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2014年9月 3日 (水)

ゼロに戻す V348

声が通るのは、相手にきれいに技がかかったような感覚なのでしょうか。多くのケースでは、そこまでにかなりの準備が必要です。心身がいつも動けるような柔軟な人はほとんどいません。
 1日のなかで一番よい状態を知りましょう。まずはレッスンの場にそれをもってこられるようにします。3ケ月も経ってそういうことができるようになると、これまでのマイナスがゼロになります。楽しくて笑っているような状態、これを示すだけで、喜んでくれる人が多いのは、私には驚きであり意外なことです。
 他のスクールやトレーナーなら、ここが目的、到達点となっています。その声でせりふ、歌でOK。声はOKだから、すぐに歌に入りましょう、できあがり、となるのです。
 ただし、そこはゼロ地点です。そこから真っ直ぐ上に行くのはよくない。個性の発現は迂回するようになっています。その回り道に味がある。それをおおらかに見過ごしてあげないと、よくてもトレーナーの二番煎じのような声と歌になります。本当に高いレベルに行かせたければ、トレーナーに必要なのは、指導より忍耐なのです。

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