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2014年5月12日 (月)

自分の声、本物の声 V234

 私もある程度は、相手やシチュエーションによって自分の声を使い分けています。少なくとも声のことで私に会う人には、それほどブレず、同じスタンスで、同じ声で対します。私は歌手や役者ではありませんから、よい歌声や、よいせりふをみせるわけではありません。トレーナーですから、トレーニングした声、自分の声そのものというよりは、相手がトレーニングをしたら得られる価値を提示できるような声を示します。
 どちらかというとレッスンでは「よい声の10」ですが、カウンセリングや普通の会話では「オリジナルな声の10」で対します。使うのに疲れず、楽であって深く、通る声です。私自身もそれで8時間以上、使って疲れたりしない声を知らずと選んでいます。一期一会、いつでもそうあるべきだと思い、備えてもいます。
 声を自分の声として求めるのなら、他人の求める声を出そうということ自体、不自然で無理のくることです。見本をみせてほしい、真似させてほしい、直してほしい―。それは他人のものがほしいと言っているだけです。そこで学ぶとしたら、声でなく体や感覚でしょう。
 まずは、自分のなかにある声を取り出すこと、出せなくなったら、その間に心身について強化鍛練しておき、取り出せる自分にしていく。それが本筋です。

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