メッセージ

「信じ切るためにすべきこと」 2011/09/01

日本人はおてんとうさまのなりゆきにまかせて、まわりの人の行動に習えと生きてきました。しかし、これからの時代、より自分の判断する力をつけ、それを信じ切り、すぐに行動にうつせるかどうかが生死さえ分けかねないのです。まして、芸事や仕事では、いうまでもありません。

 多くの人はトレーナーのレッスンを気にいると、「大丈夫」と思うようなのですが、それよりも、その判断をする自分をどのくらい信じられるのでしょうか。信じてみるのと、信じ切るのは全く違います。
 ですからスクールやトレーナーが変わったくらいで、何ともならなくなる人がたくさんいます。ついているトレーナーがいなくなるとやめるという人が出るととても残念に思います。
 私がここをつくったのは、10人に9人が使えなかった他人や方法でさえ、自分のために大きく役立てることのできる、自分の器を大きくして、がむしゃらにとりくんでいける人のためです。
 本当に信じるためには、トレーナーが誰であれ、自らの発心の元に立ち戻り、いかなる状況や他の変化にも対応できる力をつけていくことが必要なのです。研究所やそのレッスンは、まずは、そのための環境や習慣づくりのきっかけなのです。
 トレーニングは、自分で一つずつ疑い確かめていき、その上で信じようが信じまいが、自分の人生に役立てられるようにすればよいのです。そういう大きな視点をもてるようになることが大切なのです。

 それだけの徹底したトレーニングを自らくりかえすことです。誰がトレーナーでも、研究所がどうであれ、それを超えて、黙々と自らの力をつける機会としてレッスンをプラスに活かしていけるように、していってください。
 一流の人は、誰からも何事からも誰よりも学べます。そういう自分をもつためには、続けるのです。そうでないほとんどの人は一度、そういう人たちからみるととても狭い自分の了見を、はずしてみることをお勧めします。他人やその方法を信じられないなどという人は、自分を信じ切れるだけのことをまだ自分でやっていないのです。
 

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2011/07/25

○可能性と限界をみること

 素人の世界では、やった分、伸びます。やっていない人より、より優位にたてます。プロとなると、みんながやっているので、やればやるほど、はるか上の存在に気づきます。自分の能力がすべて限界と思えて、八方塞がりになります。その限界状況から打開策を考えるか、真のオリジナリティを発掘して、一点突破するかなのです。そこまでを私はいつも考え、相手にあたっています。

 趣味とするならヴォイトレは最適です。健康にもストレス解消にもよいし、カラオケや朗読、スピーチ、仕事にも日常にも活かせますから、得られるもの大で失うものはありません。仕事となると、全く違ってきます。何かの基盤として声は存在するのですから。私はこれを単体で仕事とするのに大変でした。歌や芝居のように、確立した世界がないのですから。(もう一つ、声だけのパフォーマンスも同時で行ってきたつもりですが、)しかし、ようやく見えてきたように思います。しかし、ようやく見えてきたように思います。

 真のオリジナリティでやっていこうと思う人でも、その芯を長く持てる人は少ないものです。ことに日本のような同調圧力の強いところでは。私も目に見えない世間の足をひっぱる力に奮起したものです。どうして一人の実在の革新者よりも、その他大勢の他人の非難だけをするだけのヒマな人たちの声に、一時は己の真実にめざめ、頑張ろうとした人たちが引っ張られるのか、不思議です。自立や独自の表現が嫌われる風土とはいえ、残念なことです。しかし、少なくとも私はそういう少数の、時代を切り拓いていこうとする人たちの味方です。

 基い、声そのものが無理なら声の動かし方で、それでも無理なら声の動きの組み合わせで、それでも無理ならフレーズやハーモニー、アレンジ、詞や曲の変化、他のプレイヤーの力、パフォーマンスなどいくらでもやりよう、みせようがあるから、歌はすばらしいのです。

 レディ・ガガさんは一肌脱いで、脱皮しました。私は何でもありと思っています。たった一度の人生ですから、勝負した方がよいでしょう。ゲームと違い、人生は思い切りやって敗れても、ダメになったり、死ぬわけではありません。生きている限り、復活戦があります。早く経験を積んだ方が人生で勝つ可能性は高くなるのです。

 トレーニングは、MAXでMAXを目指します。そして、レッスンや本番には、MINでMAXを獲りにいくのです。

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