ご案内

私は10数名のヴォイストレーナーとともに、ヴォイストレーナーにも指導しているため、内外のヴォイストレーナーのアドバイザーやヴォイトレをしている人のセカンドオピニオンもたくさんやってきました。ヴォイストレーナー、指導者、専門家以外にも「ヴォイストレーナーの選び方」などに関する質問が多くなりました。以下を参考にしてください。

 

「ヴォイストレーナーの選び方要項」 http://www.bvt.co.jp/new/voicetrainer/

 

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閑話休題 Vol.95「歌合」(2)

<主な歌合>

 

在民部卿家歌合 : 仁和元年(885年)頃(記録に残る最古の歌合)<在原行平>

寛平御時后宮歌合 : 寛平元年(889年)

亭子院歌合 : 延喜13年(913年)

天徳内裏歌合 : 天徳4年(960年)<村上天皇>

寛和二年内裏歌合 : 寛和2年(986年)<花山天皇>

六百番歌合 : 建久3年(1192年)<九条良経>

千五百番歌合 : 建仁元年(1201年)頃<後鳥羽院>

水無瀬恋十五首歌合 : 建仁2年(1202年)<後鳥羽院>

 

<実例>

 

長元八年、1035年の516日に行われた、『賀陽院水閣歌合』

「賀陽院」とは藤原頼通の邸宅、10の題が出され、10番の戦い 計20首、9人 赤染衛門・相模・藤原公任・能因法師

最後の十番の歌 「恋」の題、

左方は能因法師

「黒髪の色も変わりぬ恋すとてつれなき人にわれぞ老いぬる」

右方は藤原頼宗(道長の次男)

「逢ふまではせめて命の惜しければ恋こそ人の祈りなりけれ」

勝ち 頼宗

和歌はただ思っていることを表現するものではありません。こうあってほしいという願いや、理想を表現するもの 「逢ふまでは」の歌は『後拾遺和歌集』にも選ばれました。

 

<歌会始(うたかいはじめ)>

 

和歌(短歌)を披露しあう「歌会」、年の始めに行うもの。年頭に行われる宮中での「歌会始の儀」 京都冷泉家 京都の風物詩

お題として漢字一字が指定、歌の中にこの字が入ることが条件。9月末頃の締め切り。

NHKの総合テレビで全国中継

 

明治天皇は、93,032首、昭憲皇太后は27,825

人倫道徳を指針とする教訓的なものを15首ずつ、合計30首選び、解説文を入れて昭和22年の正月から「大御心」(おおみこころ)と題して社頭にて授与する。藁半紙(わらばんし)でガリ版刷り、1円で授与。今のようなおみくじになったのは昭和48 年の正月から。昭和4320 首を選び「英文おみくじ」

 

2019年116日に皇居・宮殿で開かれる「歌会始の儀」の入選者10人を発表。平成最後の題は「光」。約2万2千首の中から選ばれた。召人(めしうど)、俳人の鷹羽狩行さん(88)。

 

かな:《藤原為家本土佐日記》の仮名の字源は、〈安以宇衣於加可幾支木久計介己御散之数須世曾所太多知州天止奈那仁尓奴祢乃能波八比不部保末美三武无女毛也由江与良利留礼呂和為恵遠乎〉の63字で、ほとんどすべて万葉仮名。

宮廷の後宮での女手は、歌合の文字として用いられる。

和歌を女手で書く慣習が成立し、勅撰集である《古今和歌集》は、女手が公的に用いられた。

紀貫之によって、初めて散文の日記文学へと用途が拡大される(《土佐日記》)

《竹取物語》《宇津保物語》以下、勅撰和歌集もすべて女手で書かれる。

 

<参考>

 

岡野玲子『陰陽師』第7巻(白泉社):天徳内裏歌合の経緯を描く。

『詠う!平安京』 真柴真 『月刊Gファンタジー』(スクウェア・エニックス)にて連載中。中学生・藤原定家 平安最強のプレイボーイ・在原業平 歌人達の和歌対決《歌合》に巻き込まれていく。在原業平/遍昭/文屋康秀/小野小町/紀貫之/紀友則

小林恭二『短歌パラダイス』(岩波新書) 19974

コトバンク(世界大百科事典第2)、日本大百科全書(ニッポニカ)、世界大百科事典(「仮名」より)NHK解説委員室「歌合 勝負を競う和歌」(視点・論点)、Wikipedia

「ヴォーカルトレーニングの全て」 Vol.20 

〇感じたままに声を出す

 自分の心に感じる声や音を集めてみましょう。鳥や獣など、生き物の声、鐘や太鼓など、よくひびく音は、すべて私たちの心を動かします。心が動き、そこから、心が共鳴すると、自らもその音を奏でようとします。振動から、音を捉えましょう。自らの身体を動かし、ゆらし、そして、息が出て声帯を震わせ声となっていく、そういう気持ちになって、口から、しぜんと声が出ることを大切にしましょう。

 なつかしい人と突然会ったときの「あー」、とてもうれしいことのあったときの「あっ」、かわいい動物をみたときの「あ~」、いろんな「あ」が心の動きからでてきます。機械的な発声練習はやめて、何かを心に感じながら、それを声に表しましょう。

〇イメージの焦点を合わす

 これまで、音に耳を集中させ、それをまねることで、声の柔軟性とイメージしたものの再現能力を増すことをやってきました。

 しかし、人の声のまねや、他のさまざまな音の模倣は、必ずしも、あなたにとってのベストの発声ではありません。

 ただ、対象の声が、感情表現や聞きやすさにおいて、日常のあなたの声よりもすぐれている場合、そういう声を捉えて、出せるようにしていくことは、いろんな発見をもたらしてくれます。

 ここでもう一歩、進めて、自分と似た条件をもつ人で、声においてすぐれている人にお手本をとってみましょう。

 イメージした声がある程度うまく出せるようになれば、今度は自分にとってのベストの声を探究していくことになります。これには、今の自分にとってのベターの声と将来的に獲得できる本当の声であるベストの声があります。この違いを知ることが、次のレベルへの第一歩となるのです。そのために、まずは、自分のもっているベターの声を知りましょう。

 そこから少しでも将来のベストの声が明確に思い描けるならば、あなたのトレーニングは理想的に進んでいくでしょう。

〇ベターの声の発見から、ベストの声をイメージしていく

 誰にでも、これまでに自分が比較的うまく声の出た状態というのがあるでしょう。喉が疲れず、思う存分、出せたときの声、それがあなたにとってベターの声です。もし、その状態を24時間、保つことができれば、毎日、少しずつ確実にあなたの声はよくなっていきます。よくなっている時間が増えると、トレーニングの時間ではさらによくすることができるからです。次のようにして、自分の声がうまく出る状態を意識してください。

1)過去(今までの経験)から探す

1.いつ

2.どこで

3.どんなときに

4.どういうことば(音)で

2)力を抜いた声から探す

 できるだけ、リラックスできるところに行き、そこで次のようにして声を出してみてください。

1.柔軟運動をして、身体を動きやすくする

2.深呼吸をする

3.楽に声を「アー」と出す

3)笑い声から探す

 床に横になって、とにかく大声でお腹から笑い出してください。1分ほど笑って、疲れたら休み、これを繰り返します。そのなかで、最もベターの声を見つけてください。

 ベストの声、これは将来的に獲得される声ですから、最初はイメージのなかで構築するしかありません。しかし、この声への探究と、その条件を整えていくことこそ、ヴォイストレーニングで最も大切なことといえるのです。本当に優秀なヴォイストレーナーは、あなたに、このベストの声を示してくれる人です。しかし、多くは、ベターの声を出すことしか考えていない人が多いのです)。

 このときに、一流のヴォーカリストを聴き込むことや、これまでやってきた声を発見し発掘していく作業が大きなヒントになります。

・一流のヴォーカリストを聴き込む

・自分の声についてまとめてみる

・優れたヴォイストレーナーにつく

〇よい声の条件

 それでは、ベストの声を見つけるための基準を示しておきましょう。

 よい声の条件とは次のようなものです。

 1.ことばがはっきりと聞こえる。

 2.声がしぜんに流れ、無理がない。

 3.声に潤いとつやがある。

 4.若々しく魅力的な声である。

 5.息苦しさが感じられず、堂々としている。

 6.息のもれる音やかすれる音が入っていない。

 7.声が前にひびいている。

 8.音域にも音量にも余裕がある。

 9.小さな声も大きな声もまんべんなくきちんと聞こえる。

 10.身体から声が出ていて喉をしめつけない。

 そして、何よりも、強くやわらかく、やさしく包み込むようにあたたかく気持ちよく、一声聴くだけで魅了されてしまう声です(まったくそんな声がでないヴォイストレーナーが少なくありませんが、人を教えるまえに、自分の声をよくすべきだと思います)。

〇イメージで声帯をコントロールする

 出したい声のイメージが明確でなくては、なかなか求める声は出てきません。ヴォイストレーニングは、よりよい声を楽に出せるようにしていくわけです。その過程で声の判断基準をつけていくことに加え、スタイルや歌い方をもつくりあげていきます。ですから、求める声とそれをどう展開するかというパターンを何度も飽くことなく、思い浮かべなくてはなりません。ヴォーカリストのスタイル、歌い方を表面だけで捉えるのではなく、まず、声の表情、声のスタイルや声の使い方を聴き込んでください。好きなヴォーカリストを徹底的に分析した上で、一流とよばれるヴォーカリストの一流たるゆえんを理解してみてください。それがわからなくては、本当の声は、なかなか出せません。

〇フォームを身体で見抜く

 一流のヴォーカリストが歌うときに、どのように身体や声の感覚、ひびきが伝わるのかが自分でも感じられるようになったら、しめたものです。一流のスポーツ選手なら、同じく一流の人のプレーを的確に瞬時に分析できます。それは、自分の身体感覚におきかえて捉えられるからです。すぐに同じことができなくとも、少しずつ、今の力で、どこまでは自分が同じことができるかがわかってくるようになっていくことが大切です。

 差がわかればあとはそれ(技術)を時間をかけてつめていくだけです(その理解をまったく超えてしまう天才ヴォーカリストもなかには、いますが)。

 ヴォーカリストの歌を聴いて、自分が歌わなくとも、自分の身体や息がその動きを感じられるようになって初めて、同じ次元にのったといえるのです。

 素晴らしい声で表現しているヴォーカリストを、人種や育ちが違うといっていたのでは、永遠にそのレベルに近づけないでしょう。

「よい声になれるヴォイストレーニング~声の科学」 Vol.18

〇強調するときは、強くいうだけが能じゃない 

 

プロミネンスとは、強調してはっきりと伝えることです。だからといって、言葉すべてを強く言ってしまうと、均等化されてどれも目立たなくなります。そこで、とくに意味をもつ大切な言葉だけを強調するのです。ただ、大きく言ったために発音が不明瞭になったり、何を言ったのかわからなくなるようでは本末転倒です。強く言うと、声も大きく高くなりがちですが、結果的にしっかりと伝わっているかがポイントです。

プロミネンスの使い方には、個人の選択に任されている場合と、社会的習慣として決まっている場合があります。意味を正しくわかりやすく伝えるために、強調するということです。

どこにこのプロミネンスをおくかで、文章の意味が変わってくる場合であります。プロミネンスがあることで、違ってきます。どの語が際立っているかを、チェックしてみましょう。

 

「私は(1)、明日(2)、上海に(3)、出張します(4)」

誰が行くのですか(1)、いつ、行くのですか(2)、どこに行くのですか(3)、何をしに行くのですか(4)。

この4つの疑間のどれに最も強く答えるかによって、それぞれ際立たせたいところ、プロミネンスがおかれるところが違ってくるのです。

 

〇テンポ、ノリのよさが、コミュニケーションを決める

 

気持ちのよさとインパクトがその人なりにバランスよく整うと、聞きやすくなります。聞き手に聞く努力を強いず、スーッと耳に入りやすくなるのです。そのためには、伝えることのトータルイメージと、声の高低、メリハリ、テンポの取り方、一語一音を処理できる調音力が必要なのです。

 

〇リズム感がないと、心に響かない

 

聞き手は、話にリズムや歯切れといった心地よさを求めています。どんなによい声でも、話が単調に続くと眠くなったり飽きてしまいます。そのため、伝え方と内容の両面から、新鮮さやパワー、変化を、タイミングよく入れる必要があるのです。

 

[声の調子に変化をもたせるトレーニング]

ここでは、強調する部分の声の感じを変えることによって、気持ちを使い分けるトレーニングをしてみましょう。

 

「いやあ、うまくいかなかったね。」

1.深刻に

2.非難するように

3.励ましを込めて

4.あきらめがちに

 

〇間の悪い人は“間抜け”

 

「間」を語るうえでの格好の材料としては、「TED」などのスピーチでしょう。

ポンポンとリズミカルに喋りながら、その後スッと間をとって相手の反応を見るという話し方をしています。そうやって相手の反応を確認したあとで、またポンポンと話しだす、この繰り返しです。

これらは、アドルフ・ヒトラーやレーニン、J・F・ケネディにも見られる共通の特徴です。ある時期、高い人気を集めた政治家は、このような話し方をします。

この「間」は、聞く者に自分の語られざる声を聞いて、それに対してうなずいてくれているような安心感を与えると同時に、話す者への信頼感を高める役割を担っています。つまり、「間」とは語られない声を聞くことであり、語られない声で話すことなのです。

どんなに饒舌な人でも、間のない読み方をしてしまうと、聞いている方は疲れてしまうでしょう。話し手の方も、です。早口に聞こえてしまいます。

間は短すぎても長すぎてもいけません。その時間を状況に応じて選択しなくてはなりません。間を置くにも破るにも、センスが必要なのです。緩急、強弱といったメリハリのなかでの一方の極が、間であるといえます。

時間、空間、そして人間、すべてに間が入っています。それだけ重要なことだといってもよいでしょう。

間は、多くの場合、「こっちを向いてください」「私をみてください」「これから、大切なことを言います」という意味をもちます。この間のおき方によって、聞いている人にわかりやすく伝えることができます。うまく間をおいて読む人の言葉は、とても気持ちよく伝わり、残るものです。

間をとるために、どこかをより速く言うことです。慣れていきましょう。間とは、悪魔の間といわれます。つまり、使い方次第で、関心を強くひきつけることも飽きさせることもできる両刃の剣になるということです。

間は、息つぎにも関係してきます。体の状態のよくない人の言葉は、とても聞きとりにくいものです。

 

間をとって言葉の意味を強調する方法もあります。いろいろな間のあけ方を試してみましよう。

ここでは、読点(テン)のところで間をあけて読んでみましょう。その変化による意味の伝わり方の違いを感じましょう。

 

[間をとって読むトレーニング]

1.わたしは、あの人が、大嫌い、です。(「大嫌い」の前と後で間をあけて「大嫌い」と速く読む。)

2.わたしは、あの人が、だ、い、き、ら、い、です。(「大嫌い」の一つひとつの音をゆっくりと間をあけて読む。)

3.わたしは、あの人が、だーい、きらい、です。(「大嫌い」の前と後と、中間で間をあけ、「だーい」と伸ばす。)

4.わたしは、あの人が、だいっ、きらいっ、です。(「大嫌い」の前と後と、中間で間をあけ、速く読む。)

 

〇ブレスの使い方が表現力を決める

 

歌に息つぎがあるように、しゃべりにも息を吸うところがあります。ノンブレスでしゃべり続けることはできません。だからといって、息が苦しくなったら、どこでも吸ってよいのではありません。不しぜんなところでブレスすると、そこに別の意味が生じ、内容や意味が変わってしまうことさえあります。正確に伝えようとするときは、ブレスが目立たないようにしましょう。

呼吸は音声表現に大きくかかわってきます。呼吸の伴っていない言葉は、とても聞きにくいです。聞いている人も呼吸をしていることを忘れてはいけません。

話をうまく伝えるには、まず相手の呼吸に合わせることです。とくにクレーム処理のときは、ここが大きなポイントです。

 

〇緩急やチェンジオブペースがないと、眠くなる

 

チェンジオブペースとは、調子を変えることです。話が単調で味気がないと感じるのは、話の調子が変わらないためです。人前で話すことに慣れていないと、だいたいこうなります。変化のない話は退屈です。呼吸や間は、コミュニケーション上では大切なポイントなのです。

言葉の調子、語調、語気、語勢と主観的な表現、情感的な読みなどをたくさん入れ込んで表現のトレーニングをしましょう。長い「間」のあとは、やや高めに大きく入ると効果的です。 一語ずつ音が切れてしまうと幼稚に聞こえますから、音を持続させる気持ちでゆったり読むとよいでしょう。語調、語気、語勢、間と、いろいろ変えてみましょう。

 

[抑揚と強調のトレーニング]〉

「このたびは、大変に、お世話に、なりました。」

1.語調 高低

2.語気 強弱

3.語勢 緩急(テンポの変化)

4.間 その前後の音の高さに気をつけましょう。

 

〇ヴォイストレーニングの注意……喉を休ませること

 

今まであまり声を出していなかった人が、これまでの声の使用に加えて、ヴォイストレーニングを始めたら、喉が疲れるのは当然です。充分に間をとって、休みながら行いましょう。

集中力も欠け、喉の悪い状態でだらだらと声を使えば、当然おかしくなります。カラオケなどでは調子にのって歌いすぎるから、喉を痛める人が多いのです。トレーニング以外で、喉を無駄に疲れさせないことです。

・トレーニングの時間を短くする。

・一日のトレーニングを数回に分け、必ずウォーミングアツプから始める。

・一つのトレーニングが終わったら同じ長さの時間、休みを入れる。

トレーニングは、翌日、喉に疲れが残らない状態までがよいと判断してください。

疲れたら、すぐに喉を休ませましょう。

疲れるまえに、喉を休ませられるようになりましょう。

疲れるような、無理な出し方、雑な出し方はやめましょう。

喉をていねいにいたわって、声を磨いていきましょう。

 

〇声が見えるようにする

 

声という、捉えどころもないのに人間関係やビジネスに大きな影響をもたらすものをテーマに、実践的ヴォイストレーニングを述べてきました。声をよくするには、現状把握、問題の自覚、修正や鍛錬、結果とフィードバックのくり返しです。声に対する判断レベルを高めていくのです。

声のイメージという主観的なものを、少しでも客観視して捉えてよくするのが、トレーナーの役割です。この声のめざすべき指標を示してきました。がんばってください。

「表現のエネルギー」No.402

表現することは、

メンタルの問題を

解決する手段にもなります。

 

それを支える基盤とは、

あなた自身の生き方、

生きてきたことのパワーの総合力です。

自分のエネルギーを活かしましょう。

 

自分のものと考えられなければ、

生命の力、太古から受け継がれてきた生命力です。

 

周囲の理解が得られないなら、

それだけがんばることです。

 

理解が得られるようにするでなく、

自分のすべきことに対して

精一杯、精進しましょう。

 

特に若い人に、いっておきたいことは、

ネットなども含め、

他の人の考えで、あまり左右されないでほしい

ということです。

 

でも、人のいうことには、

大いに耳を傾けるように心がけましょう。

閑話休題 Vol.94「歌合」(1)

<歴史>

 

歌う心と競う心と判(ことわ)る心とが結びつけば歌合はいつでも成立。

万葉時代にもなく、和歌が書き読む文学となって文献に記録されるようになった平安朝初期にもなかった。

北家藤原氏の摂関政治を抑えるために和歌をはじめ朝儀、国風を作興した光孝天皇の仁和年間(885889)に初めて現存最古の《民部卿行平家歌合》(《在民部卿家歌合》)が出現した。

天徳4年(960年)の天徳内裏歌合、建久3年(1192年)の六百番歌合、建仁元年(1201年)の千五百番歌合が有名。

1980年代から再興

 

王朝貴族の情趣的な公私の生活は、遊宴競技を盛んにし、中国の闘詩、闘草の模倣から「物合(ものあわせ)」(草合、前栽(せんざい)合、虫合など)が生まれた。その合わせた物に添えられた歌(そのものを題)が合わせられ、歌合が成立した。物合と歌合は区分されず、節日(せちにち)、観月などの後宴や神事、仏事の余興。

960年(天徳4)の『内裏(だいり)歌合』の頃は、内裏後宮を主とした女房中心の遊宴歌合。

1003年(長保5)の『御堂(みどう)七番歌合』から『承暦(じょうりゃく)内裏歌合』(1078)この間は、管絃(かんげん)を伴う遊宴の形をとり歌が争われ、歌合の内容も歌人本位。

平安末期までは、源経信(つねのぶ)・俊頼(としより)、藤原基俊(もととし)・顕季(あきすえ)・顕輔(あきすけ)・清輔(きよすけ)らの著名歌人が作者、判者となり、歌の優劣と論難の基準のみが争われ、遊宴の意味はなくなり、番数も増加し、二人判、追判などの新しい評論形式が生まれた。

鎌倉期に入ると、御子左(みこひだり)(俊成(しゅんぜい)、定家(ていか))、六条(顕昭(けんしょう)、季経(すえつね))両家学に代表される歌学歌論の純粋な論壇として、新古今時代にみられる新傾向の表舞台ともなった。

百首歌の盛行とともに百首歌を結番する「百首歌合」が生まれ、時日をかけ対者を選んで結番し、また複数判者による分担判という大規模な歌合が成立した。『六百番歌合』(俊成判)、『千五百番歌合』(俊成ら十人判)などがある。

その後は歌壇がまったく御子左流(二条)のひとり舞台となった。ときには藤原光俊(みつとし)らの反御子左派、あるいは京極為兼(きょうごくためかね)らの反二条派の歌合に和歌、評論とも新鮮味があったが、歌合は、文芸的には鎌倉初期をピークとして、文芸様式の一として江戸期まで続けられた。

この形態で、秀歌を選んで番える「撰歌合(せんかあわせ)」、特定の個人の歌を番える「自歌合(じかあわせ)」、和歌と漢詩を番える「詩歌合(しいかあわせ)」、流布した物語中の和歌を番える「物語合」などもある。[橋本不美男]

 

<形式>

 

歌合の行事形式が相撲節会(すまいのせちえ)に酷似している。

相撲は昔「すまい」といい、その「すまい」の形式をまねて生まれた。

いわば歌相撲といった興味から始められたものとも考えられる。

 

歌論:〈歌論〉をさかんにした契機に、歌合があった。

物合:物合は歌合、相撲(すまい)、競馬(くらべうま)、賭射(のりゆみ)などとともに〈競べもの〉の一種

歌合(うたあわせ):左右二組にわけ 詠んだ歌を比べて優劣を争う。左右両陣の念人によるディベートによって判者の判定で決める。

方人(かたうど):歌会の歌を提出する者。今日では、念人と同一。

念人(おもいびと):自陣の歌を褒め、弁護する役。敵陣の歌の欠点を指摘して議論を有利に導く。

判者(はんざ):左右の歌の優劣を判定して勝敗を決める審判役。持(じ;引き分け)もある。

講師(こうじ):歌合の場で歌を披講(ひこう)(読み上げる)する。現代では特に置かない。

判詞(はんし):判者が述べる判定の理由。とくに歌合・句合において、判者が番(つが)わされた左右の歌・句についての優劣を勝・持(じ)(判定しがたい場合)とし、その判定理由を書いた詞をいう。判定の詞(ことば)を判詞という。判詞は歌論へとつながっていった。

題(だい):題詠

左方(ひだりかた)・右方(みぎかた):左右各5名に分かれ左方は赤装束、右方は青装束。

「ヴォーカルトレーニングの全て」 Vol.19

〇ヴォーカリストになるために必要な科目

 ヴォーカリストになるのには、よく聞き、感動し、それを自分で表現できる技術をもつことです。しかし、次のように考えると、体系づけて効率よく基本のトレーニングができるでしょう。

〇メインカリキュラム 

                       

チェック欄

1.言語             音声学、語学(聴音、発音)、朗読

2.音楽理論    和声、対位法、楽典

3.発声法      ヴォイストレーニング

4.音楽的基礎  ピッチ、視唱と聴音、リズム

5.鑑賞、レパートリー研究、ライブ研究

6.体力づくり  柔軟、体力、運動神経と反射神経、集中力

〇サブカリキュラム

1.楽器

2.演技、ステージマナー

3.ダンス、リトミック

4.音楽史

5.一般教養

6.作詞、作曲、アレンジ

 チェック欄に自分が必要なものを選び、それを学ぶ方法手段と、習得する期間(予定)、費用などを具体的に記入しましょう。

〇音を即興で立体的に捉える

 音楽を感じ、感じたものを表現するために心の準備をしましょう。次の順にやってみてください。できたら、100400字くらいで感じたことを書きとめてみましょう。

1.心のトレーニング…ものごとを素直に受け入れる心が大切です。「音楽と心について」をテーマに、考えてみましょう。

2.聴感覚トレーニング…音に対し、何かを感じ、その音の動きを感じてみましょう。

3.即興で音をとる…ひとつのフレーズを聞いて感じたままにそのとおりのメロディでいろんなパターンを口ずさんでみてください。

4.コードをイメージ化する…ドミソシ、ドミソラ、ドミファラ、ドミファラのフラットなど、4つの音をゆっくりと弾き、その違いを感じてください。

5.音を定め、動かし構成する…先の4つの音を適当に繰り返して、自分の好きなように構成してみてください。本当に好きな感じがでるまで、つきつめていってください。音や数は変えても構いません。一番好きだった進行を書いてみましょう。

〇読譜力をチェックする

1.リズムを叩く

2.音階で読む(移動ド)

3.音階をとる

4.リズムと音階をとる

5.歌詞をつけて歌ってみる

〇聴感覚とイメージ能力を伸ばす

 聞くことに集中してみましょう。暗闇で聞こえてくる音を頼りにいろんなイメージを思い浮かべてみます。ラジオでもCDでも、風の音でも構いません(400字でその音の風景[Sound scape]を書いてみましょう)。

〇声について知る

 声について知りましょう。自分の声を知ることは、とても難しいのです。ですから、他の人の声をよく聞いてみましょう。自分がよい声だと思う人をあげてみましょう。その声がどうしてよいのか、どういう特色があるのかを考えてみましょう。ヴォーカリストのほかにも、俳優、声優、キャスター、アナウンサーなど、プロとして声を使っている人の声を聞き比べましょう。

〇感動した曲を聞き直す

 今までに、自分の感動した曲と、その理由を書き出してみましょう。声の質、メロディ、歌詞、雰囲気など、何に心をとらわれましたか。また、その曲のどの部分に心が魅きつけられましたか。ヴォーカリスト以外でも構いません。曲でなく、舞台や映画、番組などもよいでしょう。できたら聞いた年代順に年表式に仕上げるとよいでしょう。

 「自分の音楽史」をつくるのです。

1.年( 歳)  

2.曲とアーティスト  

3.感動した理由

〇発声法のイメージを歌からつかむ

 最初はヴォイストレーニングをしながら、声を深めていきましょう。

 共鳴(ひびき)は、音の高さ(ピッチ)、長さ、声量によって変わりますが、極力、音色は変わらないようにしましょう。音色の作成については、一流ヴォーカリストの歌を聞き、そのイメージを参考にします。一流のヴォーカリストの歌をBGMに合わせて歌ってみて、録音し、それを何度も聞いてどこが違うのかを書き並べてみましょう。ことば、発音、音程、リズムも大切ですが、特に声の質や太さ、統一性、切り方、伸ばし方、強弱、ひびかせ方などに注意してチェックしましょう。

 自分の心が動いた一流の作品、歌から音楽ごと、そのヴォーカリストを全身を耳にしてイメージコピーします。(キィは下げても構いません。サビ、高音よりも、出だし、低音や中音域での緊張感とヴォリューム感の違いに注意して、比べてみましょう。

〇言語でのトレーニング

 

 

 歌には、いろんなことばがついています。ことばを使ったトレーニングをしましょう。

 

 たとえば、ある役割を自分の声で演じてみます。(テレビドラマなどの場面から、まねしてみましょう。できたら、歌のなかで、せりふでいわれているところなどをまねてみるとよいでしょう。)

 

1.おかみさん

 

2.子供

 

3.おじいさん

 

4.政治家などの職業(アナウンサー、タレント、社長、八百屋さん、学校の先生など)

 

 他の人のもつ音色、音の強さ、アクセント、ひびき、抑揚、くせなどをよく観察してみましょう。うまくできたものから評価してみます。このとき、あまりに自分の性、年齢にあわない役割は喉に過度の疲労をもたらすので、気をつけましょう。仮に、その役割がやりたくとも、長くやるのは声のためには決して得ではありません。歌うときには、さらに、過大な負担がかかります。人まねで歌う必要はありませんが、ここでは、他の人の声をまねることで声についての理解を深め、声を柔軟に使えるようにすることがねらいです。

 

 

〇模倣から入る

 

 

 顔つき、姿勢、口の開け方など、さまざまに工夫して、どこをどのようにすれば声が似るのか徹底的にチェックしましょう。イッセー尾形、清水ミチコ、タモリの腹芸などの研究もよいでしょう。

 

 イメージをうまくとり入れる、つまりはなり切る能力は、演技の上でも基本です。そこに、自動的に声が伴う柔軟性が身についてきます。すると、イメージを思い浮かべるだけで、そのような声となります。最初は、動物のまねなども効果的です。

 

 さらに、感情の描写をしてみましょう。

 

 ことばは記号としてことばだけを伝えるものではありません。ことばを口に出すことで、そのことばにある風景やイメージがそこに現出してこなくてはならないのです。

 

 

〇ものまねから、オリジナルの表現へ

 

 

 自分の好きな歌を聞いたままに、歌ってみてください。ただし、自分の自在に操れる声域、声量を越えて行なわないようにしてください。ことばがしっかりといえない音の高さのところでは、やらないことです。

 

 何度もよく聞いて繰り返していくと、イメージが固まってきて、かなり似たように再現することができるようになってきます。これだけでは、ものまねですが、ここまでに学ぶべきことがたくさんあります。耳がよいことはヴォーカリストの基本的な条件です。瞬時にコピーできる器用さは、一つの武器になります。正しい発声にイメージで矯正していくことができるからです。耳をよくすることに充分に時間をさいていきたいものです。ものまねのレベルで、自分がどう表現したいかをつきつめていくのです。ものまねのなかで自分の表現したいものとどう違うかをつかんでいきます。ものまねで必ず働いてしまう不しぜんさをなくしていくと、本物のあなたの表現が出てきます。それに気づいていくことです。

 

「よい声になれるヴォイストレーニング~声の科学」 Vol.17

〇声と言葉の響きをよくする

 

ここでは、声の感じをよくするための準備となるトレーニングをします。

身体の筋肉が硬直していては、声はうまく響きません。顔も同じです。日頃から大きく表情筋を動かすトレーニングをしておきましょう。表情の豊かなことが、声の表現力を高めるのです。

次のトレーニングを組み合わせて、自分のメニュをつくってみましょう。

 

[頬のトレーニング]

1.両頬に呼気を送り、ふくらませ、その後、両頬を吸い込む

2.頬の左右、上歯茎の上方、下歯茎の下方と4方向を部分的にふくらませる

 

[眼のトレーニング]

1.力強く眼を・閉じ、開く

2.眼の玉を左右、上下、左回り、右回りと動かす

 

[眉毛のトレーニング]

1.思いっきり眉毛をつりあげる

2.しかめっつらをして、眉毛を下げる

 

[声に感じを出すトレーニング]

1.今後ともよろしくご指導ください。

2.誠に申し訳ございませんでした。

3.さようでございましたか。

4.いつもお世話になっております。

5.ご迷惑をおかけしております。

 

〇張りのある声で元気一杯に 

 

いつもハキハキしていて、きれいに言葉を発せるように心がけると、いざ話すときにも苦労しないと思います。声に張りがなく言葉が不明瞭なのに、人前で話すときだけよくなるということはないでしょう。ふだんの生活から注意しましょう。「声に張り」を感じるのは、メリハリをしっかりつけてきちんと意味を伝えましょう。

言葉が明瞭に聞こえているか、しっかりとその言葉の意味が伝えられているかをチェックしてもらいましょう。

言葉のトレーニングはなるべく大きな声で行いましょう。毎日続けていれば必ず声もよくなってきます。

トレーニングをきっかけに声を意識して、その結果、普段の話し声もよくなるものです。言葉のトレーニング、とくにこのトレーニングで、はっきりした発声を身につけてください。

 

[張りのある声をつくるトレーニング]

1.いらっしゃいませ。

2.お見えになりますか。

 

[宴会の司会でのトレーニング]

「今日はカラオケ大会やビンゴ大会など、さまざまなお楽しみ企画が目白押しです。皆さん、大いに食べ、飲んで、どうぞリラックスしてお楽しみください。」

 

[言葉をていねいにしっかりと発するトレーニング]

次の言葉を力強く、はっきりと言ってみましょう。

1.このたびは、大変、お世話になりました。

2.ご迷惑をおかけして誠に申し訳ありません。

3.皆さんはこれからどうなさるのですか。

 

〇速いテンポで、滑舌よく話す

 

明瞭な発音のためには、唇、あご、舌、喉(声帯)などが、スムーズに連動していなければなりません。話すときに、いつでも、これらに注意していると、頭が痛くなってしまうでしょう。しかも、明瞭な発音をしようとするほど、不しぜんになってしまいがちです。

これは、身体の余分な部分に力が入ってしまい、うまく動かなくなるため、流れが止まったり、崩れてしまったりするのです。「発音より発声、発声より音の流れを優先する」ことです。その中で、ことばをのせていくか、ことばで言い切って、それを音の流れでつないでいくつもりで行いましょう。

口を開けすぎ、動かしすぎて、唇やあごの運動にエネルギーを多く使うと、ことばにするときに喉、舌の運動にエネルギーや気持ちがまわりません。

役者などのことばの基本トレーニングをしましょう。単に早口ことばのように速くしゃべるのではなく、お腹から声で、ことばにメリハリをつけましょう。

 

[ことばを発音するトレーニング]

・高低アクセントやイントネーションを無視して、すべて同じピッチ(音の高さ)、同じ音の長さで読みます。日本語のうまい外国人の日本語の話し方をイメージしてください。ラップ的にリズムをつけてもよいでしょう。

・そこで声の高さを高くしたり低くしたり、いくつかパターンを変えてやってみましよう。

 

〇日本語のアクセント

 

日本語の言葉をはっきりと伝えるためには、発音のほかにアクセントを正しくすることが重要です。日本語は第一 音がとても大切なので、どうしても高めに入ります。また日本語アクセントには、高低、低高低はあっても、低高、低低高はありません。つまり音が少しずつ下がってくるため、高めに入らないと低くこもってしまうのです。

 

[高低アクセントのトレーニング1]

「雨(アめ)・飴(あメ)」「去る(サる)」「きれいだ(キれいだ)」「寒い(さムい)」「赤い(あカイ)」「行く(いク)」「さて(サて)」「それでは(そレデハ)」

 

[高低アクセントのトレーニング2] 

「足袋(タび)・旅(たビ)」

「二時(ニじ)・虹(にジ)」

「石(いシ)・医師、意志(イし)」

「都市(トし)・年(とシ)」

「咳(せキ)・席(セき)」

「電気(デンき)・伝記(でンキ)」

「神(カみ)・紙、髪(かミ)」

「朝(アさ)・麻(あサ)」

[高低アクセントのトレーニング3]

平板型(低高高/低くならない):「葉が(はガ)」「鼻が(はナガ)」「日が(ひガ)「桜が(さくらガ)」「鳥が(とりガ)」「水が(みずガ)」「私が(わたしガ)」「友達が(ともだちガ)」「赤ん坊が(あかんぼうガ)」「花王(かオウ)」「神田(かンダ)」「らくだ(らクダ)」

尾高型(低高高[低]/助詞が低くなる):「花が(はナガ)」「妹が(いモウトが)」「休みが(やスミが)」「男が(おトコが)」「山が(やマが)」「案内書が(あンナイショが)」

頭高型(高低低[低]/2拍目で低くなる):「木が(キが)」「火が(ヒが)」「姉さんが(ネえさんが)」「緑が(ミどりが)」「春が(ハるが)」

中高型(低高低[低]/途中で低くなる):「お菓子が(オカしが)」「湖が(ミズウみが)」「日本人が(ニホンジんが)」「土曜日が(ドヨウびが)」

 

[高低アクセントのトレーニング4] 

頭高型と尾高型:「朝(アさ):麻(あサ)」「アナ(アな):穴(あナ)」「籍(セき):咳(せキ)」「足袋(タび):旅(たビ)」「tuna(ツな):綱(つナ)」「鶴(ツる):蔓(つル)」「都市(トシ):歳(とシ)」「訳(ヤく):約(やク)」  

 

〇イントネーション

 

イントネーションは、告知、断定、問いかけ、念押しなどの表現となります。そのため言葉の意味するニュアンスを発見し、感じることが大切です。そうするうちに、言葉の一つひとつに情感が入るような表現ができるようになります。こうした音に、感覚として声を動かす快さをとらえていくことが、何よりも確実な上達への道となります。

 

「身体の力」 No.401

どこでも、メンタルの問題が大きくなっているようです。

本当の弱者の救済は必要ですが、

弱者というのをどこで区切るか、難しいですね。

 

弱いというのは、思い込むと、きりがなくなるものです。

それでよくなるならよいのですが、執着すると、

それに取り憑かれかねません。

それもその人であり、そういう人生なのですが、

新しく切り拓く力を妨げるように思えるのです。

ますます弱くなってしまうのなら、よくないでしょう。

 

私はできる限りの自助努力でコントロールしようという考えです。

頼らざるをえないときは、頼るのは必要ですが、

できるだけ、何かに身を預けたくないと思ってきました。

 

心の衰弱は、身体で切るのがよいので、運動がおすすめです。

でも、メンタルがそれを超えて、

身体に影響してくると、厄介になります。

そういうときは、充分な休養をとり、リセットを心掛けましょう。

閑話休題 Vol.93「城」(2)

三人の武将と城

 

〇織田信長

 

本拠の城を頻繁に変える。

「勝幡城」(しょばたじょう)に生まれる。

築城の技術とまちづくりを追求。

最初に築いたのは小牧山城、見上げるような総石垣を築き、まっすぐな「大手道」。

織田信長の天下構想が、お城や城下町。「楽市楽座」、商人や工人の城下町を形成。

1555年(天文24年/弘治1年) 清州城、一族間の内紛を鎮めて、尾張統一。

1563年(永禄6年) 小牧山城

1560年(永禄3年)桶狭間の戦い 美濃攻めの準備として小牧山に城を築いて拠点。

1567年(永禄10年) 岐阜城 斎藤氏が籠っていた美濃の稲葉山城を4年かけて制し、岐阜城の大改修。地名を「井ノ口」から「岐阜」へと変更。

1569年(永禄12年) 二条城 足利義昭を擁して上洛を果たし、京都の拠点。現存する二条城とは別

1576年(天正4年) 安土城 琵琶湖のほとりに築城。最上階は金色、下階は朱色の八角形の57階の建造物で、住み、来賓を迎えるため贅を尽くした

 

〇豊臣秀吉

 

大坂城、イエズス会宣教師「ルイス・フロイス」は、すべてにおいて、信長の建造物を上回ると。天守は生活の場ではありません。金銀や高価な武具、茶道具などの財宝で飾り立て、賓客を招いては、財宝を見せびらかした。表御殿の黄金の茶室から「三国無双」と呼ばれた天守、洋風ベッドを置いたという奥御殿の寝室。

1566年(永禄9年) 墨俣城、斎藤軍の前で、数十日間で完成させて、美濃攻略が前進。

1574年(天正2年) 長浜城、浅井長政を制し信長からの土地に築城。城下町として統治。

1580年(天正8年) 姫路城 信長に中国地方の攻略を命じられて、播磨へ進出。黒田官兵衛の姫路城を大改修して、毛利家との闘いに備え。

1583年(天正11年) 大坂城 三重の堀と運河に守られた要塞。城内には山里のような風情を持つ山里曲輪(城内に庭や池、茶室を設けた曲輪)も造り、大名や有力商人達を招き茶会や花見を楽しみました。

1586年(天正14年) 聚楽第 京都における滞在所。天皇などを迎えるための、政庁の役割

1590年(天正18年) 石垣山城 敵からは一夜で築城したように見えた。

この年、小田原城を落として、天下統一。

1591年(天正19年) 名護屋城 8ヵ月の工事で肥前に名護屋城、朝鮮半島へ出兵する拠点。

1594年(文禄3年) 伏見城 隠居所として聚楽第の一部を解体して築城。地震で倒壊したため、木幡山に移築。この伏見城で病死。

 

〇徳川家康

 

1603年(慶長8年)に征夷大将軍となると、江戸を天下の政庁とする

姫路城に類似した、大天守と小天守を組み合わせた連立式天守。大天守も圧倒的な大きさで、石垣を含めた城全体の大きさは、およそ68m。複雑で防御性の高い天守曲輪(詰丸)を備える、南側の大手には五連続の外桝形を連ね、かつ北側には三連続の「馬出し」を配置。

 

1560年(永禄3年) 岡崎城 家康生誕。人質として身を寄せていた今川義元が桶狭間で戦死し、岡崎城に戻りました。

1570年(元亀1年) 浜松城 今川家の浜松城を攻略。武田信玄の侵攻に備え、本拠地を移しました。

1586年(天正14年) 駿府城 駿河の支配を目指して築城。

1602年(慶長7年) 伏見城(改築)二条城

1600年に「関ヶ原の戦い」で勝利し、天下取りに成功。伏見城を経て、二条城を造営。

1604年(慶長9年) 江戸城

1603年(慶長8年)征夷大将軍に任命され、江戸幕府を開府しました。

1610年(慶長15年) 名古屋城 尾張国統治の拠点を名古屋に制定。

1615年 徳川幕府によって「一国一城令」

1616年(元和2年)に隠居し、大御所、駿府城で病死。

 

〇奄美・沖縄地方「グスク」

 

グスクの石垣と建築群(首里城。沖縄県那覇市)

鹿児島県の奄美諸島および沖縄地方の城は「グスク」または「スク」と呼ばれる。

12世紀、沖縄地方に点在していた領主の「按司」(あじ)の居城で、城内に「ウタキ」(御嶽)や「ウガンジュ」(拝所)と呼ばれる沖縄地方特有の信仰施設を持つ。

三山時代に多くのグスクが築かれ、現在までに見られる。土木や建築の技術、特に石垣は日本内地の石垣とは異なり、琉球石灰岩を加工した石積みの石垣で、外観も曲線をなして角さえも丸みを帯びている。

中国や朝鮮半島で「馬面」(マーミェン)や「雉」(チ)と呼ばれる横矢がかりの出張りや、城門においては牌楼や石造のアーチ門(拱門)が見られる。

舎殿のほか、櫓としては門上の櫓のみである。

「ヴォーカルトレーニングの全て」 Vol.18

失われた声を取り戻す心を感じ声に表現する 

ヴォイストレーニングメニュー100

67 都の西北

 腕を振りながら、早稲田大学の「都の西北」をうたう。

 他の校歌や寮歌でもよい。

 68 キック

 「エイ」とキックしながら、声を出す。

 69 腰振り

 ツイスト、ゴーゴー、イケイケ

 お好きなスタイルで。

 70 胴上げ

 「ワッショイ、ワッショイ」

 おみこしでもよい。

 71 お経

 「ナムアミダブ…」「ナンミョウホウレンゲイキョウ…」ご利益がある。

 72 笑いの増幅リレー

 一人が笑い出したのを受けて、全員で笑う。

 おたがいに指さすと効果的。

 73 まねする

 TVをつけ、しゃべっている人々の表情、音量をまねる。

 74 なわとび

 「123…」

 カウントして縄をもっているつもりで飛ぶ

(複数のときは「お入んなさい」で…)。

 75 倒立声出し

 逆立ちをして声を出す。

 頭をつけるヨガの倒立でもよい。

 76 ウエーブ

 手を上にあげてゆらす。一人でもよい。

 77 ネコののび

 昼寝から目ざめたネコのまねをする。

 78 カラス

 夕暮れを思い浮かべて

「カァ、カァ、カァ、カァ、カァ…」

 79 背中で語る

 相手の背を見て考えたこと、思い浮かべたことをあてる。

 80 頭で語る

 テレパシーで、相手の考えたこと、思い浮かべたことをあてる。

 81 お茶くみ

 熱いお茶を運び、人にまわし、飲むところまでパントマイムで。

(同じく、着る、脱ぐ、顔を洗う、シャワーをあびる、入浴する)

 82 インディアンの歩き方

 胸を張ってその勢いで前に進む。

 ぐるぐる円を描いてまわる。

 83 関西弁

 関西弁でしゃべりまくる。次に広島弁、博多弁などで。適当でよい。

 84 カクテルパーティ効果

 他の全員が大声で邪魔するなかで1対1で聞きとり、話す。

 85 ドロボウと警察ゴッコ

 二者の心理になって尋問のやりとりをする。

 86 ナンパ

 ナンパのトレーニング。

 87 性転換

 女は男ことば、男は女ことばを使う。

 88 イタイ!

 痛みを思いっきり表現する。「Ouch!」(アウチ!)

 89 性格占い

 自分の性格をものに例えたり、ことばで表現する。

 90 花鳥風月

 火、水、花など、しぜんの風物の一つになる。

 91 風水の術

 ことばの出るまえの心の動き(風)を感じる。

 風が流れるか、感じるか、響くか、そのことに集中して、風と一体になる。水になりきる。

 92 ものになりきる

 「あつい雲よ」「私の海、ふるさと」

 その気にじっくりなるまで待って、実感できたらことばにする。

 93 笑わせる

 人を笑わせてみる。

できたら、ことばで、無理ならくすぐってもよい。

 

 

 94 死ぬふり

 

 死んだふりをする。

 

 息をひそめじっとしている。

 

 

 95 いびき

 

 思いっきりいびきをかいてみる(起きたまま)。

 

 

 96 寝ごと

 

 横になって、寝ごとをいう。

 

 

 97 内緒話

 

 声をひそめて、息でしゃべる。

 

 

 98 ギンギンギラギラ

 

 「ギンギンギラギラ夕日が沈む」を歌う。

 

 

 99 ふくろう

 

 ホーホーッと高低いろんな高さで鳴く。

 

 

 100 ハッケヨイ

 

 行司役をやってみる。

 

«「よい声になれるヴォイストレーニング~声の科学」 Vol.16

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