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2013年10月 8日 (火)

でていない成果 [論4-1]

Q.発声に関して科学的なトレーニングの是非についてお伺いしたいのですが、そういうものは本当に科学的に実証できるに値いする効果はあるのですか。

「あえて”反科学”の勧め」

○でていない成果

 科学や理論は、これまでも触れたように、完結したもの=知識となったものもありますが、そこまでのプロセスでは仮説―反証―新仮説の繰り返しです。音声についてはここ20年、発声、歌唱についてはここ10年くらいでめざましく進歩しましたが、その知見とトレーニングでの成果というものは必ずしも結びついていません。
 それに対し、経験的な直観による指導は、少なくとも、発声、歌唱においては、はるかに優位にあります。とはいえ、ときとしてそれはトレーナー個人の力量や個別の方法において、ということで否定されやすいのです。
 しかし、私がみる限り、この分野において科学や理論こそ、未だ個人の仮説のなかに留まっています。マイナスをゼロにするという医療のレベルにおいて、日本の喉に対する診療技術は、世界的にも評価できるものと認めています。ここでゼロというのは、救命する、痛みをとる、元通りに復元するという意味です。
 しかし、一方で、オペラを代表とする発声、歌唱技術について、日本では、音大生レベルでは世界の平均に達してきたものの、マスターレベル(ハイレベル、世界一流レベル)では、相変わらず二流であるばかりか、アジアやアフリカにも抜かれているではありませんか。ポピュラーもしかりです。
 一般の人が、声楽家としてあげられる日本人の名前は、多分、昭和の頃の方が多かったでしょう。今、声楽の演奏だけでプロとして食べていける人は1ケタしかいないでしょう。
 客観的事実、方法、分析も、その成しえた結果からみることです。それこそが科学的態度であり、実践していく人に大切なのは、そうであろうとなかろうと現場で使えるもの、成果を上げるものです。

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