「歴史の真実と記憶のズレ」
歴史を学ぶと、数多くの出来事のわずかに、1、2つのことを知って、私たちは、それが本当の過去と思っているということがわかります。
たとえば、私が、この2週間、ある舞台のことしか考えていなかったと言って、手帳にも「○○の舞台」としか記入していなくても、食事もトイレも新聞もニュースをみていたことも、あるいは、メールや電話もしていたこともあるのに、その方が多いのに、そこは記憶からも記録からもすっかり抜けてしまっているのです。
だから、誰かがそう言ったという記録は、嘘ではないとしても、必ずしも真実でもないのです。
いろんなことが次々に起こっているのに、そこで意識して残したものだけが歴史になります。個人なら、過去は思い出によって記憶され記録されるものです。だからこそ、「今、ここ」のトピックスでしかないのです。
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