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2013年10月 9日 (水)

他人のことばを使うということ V084

 他人のことばを使うというのは、どういうことかというと、私は、最初は自分のことばだけで述べていたのですが、どうしても、原因や理由づけには若い自分の体験だけでは説明できずに、権威筋の理論や論文、科学的データなどを使うことになったわけです。まともな人からみたら、それが当たり前なのですが、未知な分野においては、そういうものを使うほどに、そういうものは、後で新発見とやらで古くなって、引用した私の分が悪くなるということで、あまり使わなくなったのです。まあ、権威筋が出していた本に「裏声は仮声帯で出す」、などと述べていた時代です。私はそこは引用しなかったのですが。  本は誤植や校正ミスがあってもすぐに直せないので厄介なのです。図やイラストもなかなかうまく伝わるように描けないのですが、少しずつ改良されています。これは先人のおかげですが、私もじきに、先人の仲間入りをしそうです。  そもそも、未知の上に個々の体をメインとし、音で展開するヴォイトレの分野を文字で記述するのは、最初から無理な試みなわけです。  ですが、多くの人と関わって、交わす対話のなかにヒントがあるなら、それは役立てて欲しいとリライトして、編集して、残していったのが会報だったわけです。  自分のことばだけで述べると、そのうち同じことのくり返しになります。しかも、アナロジーとして、ものの例えで説明せざるをえません。  そこでは、他のアートやスポーツがわかりやすいので、アスリートやアーティストのことばを引用します。データとしてはよくなくとも、メンタル面においては一流の人のことばの方が有効です。有効であるならはよいではないか―ということで、私は広く「アーティストのことば」を伝えようとしました。今流行の蔵言集みたいなものです。

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