に設置した政治行政施設を併設する防御施設(城柵)を意味する。

「城」は水城や大野城のような西日本に点在した古代山城や防壁の類いを意味する。

 

大和政権が唐や新羅からの侵攻を想定して、滅亡した百済から日本に亡命した人々の指導によって築かれた。版築土塁の外郭城壁をもつ、後の中世以降の築城技術へ継承されなかった

 

中世、戦国時代では、小高い丘陵や山などに郭(曲輪)と言う平地をいくつか設け、その郭を柵や土塁で囲ったり、切岸と言って、斜面を急に加工して下の郭から上がりにくくしたり、堀切や竪堀という尾根を分けるように切った堀など。他の郭からの侵入を困難にした。

郭の入り口を小口(虎口)といい、その小口に門を設けたりもした(矢倉門や冠木門が主流)

大抵は、主郭(一の丸、本丸)、二の郭(二の丸)、三の郭(三の丸)と郭を名付ける。

近代以前の軍事的な防衛施設、戦闘拠点であるとともに食糧や武器や資金の備蓄場所。

城は、住居であり、政治や情報の拠点であった。

純防衛用として山地に建築されたり、街道や河川などの交通の要衝を抑えたりする。

 

〇城の機能

 

防衛機能

不意の攻撃や戦力に劣る場合、籠城する。備蓄された装備や城壁などの施設が味方の居住性を高め、敵の移動や視界、攻撃を妨害する。

攻者三倍の法則などの経験則が唱えられたが、守備側が籠城だけで敵を撃退することは難しく、援軍を待つための時間稼ぎ。

敵の侵入に備え、国境の監視などの役割も果たした。

居住性

城館は、領主の生活の場であり、政庁となって領地支配の象徴としたり、敵地への勢力拡大の前線基地とする。

都市を囲む城壁という意味では、領民の住居になった。このため生活に必要な施設が城内に全て揃えられた。農耕地は、城壁の外にある場合が多い。日本の山城などは、居住性は低い。

「ヴォーカルトレーニングの全て」 Vol.17

失われた声を取り戻す心を感じ声に表現する 

ヴォイストレーニングメニュー100

31 息の文字

 息で首や口先の方向を少し変え、文字を書く。

他の人の手に書いてあてさせる。(目をつぶってもらう)

32 声文字

 声を出しながら、両手を一本の筆先にしてひらがなを書く。

33 話しかけ

 後ろから、声をかけて話しかけ、その人の名前をあてさせる。

34 かごめかごめ

 昔の遊び方通り、童心にかえり、大きな声で。

35 通りゃんせ

 昔の遊び方通り、童心にかえり、大きな声で。

36 尻とり歌

 昔の遊び方通り、童心にかえり、大きな声で。

37 身体文字

 ひらがなを大きな声でいいながら、一息で、その文字の形を造る。なるべく大きく造る。

38 喉なで

 声を出しながら、喉をなでる。

39 あご押し

 声を出しながら、前からあごを押す。

40 息の柱

 声を出しながら、息の柱のなかにいる自分を意識する。

41 人工呼吸

 鼻をふさぎ、お腹を押して、声を「あー」と出す。

42 あいさつ

 「コンニチワ」「オハヨー」「アリガト」「オッス」と元気よくいう。

43 姿勢の変遷

 四つんばいから少しずつ、身体を起こし、猫背を経てまっすぐ立つ。そこできちんという。力を抜いてだらしなくいう。

44 態度の変容

 怒、悲、哀、喜を表情と態度だけで表わす。

45 声の芝居

 社長、受付、クリーニング屋、おじいさん、奨学生など、いろんなキャストを声で演じわけてみる。

46 声のキャッチボール

 遠くへ声を「ポーン」と飛ばす。声の野球もできる。

47 母音化

 ことばを母音だけにする。

 「とおい はるかな むかし」→「オオイ アウアア ウアイ」

 「遠く伸びていく 広がり」→「オオウオイエイウ イオアイ」

48 朗読劇

 日本語の音のひびきを感じる。

 「みちのくの 山のかなたの みずうみの底に ひとりの 主がすんでいた」

49 火けし

 「フゥ フゥ フゥー」

 片方で「ボウボウ」と火を起こす人がいるとよい。

50 犬の遠吠え

 「ウォーン ウォーン ウォーン」

51 紙ふうせん

 「パンパンパン…」と手ではじきながら。

52 実況中継

 実況のアナウンサーをまねる。

競馬、サッカー、プロレス、野球、相撲。

 

 

53 死体(ゴロリンゴロゴロ)

 

 一人が寝ころがり、一人がころがす。

 

 

54 上体倒し

 

 二人一組(身体を感じる)

 

 

55 尺取り虫

 

 腹ばいで、前進、後進(蠕動)

 

 腕だけで、前進、後進

 

 

56 尻で歩く

 

 いろいろな動きで足を使わず移動してみる。

 

 

57 わかめ運動

 

 足先だけ固定し、ゆらゆらと、波(流れ)を感じてゆれる。

 

 

58 あやつり人形

 

 頭に糸がついていると感じて、ブラブラと手足、身体を動かす。

 

 

59 スイミングの体操

 

 肩を中心に両手を逆方向にまわす。

 

 

60 スリ足

 

 スリ足で、できるだけ早く歩く。

 

 

61 ひざ歩き

 

 ひざで、できるだけ早く歩く。

 

 

62 ぬき足さし足しのび足

 

 こそ泥のように音をたてず歩く(ことばを発しながらでもよい)。

 

 

63 どじょうすくい

 

 名物どじょうすくいの通り。

 

 

64 相撲とり

 

 四股、股わりなどをやる。

 

「どっこいしょ」「オーラ」「こりゃさ」「ごんす」など、ことばをつけて。

 

 

65 天使の声

 

 天井に向けて「ラララ」「ホホホ」と明るく呼びかける、悪魔の声にならぬように。

 

 

66 あくび

 

 空気をすいこみ、吐く。あくびのまま、「あーぁ」とあくびをかみ殺しながら「あふうん」と声を出す。

「よい声になれるヴォイストレーニング~声の科学」 Vol.15

〇はっきりした発音にする

 

人間の共鳴体は、咽頭という喉の部分、口の中の口腔、鼻腔です。簡単にいえば、喉、口、鼻が共鳴体となって、おのおのの部位で共鳴が起こり、特定の周波数成分(フォルマント)が発生します。

たとえば、「あ」という形に口を構え、声を出すと、ある周波数成分で共鳴が起こり、「あ」と聞こえます。ほかの「い」「う」「え」「お」という母音も、おのおのの異なる2つの周波数成分、ないしは3つの周波数成分で共鳴が起こります。その周波数成分の声が外に出て、聞き手は「あ」「い」とわかるのです。

それぞれの共鳴体からの周波数、つまり口腔からの周波数や鼻腔からの周波数などがうまく混ざり合ったところではじめて他の人が聞いている声になるといえます。

口から出ている音、鼻から出ている音を片方だけしか聞いていない状態では、完全な声にはなっていないということです。この2種類の音は、だいたい口から12センチくらいのところで合わさります。つまり、人の声は口から少し離れたところまで出て、音声になっているのです。

 

・口の開け方が大きい

 おーい

放射状態がよくなるので、基本的に音のレベルがあがる。声のレベルが大きい。「オーイ」だけだったので、レベル差くらいしか違いがないかもしれないが、口を大きく開けた方が、「オ」と「イ」の落差がつきやすいということもいえる。

 

・口の開け方が小さい

 おーい

声のレベルも小さい。

 

〇ことばをはっきりとさせる

 

役者、アナウンサーなど、ことばを使う仕事についている人は、ことばのトレーニングをしています。日本語の母音を、口先での明瞭さだけでなく、身体の奥深く、お腹から声を発するようにしていきましょう。

口をしっかりと動かすことです。しかし、ことばをはっきりと言おうとしてむやみやたらに口を大きく開けすぎていると、かえって平べったい口先の声になります。

個々の音(構音)の訓練よりも、体から一つのことばを一まとまりとして捉えて、言ってみることです。つまり、発声と結びつけてトレーニングすることです。体からことばを一つにして言い切れるというのが基本です。早口ことばのような練習も、それをふまえた上でなければ、効果はありません。言えても心に伝わらないからです。

 

・明瞭な発音

口を開けるところはあけ、閉じるところはとじており、あいていることがわかる。

 

・不明瞭な発音

レベル的にみても音が切れていないので、口をあまり開かずに「おはようございます」と言っていることがわかる。その場合、フォルマントがはっきり出ないので、音韻を認識しにくい。口の開け方が小さいとボツボツと聞こえてしまうのは、低い周波数成分しか出てこずに、何を言っているのかがわからないという状態である。

 

〇基本は母音のトレーニング

 

単音のうち、ア、イ、ウ、エ、オが、母音です。母音は、声帯からの声が共鳴器官を通って鼻や口から外へ出るまでに、どこにも閉鎖などの妨げを受けることなく発せられたものです。つまり、舌や唇などの調音の器官で加工されずに発せられる音です。

そのほかの単音を子音と呼びます。子音は、鼻や口から音が出るまで、歯や唇、口蓋などで妨げられることで発せられる音です。

 

〇母音の区別 アとエ、アとオ、イとエ

 

「ア」と「エ」の区別がはっきりしない場合は、「ア」の口の開きを大きくし、舌先を上げすぎないことです。「ア」と「オ」が区別しにくいときは、舌の奥を上げすぎないようにしましょう。

「イ」と「エ」の場合では、「エ」は「ア」と「イ」の中間音ですから、それがはっきり区別されていないのでしょう。「つらい」が「ツレエ」となるのは、「ア」が「エ」になっているからです。「イ」と「エ」は、なまりやすいので要注意です。

 

[母音の発声トレーニング]

ア アーいい天気だ

イ イーッだ イッヤッダッ

ウ ウーウーウーエ

エ エーそうだったんですか

オ オー ワンダフル

 

[母音の発音トレーニング]

ア 甘い朝の挨拶/明日になれば雨もあがる/

兄も姉も明るい/秋、愛は熱く燃える

イ 胃の痛い犬/イライラしている猪/

一途なる意志とイマジネーション

ウ 海辺でウエを売る/海鳴りを聞きながら腕枕でうたた寝/嬉しい噂は嘘だった

エ 絵描きの鉛筆百円/映画のあと、駅で笑顔で別れる/偉い絵師が選んだ絵

オ おもしろおかしく踊ろうよ/おいしいお菓子をお裾分け/お金を落として怒る男

「結果とプロセス」 No.399

私はこれまでレクチャー、レッスンなどの現場で、

多くの人を見てきました。

ほぼ毎日、短い人で2年、長い人で10数年以上、

当時から続けている人もいますが、

その当初のものをブログ#で公開し始めました。

 

見てきたというのは、人数の多さもありますが、

それよりも期間の長さといろんな意味での質が大切です。

 

ただ自分が学んだことをレッスンをしていても、

慣れてくるだけで、大した成果は期待できません。

時代とともに風化しかねません。

いや、成果そのものが客観的につかめないと思うのです。

 

それで、自分に替わる、いや、自分よりすぐれたトレーナーや外部の専門家らが、どのように声に対しているのかを見てきました。演出家から医者まで、あらゆる職のほぼあらゆる分野の人と、です。

 

多種多様の書籍出版もしたので、国内外問わず、多くの他の分野の専門家やプロフェッショナルに早くから出会えました。

それは、なによりも幸運なことでした。

そして、そういう関係者をここのトレーナーと

トレーニングできているのは、なによりの財産です。

 

自分より目上の人も他のプロフェッショナルも、

トレーナーも含め、どのぐらい見てきたか、

そうした現場の体験こそが、生きた知恵となるわけです。

 

何よりもそうした人がその後、どうなっているのか、

それこそが、長年の継承の成果でしょう。

 

 

今となっては、難しいことを抜きに、

関わっている人が元気なのは、

よいことだと思います。

 

ここにいる人は、

これまでここに来てくれた人の運を

受け継いでいると思います。

 

トレーナーやレッスンの質もですが、

運のよい人がここに来て、

そしてまた、ここにきて運がよくなっていくのです。

 

どうであれ、結果が全てといえ、

その結果もまた、次へのプロセスなのです。

 

ぜひ、過去からのここの財産である記録も

あなたのトレーニングの糧にしてください。

 

 

 

#はてなブログ「一流になるための真のヴォイストレーニング」  

https://vccarchive.hateblo.jp/ 

(福島英とブレスヴォイストレーニング研究所のレッスンアンソロジー、 

1990年代前半の研究所会報のアーカイブでスタート)

閑話休題 Vol.91「忍者」(3)

〇忍者の歴史

 

一説には、聖徳太子に仕えた「大伴細入」(おおとものほそひと)が優れた軍術をもって功績を上げ、「志能便」(しのび)という称号を与えられたという逸話から、「大伴細入」が最初の忍者であるとされています。

 

忍者の存在は13世紀後半の悪党(寺院や貴族などの荘園領主に対して反抗的な行動を取った)にあると考えられています。「乱波」(らっぱ)・「透波」(すっぱ)・「草」(くさ)・「奪口」(だっこう)・「かまり」など呼ばれていました。

 

室町時代 荘園を経営する寺社の勢力が弱体化するにつれて、悪党の活動は減少していき、悪党の血を引いた「地侍」が頭角をあらわします。

 

戦国時代 足利家、織田家、徳川家などの戦国大名の傭兵となり、京都や奈良、滋賀、和歌山へ出陣し、夜襲や密かに忍び入り火を放つことが中心でした。地侍は「忍者」と呼ばれるようになります。

 

1590年(天正18年)徳川家康が江戸に入府すると、忍者は江戸城下に住み、大奥や大名屋敷などの警備、普請場の勤務状態の観察など。鉄砲隊として甲賀百人組、伊賀百人組が編成され、江戸城大手三之門の警備。

 

戦闘をすることは少なくなり、情報収集や、警護をすることが主な任務となります。

 

明治新政府 日本陸軍、日本海軍、警察が創設され、忍者は役目を終え消滅します。

江戸時代ごろから小説や芸能に忍者が描かれるようになっていきました。

江戸時代初期の忍者は忍術を使って敵のアジトに忍び入り、大切な物を盗んでくるというパターンで描写されていきます。

 

著名なのは「石川五右衛門」の物語です。忍術は、派手で摩訶不思議な術で変化。巻物をくわえて印を結ぶとドロンと消えたり、ガマに変身する妖術を使う。

 

江戸時代後期になると、歌舞伎や浮世絵などにおいて黒装束を身に付けて手裏剣を打つイメージ。

 

〇忍具(にんぐ)  忍者が活動に用いた道具。

 

手裏剣 

手投げの刃物で、形は棒状の物から十字型、円形のもの。重くかさ張るので実際に携帯していた数は多くても34枚。

くない 

両刃の道具で「苦無」あるいは「苦内」。武器以外にも壁や地面に穴を掘るスコップ。「サバイバルナイフ」に近い。

忍刀(しのびかたな) 

携帯性や機能性向上に工夫された刀です。刀剣独自の反りは少なく、「直刀」(ちょくとう)。

鎌(かま) 

日本の農具。

撒菱(まきびし) 

鋭利なトゲがあるため追っ手の足を傷付ける武器。

五色米(ごしょくまい)

赤・青・黄・黒・紫の5色に染めた米。野鳥に米だと認識されにくい。

 

仲間へのメッセージ。

忍装束(しのびしょうぞく)

実際は茶色(柿渋色やクレ色)に近い物を着用。

 

〇代表的な忍者

 

服部半蔵 

世襲の役職で12代にわたる。知られているのは、2代目当主「服部正成」(まさなり)は16歳の時に三河宇土城の夜襲で戦功を挙げ、徳川家康から槍を贈られ、伊賀忍者150人を預けられました。本能寺の変では、明智光秀軍に退路を断たれた徳川家康を堺から岡崎城へ送り届けます。徳川家康はこの功績を評価し、伊賀忍者300人を「伊賀同心」として支配を許可しました。それ以降も1590年の小田原征伐などで戦功を多く立て、遠江国に8,000石の領地を得ます。江戸城の半蔵門は、門外に服部正成の屋敷があったことから。

 

猿飛佐助

架空の忍者で、文学・講談などに登場。幼少期、信濃の山の中で修行をしていたところ甲賀流忍術の開祖戸沢白雲斎に見いだされ、弟子となります。佐助は角間渓谷(真田忍者の修行場)で3年間忍術を修行。その後「真田幸村」に見いだされ、猿飛佐助幸吉の名をもらい、「真田十勇士」筆頭になった。

 

〇組織

 

「日本忍術協議会」 選手は全部で6枚の十字型手裏剣を渡され、審判および的に礼をした後、忍者が使った呪文といわれる「九字」を切る。その後、6m(女性は5m)離れた的に向かって5枚の手裏剣を打ち、九字の礼法点数と的中点数の合計得点を競う。

 

全日本忍者手裏剣打選手権大会

伊賀忍者特殊軍団「阿修羅」 伊賀流忍者博物館」

パルクールの実践者「トレーサー」

 

参考文献:「月刊秘伝」2020.7月号 山田雄司

「忍者の掟」川上仁一 角川新書  

「忍者を科学する」中島篤巳 洋泉社新書

刀剣ワールド

https://www.touken-world.jp/knowledge-ninja/

Wikipedia

 

「ヴォーカルトレーニングの全て」 Vol.16

11.楽器の音色を聞く

 人の心を動かす曲の進行を味わうトレーニングです。

楽器を変えて、聞いてみてください。

 1. ピアノ

 2. ギター

 3. チェンバロ、ハープ

 4. トランペット、サックス

 5. マンドリン、チター

 6. 尺八、フルート、クラリネット

 次にどんなポピュラーの曲でもよいですから、各パート(ギター、ベースなど)に耳を傾けてみてください。

12 リズムとコードを聞く

 ドラムやギター、ベースに耳を傾けて、リズムを聞いてください。自然に身体をのせて、リズムを感じてください。身体を動かしてみてください。

 コード(和音)は、それぞれ独特の響きを持っています。各コードをゆっくりと弾いて、それを感じましょう。コード進行の美しい曲を聞くとよいでしょう。

たとえば、「ドレミソ、ドレミソ♯、ドレミラ、ドレミファ」の違いを感じることから、始めるのもよいと思います。

13 罵倒することばの力

 汚いことばの迫力を学びましょう。

 「死んじまえ、てめえー」など、好きなようにつくって大声でいってみましょう。

 「帰れ、帰れ」

 「倒せ、倒せ」

 「引っ込め!」

 「くたばれ」

14.人に対する呼びかけ

 これは、香具師の口上のようなものをトレーニングするとよいですが、もっと身近なところから、例をとりましょう。好きなTVコマーシャルでもよいです。

 「ちりがみ交換」

  おなじみのちりがみ交換でございます。

  ご家庭でご不用になりました

  古雑誌、古新聞などがございましたら

  多少に関わらず、ご利用ください。

 「笑っていいとも」

  友だちの友だちは皆ともだちだ

  世界に拡げよう 友だちの輪

15.身体を感じる

 力一杯、立ってみます。そこから、力を抜いて立ってみます。

 次に片足で立ってみます。さらに、目をつぶって立ちます。ゆっくりと身体をゆすります。そこで、片足ずつ、力をかけてみましょう。

 今度は少しずつ息を吐きながら、頭を下げます。そして、次に少しずつ息を吸いながら頭を上げます。重力を感じてください。重力とは、自分の身体を下に引っ張る地球の力のことです。

 次に、思いっきり、息を吐きます。口のなかから、肺から口につなげて息を吐きます。お腹から、お尻から、そして最後に足の裏から息を口まで通じて呼吸してみましょう。

 さらに二人で背をあわせ、片方の人がもう一方の人を背負ってゆさぶりながら、共に「アーアーアー」と声を出してみましょう。

※その他、いろんなトレーニングのきっかけとなるコンセプトを掲げておきます。自分なりにイメージをふくらませ、活用してみてください。楽しみながら、身体、息、声を発見し、感受する心と肉体を鍛えていってください。

16.カニ

 ブクブクいいながらガニ股で歩き回る。

17.金魚体操

 足を持ち上げ、左右にゆすりながら、声を出す。

18.ポンプ

 「フー」「シュー」「シュワ」と前屈するとともに声を出す。

19.汽笛

 頭に「ポアー」「ポー」。

20.手裏剣投げ(手裏剣よけ)

 「シュワ」「ハッ」「サッ」。

21.剣道

 「メーン」と踏み込みながら。

22.ため息

 「フゥー」「ハァー」「ア~ア……」。

23.ブリッジ

 腰をもちあげて吐き、おろして吸う。

24.掌を太陽に

 「てのひらを太陽に透かしてごらん」と歌を歌いながら、小さくなった姿勢から「エーイ」と飛びあがる。

(「てのひらを太陽に」詞/やなせたかし 曲/いずみたく

C 1995 by All Staff Music Co., Ltd.)

25.ひねり

 身体をひねりながら、声を出す。

26.ダラダラ

 両手を下げ、「ダラダラダラダラ」といいまくる。

27.腕立て

 「1234」と大声でカウントしながら、腕力の続くかぎり。

28.反復飛び

 「1234」と大声でカウントしながら、脚力の続くかぎり。

29.エアロビ

 足あげて吸い、下げて吐く。

30.飛行機

 「ブーン」と両手を拡げ飛びまわる。空中戦もOK。

「バババババン」。

 

«「よい声になれるヴォイストレーニング~声の科学」 Vol.14

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