« お知らせ | トップページ | 音響メディアと歌声の変容 A002 »

2013年7月21日 (日)

プロの育ち方 V007

「育て方」でなく「育ち方」としたのは、育てて育つものではないからです。学ばせて学べたら、教えて教われたら、そんなによいことはないのですが、それはそうしないよりもましになるだけです。
 そんなことをしなくても、毎日そうして生きている人がたくさんいる世界では、それだけでは大したものではないからです。私が日本語の教室に行くようなもので、まあ、教えるときは何とも理屈っぽくなりそうですが、日常では、さほど変わらないのです。
 だからこそレッスンでは、教えることよりも、それを通じての環境や習慣、さらに思考や考え方まで大きく変わらないと、大してこれまでとアウトプットが変わらないというのは言うまでもないことです。
 歌やせりふは、他人の人生に触れていきます。自分の口からは虚構、つまり嘘を言って、他人を引き込み、共感、感動、あるときはその人の生活になくてはならないほどの大きな影響を与えるのです。究極のサギ師です。だからこそ、日常が日常であってはいけないし、他の人には特別な場のレッスンスタジオやステージというものが日常であらなければならないのです。

« お知らせ | トップページ | 音響メディアと歌声の変容 A002 »

13)連載「ヴォイストレーナーの選び方」」カテゴリの記事