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2020年9月

「幸せ、自己の追求、そして人生」

「何になりたいのか、何でありたいのか」と、生きる意味が問われると、その期待の満たされる快感を求めていきます。What do we want to want.何を望みたいのか、ということです。

そして、人を信じて虚構を信じ、それを捨てたり、創ったりしていくのです。

でも、自分の決めたことのもたらす結果の全ては、知ることができません。それが、人生です。    [593

 

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「共感力と人類史」

人は、生存に関わること以外に意味を見出すこと、存在しないもの、虚構について妄想することができます。それを人に話して伝え、共感して皆で信じられるのです。

神話も宗教も、そこから始まりました。見知らぬ人とも協力して、大きな集団で生活を共にできたのです。外敵を崇拝したり、神として祭ったりさえできたのです。

 ホモ・サピエンスは「人・賢い」ということです。

 農業での労働と人口増で、貧富の差も生じました。そこから戦争も法も支配構造も、発展していきました。情報から知識を得て伝達、共有します。情報は増え、データ化され、ネットワークが進み、ヒエラルキーを複雑にしていきました。文学が生まれ、お金、宗教、文化となって、より大きな集団化へ向かっていきます。

 国家の統一から、帝国主義によるグローバル化、近代科学によるテクノロジーと併行して、資本主義は、信用創造によって消費者を生みだしました。家族や地域コミュニティ、国家から、グローバルな市場へと形成されていったのです。               [593

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「日本のグループサウンズ(GS)と夢と平和」

日本のグループサウンズが、なぜ、ビートルズのように残って長く聞かれることにならなかったのかを分析した本があります。それには、次のようなことが述べられています。

 当時のウリは、エレキの歪みの暴力性、ハーモニー進行の変化、ベース(バス)の進行など。

タイガースなどは少年っぽい声で、日本のグループサウンズは、政治的メッセージではなく、夢をみるところでした。

つまり、GSは、メルヘンチックでファンタジック、キッチュ、かわいい、アンドロギュヌス性、大人ではないプリンスのイメージ、宝塚、ジャニーズ、タイガース、幼児的、まがいものであったのです。

まさに、クールジャパン、さながら今の音楽シーンのキィワードと同じです。

湯川れい子さんは、平尾昌晃の「ハートブレイク・ホテル」が、途中からは、「おさるのかごやだ、ほいさっさ」に聞こえる、悪いとは言っていませんが、「日本のナポリタン」という評価でした。それより、女の子の「キャー」という「解放と安全」に注目して欲しいと言いました。男の叫び声は、危険でろくなことがないことに比べてのことです。                 [579

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