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2015年4月18日 (土)

今日のメッセージ[ヴォイストレーナーの選び方]

○パワーなし  

型を通じて型の上に出ていくのが、達人の出たあと、そういう型にはまって出られなくなると、その型は、かつての天才を思い出させるゆえの装置として使われるようになっていきます。「美空ひばりトリビュートアルバム」、トリビュートを出すのはよいことです。美空ひばりを知らない人に何を与えられるか、その曲、詞はどこまで通じるのか、それをみますと、ベテランの演歌歌手でも、ひばりの型にはまる(ものまねになり、足をすくわれる)か、そこを切り離し自分の歌のようにする人か、どちらかです。その型を最大に活かして自分と今の世界を表現できている人、いや、もしかすると試みようとしている人さえほとんどいません。  デビュー時の才能や資質が、プロになったあとに消費されているだけで、さらに高めて最大限に発揮されるようにプロデュースもされてこなかったのです。日本人のお客さんに純粋に対応していった結果、アーティストはプリミティブなパワーを失っていったともいえます。世界で通じる歌唱力で世界の一流のアーティストにも認められた美空ひばりが、世界に知られていない、ヒットもしなかったのは、時代のせいばかりとは言えないと思うのです。「王や長嶋が大リーグに入っていたら」などと似たような愚問なのでしょうか。  日本の芸は、聴き込めば入ってくるものです。パワーで押して持ち上げてくるものではないのでしょう。歌詞が中心であり、メロディののりに母音のビブラートです。生活のなかで強い言語のリズムやパワーで盛り上がっていく欧米、アフリカとは言うまでもなく、アジアなども含めて、それらと違うように思います。  何よりも、日本人は、和、共感、謙虚さを尊びます。しかし、それは、戦い、競争の次にくる世界を創れるのでしょうか。創っていくのに一歩引いていく、そういうことなのでしょうか。

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