« 歌レッスンの感想 | トップページ | 日本語と発声(1) »

2013年12月21日 (土)

ヴォイストレーナーの盲点 V157

ここを出てヴォイストレーナーになった人のところからも、ときおり生徒さんがここにいらっしゃいます。そのトレーナーの話で興味をもっていらっしゃる人と、そのトレーナーに反発していらっしゃる人とがいます。どちらにしても、そのトレーナーが生徒であった時期を知っていると、すごく明確に、そのトレーナーの教え方がわかります。つまり、何がうまくいくか、何がうまくいかないということがみえるのです。元々、そのトレーナーのもっているところや長所については、ヴォイトレで得たわけでないので他人に教えられていない。つまり、指導ではネックとなりやすいところです。
 ヴォイストレーナーになろうという人は、歌手で続かなかった人もいますが、まじめに学んで、まじめに教えてあげたくなった人もいます。挫折を避けた教師タイプのまじめさが、生徒にはメリットにもデメリットにもなります。まじめなトレーナーにまじめな生徒がつくと、舞台からは遠くなっていくこともあります。そういうタイプのトレーナーは、長所をみつけたり伸ばしたりすることよりも、短所の補強中心でずっと時間が経ってしまうのです。
 そのトレーナーのもっているようなよい声や音楽センスをもっていないのに(大体、トレーナーというのは、どちらかもっています)その弱点をなくしてもらったところで、普通になるだけです。つまり、発声の力の不足が若干補われたところで、プロになりたいという人であれば、プロになれる方向に向けられていないのです。

« 歌レッスンの感想 | トップページ | 日本語と発声(1) »

13)連載「ヴォイストレーナーの選び方」」カテゴリの記事