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2014年9月26日 (金)

セットしてから V376

 いろんなメニュに大した根拠はありません。本当は、必要に応じて、また、その日の心身に応じて、セッティングするものだからです。このセッティングの能力こそ磨かなければいけないのです。学ぶべきもっとも大きなことなのです。それを対面してこそ、できるレッスンで学ぶのです。
 すぐれたトレーナーは、その日のその人の状態と理想、目的のギャップの間に即興的にメニュをセッティングします。その段階までいかないときは共通のメニュをくり返し、同じことのなかで、わからせていくことに時間をかけるものです。
 ここに述べてきたような質問については、何と答えても、そのやり方において、頭でっかち、かつ、あまり発声に役立ちそうもないものです。それゆえ、トレーナーが熱心に真面目に応えるほど、そこから抜けられなくなるのです。
 あなたのことを思えば、最初から答えない方がよいことの方が多いのです。でも、正直に「自分の体に聞いてください」と言うと困りますね。「それがわからないからトレーナーに聞くのです」と言われそうです。でも、トレーナーにもわかりません。わかったふりをして、不安なく取り組ませることが必要なときは、そうするのですが…。しかし、本当はすべてわかっていると勘違いしているトレーナーの方が問題ではあるのです。トレーナーが予定しているくらいの上達なら、今や、自主学習で充分できます。トレーナーが予知できないレベルで、その人から何が出てくるかを問えるようにセットするのが、本当に意味のあることなのです。
 お互いに研究のできていくようにレッスンをセットします。勝負はそこからです。そこまでは、淡々と迷わずにトレーニングしていけばよいのです。

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