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2015年5月

2015年5月31日 (日)

今日のメッセージ[ヴォイストレーナーの選び方]

○基礎のある人

 よく「誰を聞けばよいのか」と聞かれます。基礎のある歌い手や役者は誰かということです。また、プロの人は「基本を教えて欲しい」とか「基本をやり直したい」とか「基本を知らないので」などと言って、ここにいらっしゃいます。
 特にポップスでは、歌っていたら、バンドを組んでいたらプロになれたという人が、自分は基礎をやっていない、正規の教育を受けていないといいます。そういうコンプレックスがあるのかもしれません。しかし、基礎や基本とは何なのでしょうか。
 今、研究所では、そこを「声楽家の体としての基礎」においています。音大のカリキュラムのような統一されたものではありません。しかし、どこかで学ぶべき基礎といわれるのなら、ある程度の統一は必要です。
 これは、以前から述べてきましたが、トレーニングが特殊なものゆえに、基礎トレーニングというくらいなのですから、どこでも迷いが生じることです。声楽では教育を受けずに、つまり発声の基本を身につけずに、オペラ歌手になるのはとても難しいので、発声の基礎が、何となくですが、明らかにあるということなのです。しかも10年ほどのプロセスとして歌唱と力や分離されて声楽、発声練習としてあるのです。もちろん、邦楽でも10年、20年で基礎どころか、50歳で小僧という深い世界です。そこからも多くを学ばせていただいていますが、分離ということ、さらに、流派(一人の師)ということ、日本だけで、という点で扱いにくいのが実状です。
 

5月の最高気温更新

5月の観測史上最も高い気温ということで、ピアノ用クロスの洗濯物もよくかわきます。皆さんは熱中症に気をつけてくださいね。virgo

2015年5月30日 (土)

今日のメッセージ[ヴォイストレーナーの選び方]

<基準と基礎から、一流と大衆性>

○基礎と基本の定義

 基礎とはfoundation、下部構造、大本、基い、土台、建築物でいうとコンクリートの基礎であります。基本はbase、物事の成立に基づくもの、判断や行動、存在の基、基い、根本、土台という感じでしょうか。
 とはいえ、英語でもどちらにも使われ、日本語も区別されないときもあります。ちなみに私の本では、基礎、基本講座とついたものがあります。基礎、基本に対応するのは応用やアドバンスで、上級などになるのでしょうか。
 そんなことはさておき、ここではヴォイトレにおいて、歌唱やせりふ、朗読に対しての位置づけのことです。声のヴォイストレーニングに対して、歌はトレーニング、せりふ、朗読はせりふ、朗読トレーニングでしょう。そんなことは何回も述べてきたので、ここでは定義で考えてみたいと思います。つまり、芸能の判断をするときの基準としての基礎や基本ということです。これは、とても大切なことです。そこから伝統と芸、時代を生き残るための基本、芸術性と大衆受けまで述べていきたいと思います。
 

2015年5月29日 (金)

今日のメッセージ[ヴォイストレーナーの選び方]

○有能ゆえの無能  

一人で指導している人は、その人に合わない人が辞めていくので、もっとも大切な、合わない人への対処について、あまりにも学べていません。残るのは、自分のやりやすいタイプか自分のやり方に合わせられるタイプとなります。  私は心身が丈夫というか、人並みなので、そこの弱い人への対応は遅れました。喉や心身が弱い人へは、それを克服してきたトレーナーが適任で、うまく対応してくれます。それと同じく、有能なアーティスト、歌手、トレーナーが、一般の人への対応にうまくいかない。これは表面上でなく実質面でのことです。  特にクレームがあるからでなく、本当はもっと力がついていなくてはいけないのが、少しうまくなって止まっているのは、「教える人が有能ゆえ、他の人に対して無能」ということなのです。ヴォイトレはトレーナー本人が「有能なところこそ、対処に無能になる」です。この有能さを他人に活かすには、トレーニングの経験と、他のトレーナーからの気づきが必要なのです。

NHKの「のど自慢」を観ていて思ったこと

先日、たまたま時間があったので、何年かぶりに「のど自慢」をテレビで観ました。「のど自慢」とは、日曜日のお昼にNHKで放送されている、言わずと知れた国民的長寿番組です。幅広い年代の素人さんが歌うことでおなじみですね。それを観ていて、思うことがいくつかありました。曲云々よりも、年代によって「歌い方の癖」というのがあるのです。例えば、60代以上のような方は、音程が狂おうが声が多少おかしくなろうが、自分の声で勝負している。鐘を鳴らすことよりも、自分の声と自分の歌で歌うことを心がけているように感じました。本物に似せようという人もいるのかもしれませんが、それよりも、その人から生み出される音楽のエネルギーが伝わってきました。それに対して、10~30代の人は、「いかに本物っぽく歌うか」ということに主眼を置いているように感じ、聴いていて若干不自然さを感じました。変にコントロールされてしまい、今歌っている素人さんにしか歌えない歌にはなっていないのです。誰かの型に積極的にはまろうとしていて、はまれなくて、仮に音程はずしてでも伝えるエネルギーというのも無くて、結局中途半端な感じになっている。オリジナリティがないように聴こえまました。プロじゃないからいいのかもしれないけれど。
でも、それって日常生活にも出ると思うんです。「もっと勝負しようぜ若者よ!」と敢えて同世代に言いたくなりました。似せることが全てではないのです。そこに行っても客の心は響きません。どんな声になろうと、自分にしか歌えない歌、自分にしか作れない世界を創造しましょう!(♭Я)

ホームページ更新 お知らせ

ホームページを更新しました。clover

http://www.bvt.co.jp/

2015年5月28日 (木)

今日のメッセージ[ヴォイストレーナーの選び方]

○トレーナーの支え  

ヴォーカルというのは、自己肯定力がないと続けられないものですから、どこかで自信過剰、自惚れがあります。まして売れた人ならプライドも相当に高いものです。(売れていないのにプライドが高い人は、さらに難しいです)  よい歌い手でも自己肯定力が、あまりに強いため世に出られないタイプもいます。そこには目をつぶれ、他人に任せよというのですが。  自分が売れてもいないのに、そういう人たちにズケズケ言うのですから、トレーナーは、歌手や役者と違うものに支えられていなくてはなりません。歌やせりふに対して声、ステージに対してジム、自分一人に対して多くの人、というのが、トレーナーのキャリアの場です。長い年月での声の育成プロセスの把握や、そのプログラム、結果の研究なども、アーティストには大した経験はなく、それゆえ、トレーナーに求められる経験です。よくわからない世界だけに多くの人を長い時間みた経験、それも一人で行うのでなく、多くのトレーナーを介してみているのは、私くらいでしょうか。うまくご活用ください。

今日のトレーナーのできごと

Hさん、今日は、中間音域から喉の奥をあける事を意識してもらうようにレッスンしました。fish

ブログ更新 お知らせ

レッスン受講生の皆さんのレッスンからの声」 を更新しました。

2015年5月27日 (水)

今日のメッセージ[ヴォイストレーナーの選び方]

○表現力を高める  

ときに、表現力をつけたいと言って来る人がいます。この場合、ベテランの人ほど変わるのは難しいことです。初心者は、一流のものを聞くこと、そこから力が引き出されるようにプログラムすればよいのです。  しかし、ベテランは、それが終わったレベルに達していますから、新しく入れるにも、入れ方から、気づきから学び直さなくては大して変わりません。特に、よりよいものが相当に入っていると思える人ほど難しい。そこでは自らを白紙にできるか、ということです。(頭だけがベテランになっていて、力が伴っていない人には、さらに難しい問題です)  表現力をもう少しつけたいというなら、技術の問題ですから、発声の基礎からやり直します。しかし、本当につけたいなら、これまでのキャリアや自信まで白紙にします。  これまでのうまくやれてきたことが、さらなる成長、可能性の追求を邪魔していると考えるくらいの覚悟が必要です。その覚悟があれば、そこまで高いレベルで自ら気づけているなら、プログラムとして与えることができます。そこから自分にないものを必死で学びます。こういう人は、本当に稀です。ほとんどの人は、自分でやってきたことを取り戻し、確認できたら満足してしまうからです。  

「しなければいけない」より「したい」

私はトレーナーとしての目線と同時に同じ表現者の目線でレッスンをします。そうすると多くの生徒さんが「響きを高くしなければいけない」「腹式呼吸をしなければいけない」「声を前に出さなければいけない」「軟口蓋をもちあげなければいけない」「かつぜつをよくしなければいけない」「口を縦にあけなければいけない」等、様々トレーナーからのアドヴァイスを実践、実行しようとしてそればかりになることがとても残念です。我々指導する側も問題だと思うのですが、まずは「こういう声をだしたい」「こんな歌を歌いたい」「高い音をだしたい」「深い声をだしたい」という欲求や感情が先にあってほしいのです。
やりたいけれど上手くいっていないところをよくするために始めて「こうした方がいい」「しなければいけない」という発想であるのですが、レッスンを重ねるうちに段々勉強になっていくのがとても残念です。
ですからよくあるのが声はよくなったけど面白くないなんてことが起きてくるのだと思います。トレーニングのトレーニングにならず、本番のためのトレーニングをいつも意識なさるともっと身体も楽になっていくと思います。基本的に「しなければいけない」感覚の人の歌はスケール感も小さいし、なによりも声も身体も堅い人が多いです。もっと感覚を大きくもてるといいなと思います。(♭Σ)

2015年5月26日 (火)

今日のメッセージ[ヴォイストレーナーの選び方]

○挫折すること  

ともかく、自分を疑い続けているトレーナーには自信を与えますが、疑ったことのないトレーナーには、挫折から学んでもらいたいものです。早く挫折して欲しいので、ベテランや難しい生徒をお願いしたりします。うまくいかないところにこそ、その人の個性やよさも出てくるからです。  挫折や失敗のないトレーナーでは、人を育てられません。自分が学んでいるということは、より高いレベルのことが求められるようになり、その分、失敗やうまくいかないことに必ずぶち当たるものです。誰でもよくする、すべてうまくできるというような人は、目標が低いか自己の把握もできていないということです。  多くのトレーナーは、発声を学ぶときの挫折を経験に乗り越えたと言います。それでは、ただのPRになりかねません。ここで問うているのは、トレーナーとしての挫折のことです。これは生徒も同じです。  私がプロデューサーでオーディション対策というのなら、その人のもっともよいものをまとめ、よくないところをすべて削って出すでしょう。ですが、レッスンなら、悪いものをとことん出してもらうことが大切です。そこから早くよいレッスンになっていくと言っています。  レッスンは、最初からスムーズにいくとは限りません。目的を高く大きく変えていくなら挑戦であり冒険だからです。すぐにうまくいくようなのは、さして変わりがないのをよしとしているからということも多いものです。順調で楽しかったレッスンが、あるとき、頭打ちになり、うまくいかなくなる。でも、その先からが本当の学びなのです。

今日のトレーナーのできごと

Nさん、スタッカートを中心に、がんばり過ぎないように自主トレしましょう。 capricornus

ベジタブル お知らせ

マクドナルドの「ベジタブルチキンバーガー」、吉野家の「ベジ丼」、日清の「カップヌードルベジータ」など、続々野菜をとりいれていますね。マクドナルドは代々木駅の東口にありますが、研究所に一番近いお店は、フレッシュネスバーガーがあります。virgo

2015年5月25日 (月)

今日のメッセージ[ヴォイストレーナーの選び方]

○トレーナーの自立  

私は、トレーナーがいらしてから2,3年は本人のやりたいようにやらせます。以前、生徒に対してきたのと同じスタンスです。本人自体が生徒と接して学んで変わるのを邪魔したくないのが、第一の理由です。それと、これまでの私たちと異なる独自のやり方やメニュを、ここで発達させてもらうと、お互いの次の発展につながります。  ですから、最初に他のトレーナーや私のやり方を学ばせません。ある程度、本人が確立しないと比較もできないからです。もちろん、いらっしゃる時点で、少なくとも5,6年以上のキャリアがあってのことです。  最初は、新しいトレーナーは遠慮して、誰にでも難なくわかりやすく伝えようと、あまり我を出さないものです。そこでは、大体よくも悪くもない。ベテランのトレーナーとは、違う新鮮さがあり、生徒にも好まれます。それこそが大切な武器です。  ところが、その後のプロセスで、一時的に新鮮さがなくなり、偏り、個性と共に、くせが出てくることが普通です。そういうようなことを以前述べました。そこからが本当のレッスンになるかどうかの勝負です。独自の存在価値をもって自立できるかということなのです。

今日のトレーナーのできごと

Kさん、喉で声を押してしまわないように、息で「ハー」と出してから声にしていただきました。最初のほうはとてもうまく行っているのですが、途中から余裕が出て、喉で押し始める傾向があります。どうぞ、喉の力を抜いたまま声を出すということに慣れていってください。 chick

地震 お知らせ

茨城県で震度5弱の地震があり、研究所もゆれましたが、すぐにレッスンに戻りました。clover

2015年5月24日 (日)

今日のメッセージ[ヴォイストレーナーの選び方]

○やり方もメニュも無限

 今の私は、他のトレーナーや他のやり方の方が早く、いや早くよりも将来的により大きな可能性を得られるというなら、自分のやり方に固執するのはロスと考えます。
 よくあるのは、トレーナーが自らを絶対視していることです。他スクールでは、よくみました。そのために学べないことは、生徒にも本人のためにもよくありません。他のトレーナーややり方を批判的にみて、試しもしない、意見をも聞かない、それでも充分に通じるとしたら、ただ低いレベルというのでしかなく、対応においていい加減を許容しているからです。他にかわれるトレーナーがいないのも、あまりよいことではないでしょう。
 

今日のトレーナーのできごと

Tさん、高い声の時も丹田を意識して背中側を通って声を出すようにしましょう。
さくらの2番、詞の音節が1番と違うのでリズムに気をつけながら、語るように歌いましょう。cat

2015年5月23日 (土)

今日のメッセージ[ヴォイストレーナーの選び方]

○通じる

 普通、トレーナーは、自分のやり方が、あまり通じない人やあまり合わない人が、他のトレーナーで上達していくようなプロセスを知ったり経験したりする機会がほとんどないでしょう。そのような経験を積むと、基礎があるトレーナーなら一気に変われるのです。しかし、そう簡単ではないようです。
 変われないと、トレーナーが複数ついて教えている、この研究所では生徒がつかなくなってしまいます。本当の基礎があるからこそ、自在に対応できるようになるのです。
 「自分の方法が通じない」ということを認めるのは勇気がいります。どのようなトレーナーでも大半は、生徒よりは声は出るし歌はうまいので、生徒は、それなりにいろいろ学べるからです。
 ところが、ここにはプロの人や異なる分野の一流の人、トレーナーより社会的に活躍している人もきます。他のスクールのすぐれたトレーナー、ベテランのトレーナーに教えられている人にも教えます。これまで学んでことだけでは通用しないことが起きます。そこで、トレーナーも自分の問題として突きつけられるのです。
 そういう機会が多いと学ばざるをえません。トレーナーの方が生徒より学んでいてこそ、生徒も接する価値があるのです。私も、こういう環境で、今も新たに学ばされ、力不足を感じることばかりなのです。ですから、私たちの学んでいるプロセスとして、こういう情報の種は、尽きないのです。
 

今日のトレーナーのできごと

吸う時はしっかり横隔膜を使えています。吐く時にそれを無理に絞り出さないように。横隔膜の動き、お腹の筋肉の動きを研究してみてください。aries

2015年5月22日 (金)

今日のメッセージ[ヴォイストレーナーの選び方]

○多様なもの、変じるもの

 ですから、メニュもやり方も、すべて変じて自ずと多様なものになります。変じてあたりまえです。トレーナーも多様でありたいものです。多様であることが豊かなことだからです。
 なのに、レッスンで、やり方がどうなのかとすぐに言う人をみると、言う前に、なぜ一度受け入れ学ばないのかと思うのです。私もトレーナーも瞬時に変じているのです。変じたものでなく、変じることを学ぶべきなのです。
 とはいえ、先生でもトレーナーでも、大して変わっていないかもしれません。ここに入ったときのトレーナーも2人に1人はそんな感じです。「私が教えられた発声を教えにきました」というようなものです。それを「私の発声を教えにきました」にしてスタートしていただくのですが。
 どのトレーナーも、自分以外にも、いろんな正解、いや、いろんな方法やよいメニュがあるとわかるのに、案外と時間がかかります。わかっても、それを教えるのがよいのか、それが早くできるようにするのがよいのかは別のところで触れます。
 すぐれた歌唱をする人ほど、自分の今と過去のプロセスに自信をもっているから変わりにくいものです。特に、教える相手が自分よりも未熟であるからそのままです。変わらないのはまだよいのですが、「変われない」のが困るのです。
 

人前でパフォーマンスする際には立ち振る舞いがとても重要

オペラ、ミュージカルはもちろんですが、ライブなどでも袖から歩いて出てきて立つ→ハケるというだけでも慣れない人には大変だと思います。そしてパフォーマー本人の身体的違和感は必ず観客の違和感となります。パフォーマー本人に違和感の自覚がある場合はまだましです。それを気をつけることができるからです。自覚のない自意識による身体的不具合はどうしようもないからです。先ずは自分が演じた時や歌う際にどのような癖があるのかを動画撮影や人に聞いて把握する必要があります。身体的なコントロールはウォーキング始め立ち方も色々なメソッドがあると聞き及びます。
日常簡単にできる自然な身体コントロール練習方法をお知らせします。それは、日常行っている行動を身体的に意識をしながら行ってみることです。筋肉や関節や重心の具合、ものを触った時の感触などの五感を味わいながら普段の行動をとるのです。(あまり厳密に感じようと頑張ってはいけません。大雑把に繊細に・・・がいいと思います。)特に「歩く→止まる→振り返る→方向転換してまた歩く」などの単純行動はとても大切です。演技になれていない方はまずこれをたくさんやっていただきたいものです。慣れてきたら姿勢などを意識してスマートにスムーズに行えるようにするといいでしょう。
また「今、自分はカメラの前にいる、観客の前にいる」と仮定して行動するのもいいです。自意識に駆られて、普段の行動に自覚が生まれコントロール感覚を養えます。是非お試しください。(♭Д)

2015年5月21日 (木)

今日のメッセージ[ヴォイストレーナーの選び方]

○実質と基準化  

トレーニングは、形(メニュ)を使って行います。大切なのは、そこで実質をつかむことです。ドレミレドで声が届いたとか音程がとれたでなく、少なくとも、ヴォイトレなら、体、呼吸、発声、共鳴が楽器として整ってきているかを目的にする、つまり自分の判断を基準化すべきなのです。  迷い、悩み、もがき苦しむことでわかってくるものを、トレーナーが先にこうだよと示してしまう。それをまねて、同じようになる。それをレッスンと思っている人が多いのです。レッスンの代価は、トレーナーのノウハウではないのです。確かにやめさせず続けさせるようなノウハウではありますが。  ヴォイトレは、声のトレーニング、声の力をみるのですから、その目的は、声一つ、一声の違いというように考えたらわかりやすいのです。  もちろん、それだけですべては得られませんから、同じメニュでもいろんな目的や判断があります。たくさんのメニュもそこから派生します。  ただし、たくさんのメニュを順にこなしていくだけでは何の力もつきません。何曲覚えたからすごいというのと同じです。すごいなら、一曲でも一フレーズでも一声でもすごいのです。形や数で満足するのが好きなのはよしとしても、そこで終わってしまってはだめですね。  

今日のトレーナーのできごと 

Yさん、声をだすと顔が動きすぎたり顎が横にずれるなどの問題があるのでそれが無いほうが声がスムーズだと思います。声の方向性などが強くなっていくので頑張ってみてください。 dog

2015年5月20日 (水)

今日のメッセージ[ヴォイストレーナーの選び方]

○先に与えない

 一般の人や一流に接している人にトレーナーは、本質に至るための邪魔をとる、それでよいのです。それが理想的なのです。「語らず教えず」でよいのです。
 それでは、生徒はわからないというので、やさしい先生は教えだします。「私の通りに」とか、「こういうふうに」と、生徒が欲しているならまだましです。欲していないのに先に与える、つまり、教えたいから教えているのが、今の風潮です。ただ、教える人が、教えているという充実感、満足に囚われるのです。
 トレーナーが、一つ先に早く行けても、そこから三つくらい先にさえ行けないようなプロセスにしてしまうのです。一つ先に行けたのがすべてとなって、それが百歩の中の一歩とも気づかなくなるからです。
 昔から師に可愛がられ、早くいろんな技を教えてもらい、早く師のようなまねができるようになった人は、およそ大成しないものです。それは、プロセスをまねただけで、プロセスで気づいて体得していくものを得ていないからです。形はつくけど実はない。丸暗記で覚え、正しく言えるけれども内容は伝わらないのと同じです。
 師が可愛がり教えて、結果、潰してしまう。師の形でしかできなくしてしまうのは、大きな誤りです。が、それを後継者とする、他で通じなくしてしまうからこそ、成り立ち、形として続く家元制もたくさんあるのです。皮肉です。

庵野秀明さんの声

スタジオジブリの「風立ちぬ」の主役堀越二郎役に庵野秀明氏が決まりました。私はこの映画を見る前にこの話知った時「多くの声優が可愛そう」という印象を受けました。ジブリ映画が声優をあまり使わないのはこれまでもあったし、近年の作品はそれが顕著だったので声優をあまり使わないこと自体には驚きませんでしたが庵野氏の起用には正直驚きました。役者でもなく庵野氏といえばエヴァンゲリオンの監督というイメージの方が強かったからです。ジブリの映画といえば国内だけではなく海外からも注目されているので声優という立場だけでいけば関われるのはビッグチャンスだと思うのです。でも役者でも声優でも芸人でもアイドルでもなく選ばれたのは映画監督。
これにはどんな意味があるのでしょうか。単純に宮崎監督が声優嫌いなのでしょうか。真相はわかりませんが映画「風立ちぬ」を見た感想として映画が始まった時は子供時代の堀越で違和感なくみれましたが大人になっときの第一声には正直びっくりしました。いわゆる表現の色がほとんど感じられなかったからです。声に関しては素人の庵野氏なのでしょうがないのでしょうがちょっとびっくりしました。でもみていくうちにその違和感はなくなりました。むしろ表現されすぎない表現とでもいうか、いじられていない素の感情の堀越二郎がありました。天才肌の人間が出す表現ではない人間味がそこにはありました。特に堀越二郎と婚約者が駅で抱き合うシーンはその声だからこそ生まれ得たシーンだと思います。なぜジブリの作品はアニメではなく映画なのか。堀越二郎の声が庵野氏だたからこそ生まれた名作だと思いました。(♭Σ)

2015年5月19日 (火)

今日のメッセージ[ヴォイストレーナーの選び方]

○本質と万能   

一子相伝は、選ばれた一人に直接、師が自分と同じようになるように口伝するものです。型に完全にはめて、型通りになって継承すると形骸化していきます。それでは、せっかく伝承されても、滅びてしまいます。型破りであっても新しいものを創造するから伝統となって受け継がれるわけです。  ヴォイトレは、相手に合わせ、時代に合わせ、基本をなおざりにしすぎました。かと言って昔のようにトレーナー、先生、師を合わせて、前の世代をそのまま体験させても、もはや何ともなりません。  なぜなら、本当は自分をまねさせるのでなく、自分も先代もまねしてきた、もっともすぐれた本質的なものを参考にする、それに気づく必要があるからです。そのための手段が、型だからです。  型は、基本は厳格でなくてはなりません。トレーニングでは、よしあしの判断の厳密な基準ということです。師によって異なるなどというのは、私の意図するものとは異なります。形は問いませんが、その下にある型は、みえずとも万能の器です。それは、語れるものでなく気づくものです。  

今日のトレーナーのできごと

Aさん、全体的にはしっかり実践されていてとても良いです。今回のように小さな変化も敏感に察知していってください。penguin

2015年5月18日 (月)

今日のメッセージ[ヴォイストレーナーの選び方]

○早くでなく、すごく

 トレーニングは、「早くよくなる」か、「よりすごくなる」というのが、目的です。もちろん、これらが両立すれば一番よいのですが、少しでも早くよくなるということだけが目的にとられがちです。そうするつもりはなかったのに、そうなっていることが多いのです。それもそのはずです。トレーナー自身の考えはともかく、トレーニングする人の大半の目的がそうだからです。
 すごくなるには時間がかかります。いくら遅くなっても、結果としてすごくなるという目的であってこそ徹底した基礎トレができるのです。早く少しよくなら、バランス、調整、使い方、技巧のメニュや方法のオンパレードになるのが関の山でしょう。アスリートの世界で考えたら、言わずもがなです。
 勉強ということ自体、私たちは昔よりもずっとしているようで、理論というまやかしに走って根本が見えなくなってきたのです。学ぼうという人は、理屈やノウハウばかり欲しがっているから、なおさらそういう傾向になります。トレーナーの質も、それに伴ってしまうものです。

今日のトレーナーのできごと

Mさん、顎の力が抜けるともう少し楽に歌えます。クリス・ハートさんを参考に、口の中がもっと楽になるよう心がけてみてくださいね。scorpius

2015年5月17日 (日)

今日のメッセージ[ヴォイストレーナーの選び方]

○直すのではない  

長らく怪我や病気をしたあとの治療であった医療が、予防医学へ向かっているのは、よいことです。守りでなく攻めということといえます。先手必勝、時間として早く対策するということは、目標を今より高くおけるということです。そうあるべきに思います。そして、ここで、トレーニングは、治すというのとは違うことだというのを知って欲しいのです。  ヴォイトレは、うまくいかない、下手なのを直す、間違っているのを正すというのがほとんどです。下手でも間違いでもないのに、そのあたりで直したところで、正しいと言われるようになったところで、通じていないということでは、ほとんど変わっていないのです。なのに、どこがトレーニングかということです。  

今日のトレーナーのできごと

Yさん、自分の声の特性、問題点、修正点を自主的につっこんで探求してくださいね。時期にもよりますが、やった分はかえってくるものです。gemini

2015年5月16日 (土)

今日のメッセージ[ヴォイストレーナーの選び方]

○意志力

 どんな方法をとるときにも、その説明によって本人に自信ややる気が出てくると、結果が違ってきます。トレーナーや方法が全く同じでも、一人ひとり決して同じ結果にならない。まさに不確率の世界なのです。
 そのために、ともかくも何らかの説明が求められます。それは、原則としてありでしょう。協力していく、トレーナーとクライアントが一体になって症状にあたっていくのはよいことです。
 今の医療について述べるなら、大体は元に戻すのを目的、100パーセントとして、90パーセント戻れば上出来といったくらいです。そのくり返しで100×0,9×0,9×…で、人は弱っていくのです。ヴォイトレも、調整でも復帰だけを目標とするなら同じことでしょう。
 今の力をキープするには、キープ=守ると考えた時点で負けです。「もっとよくなろうとして初めて、何とかその力をキープできる」と述べてきました。

今日のトレーナーのできごと

Uさん、歌う時の呼吸法をやりました。息が入る場所の確認をしました。おへそに親指をあて菱形を作ります。そこが息を吸った時にふくらむように意識して息をすいましょう。まず息の入れ方を覚えてください。 scorpius

B.B.キング  お知らせ

B.B.キング、ブルース界の巨匠が亡くなった。ブルース界にとどまらず、数々のアーティストと共演、ロックの殿堂入り、グラミー賞も数多く受賞した偉大なアーティストであった。cd

 

2015年5月15日 (金)

今日のメッセージ[ヴォイストレーナーの選び方]

○目的とプログラムの説明

 どの程度に説明するのかは難しい問題です。医者であれば、2つ以上の案を示し、それぞれのメリットやデメリットを説明するのでしょう。どれか1つの方法が、絶対にメリットだけなら選択も代案も必要ないからです。
 ただし、その1つでさえ、他のものに比べてよりよいかも、とか、今のところ一番ましというものでしかないこともあります。
 説明は、デメリットが出たときの逃げにすぎないともいえます。説明責任を果たすというと良心的なようですが、予めリスクを話すのは、その際の責任追及から逃れるためという面も大きいのです。
 何事にも絶対的正解はなく、常にすべてが試行なのです。結果は、本人の意思や努力あってのメニュ、方法によります。そこから芸になります。
 

人に対する接し方

最近よく感じるのですが、人に対して冷たい、さらには無礼な人が巷に増えてきたと思います。具体的にどのようなことかというと、たとえば、駅で電車を待っているときに整列していても、平気で横から割り込んでくる人や、ぶつかったり足を踏んでも謝らない人などなど、ずいぶんとモラルが低下したもんだと感じます。これは態度について述べましたが、言葉という意味でも共通していることがあります。たとえば、客と店員という設定で、どちらにも有り得ることですが、「何を言っているのか聞き取れない」ということはないでしょうか?これは発声上の問題もあるかもしれませんが、一番大事なのは、「ちゃんと相手に伝えようと思って喋っているか」ということです。面倒くさそうに接客している店員だと「決まりだから仕方なく声を発するか」というのが見え見えな人もいます。その場合、「〇〇円です」や「〇〇円お預かりします」などという言葉が本当に聞き取れないのです。また、「お箸はご利用ですか」などの問いかけに対する客側の答えも、適当に返したのでは伝わりません。どちらもはっきりと意思を伝えることが必要なのです。これはそもそも、人に対する思いやりが欠けているから起こる現象であると私は思います。相手に何を伝えたいのか、しっかり伝える意思を持って話しかけましょう。(♭Я)

ブログ更新 お知らせ

ブログ更新しました。 clover

レクチャー・レッスンメモ http://bvt.txt-nifty.com/professional/

みなさんのお勧めアーティスト http://bvt.txt-nifty.com/bvlibrary/

レッスン受講生の皆さんのレッスンからの声  http://bvt.txt-nifty.com/lessonreport/

2015年5月14日 (木)

今日のメッセージ[ヴォイストレーナーの選び方]

○時間と資質  

理想の何パーセントを使えるものとしていくのかというトレーニングが大半でしょう。「やり方」を学ぶというなら、そのまま100パーセント、マックスで使ったら、それで終わりとなります。  使う方法よりも 結果として、できていることが大切です。ならば、理想を今の100で甘んじずに2倍、3倍にする、という条件を課すことです。  そこまでして、ようやく体の感覚から変わる必要性を帯びるようになります。変えるでなく変わるであってこそ価値が出ます。それがトレーニングということです。  歌では、次のようにみるとよいでしょう。 カラオケ<ポップス<声楽 体の感覚<ゆれ<こぶし<ビブラート<共鳴 心身のメンタルトレーニング<フィジカルトレーニング  

今日のトレーナーのできごと

Sさん、今の課題は、口腔内の軟口蓋をしっかり開けて歌うこと。口腔の奥まで指を入れて練習するほうが、口腔内の開きが感じられるのなら、この方法を取り入れてみましょう。 pisces

蚊対策 お知らせ

気温があがり、蚊対策を今年もはじめました。clover

2015年5月13日 (水)

今日のメッセージ[ヴォイストレーナーの選び方]

○プロセスとスパーク

 レッスンやトレーニングの目的に、「歌手」や「役者」ということをあげて、そのための目標の一つが発声の基礎トレーニングともいえるわけです。目的を先におき、目標は、3年、1年、3か月のように時期で区切っておくのはよいことです。
 声は、その芯を支えていると動きだし、外へ働きかけたとき、共鳴している、そういう結果が出る。結果を出そうとしてレッスンし、トレーニングするのです。
 しかし、結果が出るのはアイディアの閃きと同じで出てしまうものです。出そうとして出るものでありません。あるとき瞬時に、閃きのようにスパークしてしまうのです。できているのです。
 私たちのみる夢のように時系列が消え、体―息―声―共鳴がすべて一体化して、そこで言語や歌を処理しているということです。無心に読経しているような状態が、一つの参考になるかもしれません。
 早い、高い、深い、この3方向を応用としてとるとします。そこでは、好き―嫌いでなく、すぐれているもの―すぐれていないものがあり、すぐれている人―すぐれていない人がいます。
 とはいえ、どれか一つでもよいのです。表現という目的において一致すればよいわけです。
 何をやっても、才能のある人がいて、自分の先がみえないときには、勉強不足と思って勉強しましょう。
 欠点を磨いて長所にするのも、大切なことです。対照してみると、こうなります。b→aでなく、a→bなのです。長所から短所にいくのがトレーニングのプロセスです。
a.長所 概知  くせ、過去、体制的、保守的、こなす、うまい、正しさ、きれい
b.欠点 未知  個性、未来、反体制的、創造的、表現力、深い、インパクト、濃い

モチベーション

一番大事にしていることは「モチベーション」です。それは私自身がモチベーションの低下を様々な理由をつけて歌うことを辞めていった人たちを数多く見てきたからです。私は大学時代役90人の声楽家の同期がいました。 その中で歌を続けているのは私が知っている人だけでわずか5人。歌関連の仕事だけで生活しているのは2人のみです。音楽には色んな才能があるので、一概にはいえないのですが続けれることも才能だと思っているのです。もちろん人それぞれの人生があり歌うこと、お芝居をすることだけが人生ではありません。それぞれ家族もありますから無責任なことはいえないのですが。 モチベーションを保つということは案外好きという気持ちだけでは続かないと思います。少なくとも私はそうです。 私の場合はあえて団体の責任を負うポジションに自らなったり、あえて忙しい時期にコンサートやったりしています。複数のコンサートとオペラの主演を2本抱えていますが、このオペラ両方初役でイタリア語とドイツ語の違う言語です。頭が毎日混乱していますがやらなければいけない状況を自分で作りつづけることが大事です。 私の場合は依頼でくる仕事と自分で制作している仕事があるので常にフル稼働しています。「立場が人を作る」という言葉をある方に言われて自分は大事にしていますが待っていても難しいことの方がおおいです。好きという気持ちだけではできない現実も多いです。あえて責任ある立場に自分がいて前向きな気持ちをもって舞台を成立させていく。 客観的にみると皆を引っ張るような立場ですが、実はそうすることでモチベーションがアップして乗り越えていけると思うのです。 続けることが目的ではなく自分でステップをふんで階段を上がっていたら時間がたっていたというくらいの意識のほうが楽ですね。 「やりたい」と「しなければいけない」のバランスが大事かなと思います。(♭Σ)

2015年5月12日 (火)

今日のメッセージ[ヴォイストレーナーの選び方]

○元の原因とあとの結果  

トレーニングは、A→B、やったことと効果を因果関係、「こうしたからこうなった」という形で出そうとしています。しかし、それは違います。実のところ、結果に直接に効く原因はなく(本人が思っているだけで)間接的に効く要因がいくつもあったというべきです。 「できた」といっても、「できなかった」ときとは、何かしらの基礎が整ってきたのか、応用によって働きが違ったことで可能になったのか、それによっても違うのです。そこを分けて判断することが大切です。それ以前に、「できた」とは、どの程度なのかということがもっと大切です。  「音にする、声をならす」でなく、「音になった、声になっていた」とならなくてはいけないと述べてきました。こうして主観的な判断から客観的な判断にしていきます。「こうしたい」でなく、「こうなった」の世界だからです。  「響かす―響く」、「あてる―あたる」なども似たようでも違います。前者は試みで、後者は結果です。試みでできるのは、ふしぜんなものです。結果でできてしまっているのがしぜんです。ゆえに時間を待つしかないのです。  結果が出てからでしか何ら言えず、結果が出ていたら何も言うことはないのです。  試みるのがトレーニングであってはならず、試みたときにはできているように、もっと深いところ、基礎の基礎、器づくりを行うことこそがトレーニングなのです。  

今日のトレーナーのできごと

Wさん、井戸から水をくみ上げるようなイメージで、ベルトよりも下から、どんどん息を流してあげるように発声すると、とてもいい声が出ていました。 horse

福言 お知らせ

fukugen(福言):出会い気づき変わるためのヒント を更新しました。clover

2015年5月11日 (月)

今日のメッセージ[ヴォイストレーナーの選び方]

○ヴォイトレの中に表現を宿す

 歌やせりふの下にヴォイトレでのベストの声があるのではありません。ヴォイトレの中に歌もせりふもあるのです。
 他の国では、このヴォイトレ=日常の声となっているのです。しぜんでおおらかで柔軟に富み、変幻自在、だからこそ日常の感情表現をボリュームアップしてステージにそのまま使えるのです。どこかで学んだ発声(法)やヴォイトレで、ぎこちなく歌っているのではありません。日本のオペラ、ミュージカル、ポップス、その他の歌唱やせりふでは大きく違うのです。そのために「トレ選」でずっとくり返しているのです。もう一度、示しておきます。
1、体と心
2、呼吸
3、発声―共鳴―発音(高低/強弱/長さ/音色)
(母音/子音/ハミング/他)
4、表現、せりふと歌唱(ことば/メロディ/リズム)
これを一つずつ別々にチェックして(メニュ化)最高の組み合わせでチェックして(プログラム化)していきます。このときに高―低、高―中、中―低などに2つの異なるベストの声が出たり、裏声(ファルセット)と地声、人によってはその間の声がもっともよいとなるときもあります。
 一方で、ポップスでの歌や曲に合った声や客の求める声というのは、ヴォイトレの体に合った声とずれることもあります。どちらをとるかということの前に、どちらも煮詰めてよりよくしていくことを考えます。多くのケースでは、どの一つの声もベストとして使えない、並みの上あたりのことが多いのです。だからこそ自分のベストを知り、完全にコントロールする、その声を元に歌唱やせりふの世界を捉えていく、それではその声で歌に活かすのでなく、その声を捉え、練習しておき、歌やせりふは求められるものを使っていくということです。

今日のトレーナーのできごと

Gさん、前屈で歌う際にフレーズのどこも力まないで「ただ声を行くほうに行かせる」ことをぜひ実践してください。必ず効果が期待できます。 penguin

ホームページ更新 お知らせ

ホームページを更新しました。clover

2015年5月10日 (日)

今日のメッセージ[ヴォイストレーナーの選び方]

○歌でのチェック  

これは、選んだフレーズを声のチェックのベストレベルのもので変えていくことです。  拙書「読むだけ…」では、「つめたい(レミファミ)」でのメロディ処理を説明しています。たとえば、 1~3、声の高さ、大きさ、長さはテンポに変えてみます。つまり、まずは1フレーズでよいのです。これは4小節くらいですが、ケースによっては1つのワード(1~2小節)や1息(4~8小節)でもよいと思います。ただ半オクターブ以内、難しければ3音(3度以内)応用したければ1オクターブにしてよいでしょう。メロディをアレンジすればよいのです。 4、音色、これこそがすべての判断の中心でであるべきです。 5、発音<母音子音のもっともやりやすい発音やその組み合わせにかえる。ハミングもありです。  こうして歌詞、メロディ、リズム(テンポ)を声に合わせてもっとも完全なフレーズをつくる、あるいは、知ることで基準をつくるのです。  一時の歌唱と発声と分離がわからないから多くの人は迷うし、ヴォイトレを理解したり習得したりできず、使いかねているのです。  

今日のトレーナーのできごと

Tさん、風邪等で喉の調子が良くない時は、できるだけ声帯に負担をかけないように体のメンテナンスや 今日のようなPPでの発声練習等に留め、声帯をいたわりましょう。 就寝時もマスク着用して保湿に心がけましょう。 cat

母の日 お知らせ

今日は母の日ということで、花屋さんの前には長い列がつくられていました。通販でも母の日ギフトで特集が組まれるほどです。フラワーアレンジメントなど凝ったものもあり、華やかですね。virgo

2015年5月 9日 (土)

今日のメッセージ[ヴォイストレーナーの選び方]

○声のチェック

 トレーナーは、プロの前に歌って見本をみせてまねさせるなどでなく、その人において本質的なものの必要性を示すべきです。相手が下手なら、こうしてとまねさせる方が早いので、そういう教え方が多いようですが、まねても大してよくはなりません。本人自身が、声の可能性に新たに気づくヴォイトレが必要になります。しかも、声から見た可能性となると、時間も手間もかかります。
 今の歌唱を修正するのとは違うからです。その否定から始まるともいえます。表現と声との間に歌唱を新たに生み出す、つまりプロといえども、今までの歌唱を一時、封印しないと次のレベルに行けないということです。大抵は、トレーナーがよくても、声のなかで比較的よいところを残して、そのレベルに他をそろえることで終わってしまうものです。
 声の要素別にみると、
1、高さ―もっとも出しやすい高さ、人によっては高音、低音でもっとも出しやすい2種に分かれることもあります。
2、大きさ―これは次の長さでもって試すこともあります。厳密には異なるのですが、もっとも楽に伸ばせる大きさがあるはずです。上級になるほど小さい声が長く伸ばせるようになります。
3、長さ―長く伸ばすほど粗がみえやすくなります。呼吸や共鳴のチェックにも使えます。
4、音色―声色、声の共鳴としてもっともよいもの、芯が合って心地よく響くものを目指します。
 1音「ハイ」でみるときと1フレーズ「アー」(母音のどれかかハミング)を伸ばしてみることもあります。この伸びは、長さと関係しますが、ビブラートが安定してかかっていること、無理にかけないことです。
5、発音―主に母音の中から選びます。子音やハミング、リップトリルからでも、よいものがあればかまいません。

今日のトレーナーのできごと

Dさん、週に1~2回カラオケに行っており、その効果が出ていてとても声がよくなっています。楽しく、練習になり、家で練習できない方にはお勧めです。chick

布施明さん デビュー50周年 

布施明さんがデビュー50周年を迎えられ、コンサートが行われました。デビュー曲「君に涙とほほえみを」は、レッスンでとりいれています。cd

2015年5月 8日 (金)

今日のメッセージ[ヴォイストレーナーの選び方]

○独自のメニュづくりを  

「スピリッツ」連載中のグラゼニの凡田夏之介は、年下のピッチャーに、ストライクゾーンの枠外の9点に全力投球ができるかと試すところがあります(2014.11)。相手が打ってしまうかもしれない危険なストライクゾーンに入れるのでなく、そういうギリギリのボール球をコントロールできないと、プロとして通用しない。ストライクの各コーナーを全力で入れる練習をするのは誰でもやりますが、ボールになるよう全力で投げる練習を必ず毎日するピッチャーは、そう多くないでしょう。発想の転換、それによる独自の練習法、メニュです。まさにヴォイトレで考えるべき意味というのもそこにあるのではないでしょうか。  各要素ごとの声をチェックし把握し、次に組み合わせて自在にする。  歌とステージは観客に届かせるところへ、プロほど神経がいきます。ポップスではマイクがある分、いろんな加工ができます。声の表情にもこだわれますが、ややもするとつくりすぎて、客に媚びすぎて、あるいはリスクを回避しすぎて、もっともよい発声を失ってしまって気づかずにいることが少なくありません。  クラシックも、一流になるほど、理想的な発声フォームの上に共鳴を備え、作品を一致させようとします。多くの声楽家もこのレベルまでいかず、歌の声域や動きによってフォームで慣らしていきます。そこはポップスも歌唱でなく発声のレベルで大いに学べるものと思います。

口を閉じて終わらせない

ロングトーンで伸ばしているときや、デクレッシェンドをして最後ピアノで終わりたい時など、徐々に口を閉じていく生徒さんがいます。一人や二人ではありません。なぜそうなってしまうのでしょうね?
ひとつには、腹筋を使わずに、口の中だけで共鳴させたり、小さくしたりしているのではないかと私は思います。基本は、あごは下にダランとさせたままです。口の中の空間は狭くてはいけません。あくびをする直前のように、またはいい匂いのものを嗅いだときのように、上あごは上の方に張っていて、口の中がポカンとなっていることです。舌は平らに、下の歯のラインに収まっているように。
真ん中に集まったり、舌根に力が入ったりしてはいけません。
フレーズの終わりは口を閉じて終わらせるのではなく、腹筋で息を支えて終わらせます。口だけで声を何とかしようとしてしまうと、それで癖がついてしまい、正しい発声が身につきません。まずは呼吸法を習得すること。顔や口、胸の辺りの余分な力を抜くことを心がけましょう。(♯Å)

2015年5月 7日 (木)

今日のメッセージ[ヴォイストレーナーの選び方]

○プロに通じるヴォイトレ

 あるベテラン歌手から「ヴォイトレに行ったが大して効果がない」という話を聞きました。「メニュの大半は歌唱のなかでできているし、それ以外は特殊で、自分の歌に使える代物ではないから」ということでした。ありきたりの典型的なヴォイトレのメニュ、方法論、つまり、形式への否定意見なわけです。
 そこで私は、まったく異なるアドバイスをしました。これまでの歌の中のもっとも歌いやすいフレーズと声を出してください。もっともよい一音中心と、曲の1フレーズだけのメニュです。
 書道での墨の付け具合と、その一筆をみる。ピッチャーならもっとも勝負できる球、最高のスピード球と最高のコントロール球をみます。実践では、状況や相手により配分を変えて、表情もフォームも読まれないようにしますが、ここではまったく自然体にします。ストライクゾーンも無視です。もっとも楽に走る球を体で覚えることを最重要視するのです。すると最高のスピード球と最高のコントロールのよい球は、なかなか一致しないということになります。
 声なら、強い声、高い声、長く伸ばす声、質のよい声(情感のこもった声)、響く声までそれぞれに違ってしまう。何かを優先すると何かが犠牲になる。しかし、それでよいのです。
まずは、そこでの自覚が大切です。

今日のトレーナーのできごと

Iさん、声のパワーをますためには身体の深いところからのトレーニングが重要になってきます。これが浮いてくるとどうしても喉への負担が大きくなってしまうので、注意してトレーニングしてください。日本語自体が浮きやすいので用心してくださいね。 dog

2015年5月 6日 (水)

今日のメッセージ[ヴォイストレーナーの選び方]

○実践からのトレーニング  

実践における基本の能力差を埋めるために、これまでにもさまざまな基本トレーニングが生み出されてきました。それは実践でのパワーアップよりも、正確さも含め、調整のためにシミュレーションされたものが大半です。大きくは器を広げるものと、より器を完全にするもの、つまり、パワーアップと確実性(正確さ、丁寧さ)の2つが必要なのに、後者だけしか使われてこなかった。日本人がまねた欧米というものも、大半がそうだったというのは、これまでも何度も述べてきました。一時、日本でそういうものがよく使われた時期はあったようですが、主流になりませんでした。  マラソンにおける高地トレーニングなどは前者の一つでしょう。より大きな刺激、過酷な条件を得ることで、量、スピード、長時間でメンタル、フィジカルを鍛える。それによって、より完全、確実にするのです。  この2つを伴わせてなくてはならないのです。一方に偏ると害になります。パワートレーニングばかりではフィジカルは強くなっても実践に向くわけがありません。こういうことは日本でも気づいた人はいました。調整だけでは厳密に調整できないからとパワーが一時重んじられたのに、形にまでできず、再び調整中心になったのでしょう。スポーツではありえないことも、音響のフォローで可能のように思われたからです。  バッターなら、大振りして当たったらホームランという力をつける、球威に負けないパワーが必要です。しかし、本当はより確実、正確にするために大振りでなく、シャープに振り切るスピードのパワーが必要なのです。  そこで実践だけで声は育て、あとはそれを模したフレーズトレーニングだけを中心にした方がよいという考えが反動として出てきます。せりふや歌でいうと、舞台に出すもので実践の練習することが第一であると。その考えは、劇団などでは今でも主流であり、落語、邦楽などでは、まさに実践練習だけで声もコントロールしていくのです。  そこだけをトレーニングとして分けたのがヴォイトレですが、不要なものというわけです。せりふの暗誦ということで練習の優先順位からもそうなりがちです。すると、パーフェクトを目指す一流の人か、他の人に声からついていけない人にしか、その需要がないということになります。この二者に必要性がわかりやすいからです。

声優について考える

私がレッスンさせていただいている声優さんの多くは養成所などでは「役者」の勉強を多くなさっています。それがカリキュラムのメインの養成所もあるようです。私はそれ自体はとてもいいことだと思いますし、おそらく声優というジャンル自体は跡付けで、元来はアナウンサーや役者などが行っていたものが一つのジャンルとして成立ってきたというものだと思うからです。
しかし現在の声優さんの声を聴いていて思うのは役者としての声の「強さ」「大きさ」「スケール感」よりも「多様性」のような気がするのです。例えばドラゴンボールの孫悟空やゲゲゲの鬼太郎でお馴染みの野沢雅子さん、クリリン、ONEPIECEのルフィの田中真弓さん、ガンダムのアムロ、巨人の星の星飛雄馬などの古谷徹さんなどは声を聴けば誰かわかります。野沢さんなどは孫悟空と孫悟飯の幼少時代も大人になってからも同じ声質のトーンの違いや間、喋り方などで違和感なく演じていますが、あくまでも野沢さんの声です。古谷さんにいたってはアムロも星飛雄馬もほぼ同じです。このようにベテランの声優さんの皆様は自分の声というものを確立した状態で様々な役をこなしていらっしゃると思うのです。
しかし現在の声優さんは一人で様々な声を使い分けれることの方が重要視されているように私には感じます。
例えばAmebaのガールフレンド(仮)などの女声の声優さんは皆同じ様な声(かん高く、子猫のような甘えた)で正直無個性だと思うのです。出演者全員のもとの声がこのような声ならしょうがない部分もありますが、朝の情報番組などでは声優さんが色んな声をだしてパネラーがクイズに正解すると顔が見えるというようなコーナーがありその時には様々な声をだしていました。その中に例のかん高い、ニャンニャンした声もだしていました。
それを見えていて今の声優さんはどちらかというと役者としての劇場での声というよりモノマネ芸人のように声色を変えたりする方向に変化していっているのではないかと思うようになりました。
そうなってくると案外吉本興行のお笑い養成所などのほうが効果が高いのではないかという気もしています。
でも声優もアイドル化していますから今までのようにはいかないとは思うのですけどね。(♭Σ)

今日のトレーナーのできごと

Nさん、片足になったり手首を振ったりして、身体を使うほどに歌いやすさが増したと思います。その体感をどんどん増やしていきましょう。penguin

2015年5月 5日 (火)

今日のメッセージ[ヴォイストレーナーの選び方]

○歌  

ですから、声=歌の行き来をしつつ声の評価と歌の評価を噛み合わせていくのです。プロデューサーやバンドは、声や体よりは歌、あるいは音楽で判断します。その人の声のベストよりも作品としてのベストです。とはいえ、その人の声のベストで見てから作品に歩みよっていけるプロデューサーも、稀有ですが、います。その上でトレーナーは、その手段としてのメニュ(方法論)をもつということです。  ピアノの一音の完成度は楽器、その調律、その弾き方(発する音)です。しかし、演奏はメロディ、リズムという流れの中でのバランスです。1音をきちんと弾くよりも優先されることがたくさんあります。ましてミスタッチしようものなら大失敗でしょう。  同じ音でも、単にそのタイミングで音が出ればよいというわけではないのです。弾き方の評価はあります。完璧な演奏、間違えない演奏に対して、基本の基本が問われるのです。正確さは間違えなければよいのでありません。丁寧さも雑でなければよいのではないのです。奏者にとって、演奏の基礎技術は、音が一体化するために最低、必要な条件です。  それを声で、となると、なぜこんなに何でも許されるのかが不思議です。特に日本では雑なものです。1番と2番で、ことばの違いはあっても、声のコントロールが全く違い、本人さえ気づいていないことがよくあります。この理由も述べました。だから世界に通じないということでもあります。  その人の声であり、ことばであるからこそ、歌ゆえの説得力が出てくるのです。そこに甘えて、音楽の演奏ということがおろそかになるということです。音としての作品でなく、パフォーマンスやその人柄、情熱、努力などでみてしまうと、わからなくなるものなのです。  日本では、プロでなくても誰でもできてしまうためにプロたるものがわかりにくいのです。そこでギャップや上達のステップが、プロほどわからなくなっていくのです。  むしろ日本での歌のプロは、うまい、正確ということでの応用力を問われています。そこからみるとアーティストとしての評価は、全く別になるのに関わらずです。これをガラパゴスとみるか、低レベルとみるかは人によります。結局は、日本で日本人相手にやるのだから、それでいいとなるわけです。

今日のトレーナーのできごと

Oさん、今日やった上半身を下に脱力したときの粒立て発声の感覚大事にしてください。支えのポジションが曖昧なので丹田を意識して確実なコントロールポジションを探してください。cancer

2015年5月 4日 (月)

今日のメッセージ[ヴォイストレーナーの選び方]

○プロへのステップ  

参考に、次のような話をします。チベットにティンシャという直径7センチくらいの2つの皿のようなものをぶつけ、澄んだ音を出す鐘があります。その鐘を鳴らしてみてください。5回鳴らしたうちのもっともよいのを選んでください。それはあなたにもわかるし周りの人もわかるでしょう。次にその1回の音色を5回続けて出せますか。できるのには何日かかかるでしょう。次に同じようにできたら5回のなかでもっともよいのを選べますか。こうしているうちに、少しずつ耳と技量がステップアップしていくでしょう。いずれ、10回、20回と全く同じに出せるようになるはずです。50回、100回できるようになったとしたら、それが基礎力のようなものです。  例えていうと、トレーナーとして、本人が声を100回そろえていく力のなかで判断します。その100を覚えて、分類し、違いをトレーナーは言語化して説明、あるいは実演します。ほとんどの人は、どこかの段階で違いが分からなくなるか、できなくなります。ですから、何らかの手を打たなくてはならなくなります。そこに使うのが方法やメニュです。それをもっともよいタイミングで、もっとも適切なものとして与えるのが本当のトレーナーの仕事です。つまり、声でなく、声を引き出す手段を与える耳の仕事なのです。  たとえば、卓球台の両端に置いたピンポン玉を石川佳純選手は2回のスマッシュで2つとも落とします。土門拳氏はライカというカメラを買って、毎日1000回シャッターだけ切る練習をしたといいます。あらゆる仕事の本当の基礎力は、シンプルで明確です。  この判断というものは、最初から難しいのではありません。初心者が木刀を振るようなもので、10のうちのもっともよい1は誰もがわかる。それは、振るのに初心者レベルだからです。ほとんど自分のもつイメージよりも乱れているからです。判断の力が実力より上にあるのです。  しかし、上達すると周りはわからなくなり、本人のみわかるようになる。そのためのトレーニングをくり返ししていくからです。その逆ではだめです。その本人のわからないものもわかる。それこそがプロのトレーナーなのです。  もう一つの話は、これに関連して、歌を100回うち1回しか歌わないがアマチュア、100回聞いて1回歌うのがプロということです。これは復習方法の革新です。(この話も以前にしたので割合します)  

今日のトレーナーのできごと

Nさん、いろいろな音階をやってみていくうちに正しいポジションが見つかりましたね。支えが弱いこと、口の中が狭いこと、息が浅いことが、歌いづらさの原因になっています。後半うまくいった時の状態をよく覚えておきましょうね。pisces

2015年5月 3日 (日)

今日のメッセージ[ヴォイストレーナーの選び方]

○メニュが合っているのか  

他人のメニュ、レッスン、指導と自分で行っているやり方について、そのよしあしをよく尋ねられます。他人のメニュを、つくった人が望んでいるほどのレベルに使えるのは、誰が使うにも、つくった人と同じくらいに手間暇がかかると答えています。そう思えば間違いありません。たまには、使うやいなや、それを超えてしまう天才のような人がいなくもありませんが。  メニュが自分に合っているかどうかを多くの人はとても気にします。しかし、実のところ、合っていなくても大した違いはありません。  自分に合ったトレーナーをみつけるというのも同じことです。結局は、自分に似た人を選んでしまうので、すでにトップレベルの人はよしとしても、残りの人には、大した効果は望めません。(研究所では、私やスタッフが選んでいます)  メニュが合うというのは、最初からやりやすいということです。自分で合いやすいように選んで使ってしまったメニュですからあたりまえです。その使い方によって新たに革新が起きることはないのです。ラジオ体操のように、毎日の状態をうまく保つのによいというだけです。本当の実力の向上には結び付きにくいのです。そのプロセスを養い、大きな結果をとりにいくのが、真に必要なメニュです。

今日のトレーナーのできごと

Eさん、母音「エ」の時、舌根を下げるようにすると響きが統一します。
良い響きの声を持っていらっしゃるので、喉で頑張らないで
丹田を意識して背中側を取って声を出すイメージで歌いましょう。cat

長田弘さん お知らせ

詩人の長田弘さんが亡くなられました。

2015年5月 2日 (土)

今日のメッセージ[ヴォイストレーナーの選び方]

○処理と創造  

声を身体からみるか、歌からみるかで私は2つの立場をもっています。そして、その都度、変じたり、その割合をミックスして評価、判断、アドバイスをしてきました。これまでも述べたように A.器を大きくする(ゼロから1へ) B.優先順を決める(2,3,4番を1番のものに) Aは破格やインパクト、パワーであり、Bはバランスや使い方で、収め方、残し方です。 Aは押す波、Bは引く波です。  この掛け合いで歌もせりふも表現も成り立ちます。ところがAがなくなった、いえ、元よりそこが強くなかったのが日本人の音声です。  たとえば、半オクターブでもまともに声を出せない人が1オクターブ半を歌おうとすると、これが露わになります。本来、声を1オクターブ出せるまで話すポジションで歌えるはずがないのに、歌声という特殊なレシピをつくり、マイクやリヴァーブでカバーするのです。  クラシック歌手からみたら、最近のポップス歌手はそれに当てはまるでしょう。しかし、そのカバ―能力こそがポップス歌手のプロとしての処理の能力ともいえるものです。丁寧にしっかりと歌えますが、ポップス歌手の、カバー能力のなかでのもう一方の、より重要な創造の能力、破格、インパクトやパワーに欠けるのです。それがあれば世界の一流の歌手になれる条件となります。当初のポップス歌手は、声そのものの質感のよさがインパクトをもっていたものです。  この破格とは、声においてのオリジナリティの素です。クラシック歌手はいまだに向うへ近づけない(追い越せまでいかない)、正直なところ、一時よりも後退しているのです。日本のなかでクラシックもポップスも対立せず、ヴォイトレも共有できているのは、実のところ、裏で同じ問題を宿しているわけです。それゆえ、ヴォイトレは、歌においては守り、喉を壊さないためだけのもので、今や不毛の方向にあるのです。

今日のトレーナーのできごと

Rさん、フレーズの最後の音が高音の時はその音にいくまで息を使いすぎないようにしましょう。scorpius

ベン・E・キングさん

ベン・E・キングさんが亡くなられました。名曲「スタンド・バイ・ミー」が米議会図書館で保存される曲となりました。cd

2015年5月 1日 (金)

今日のメッセージ[ヴォイストレーナーの選び方]

○身体からの声、歌からの声

 表現というものとは別に、声単体の評価が成立するのか、それこそが私のライフワークというべき課題でした。いわゆる、声が本当に表現に化したときに声は消えます。私も話し終わって「声がよい」と言われるよりも、「何か温かい気持ちになりました」と言われる方を嬉しく思います。しかし、声そのものとその使い方となったときに、そこには発声と歌唱のように距離があるのは確かです。
 声楽は一つ伸ばした声の高さ、大きさ、長さ、音質が比較的その人の体からみてベストをみやすいものです。その条件は、オペラ歌手としてのプロとしての感覚、体、技術で鍛えられ、明らかに一般の人と変えられています。もちろん、一流のレベルにおいてで、そのプロセスなのか方向違いなのか、異様にふしぜんな日本の声楽は別にしてください。
 一流の舞台での表現と素人としての日常での表現力は、一見離れているようでも、自然であることでは一致してもいるのです。それに対し、中途半端な歌やせりふは、つくられたもの、その人もいなければ役も出てこないのです。
 ポピュラーの歌については、体からの声との乖離度がますます広がりました。その一端がカラオケの歌です。エコー(リヴァ―ブ)が包み込んで曖昧にし、聞き苦しさをみえなくしてしまったのです。カラオケの普及は私も一役買ったことがありましたが、一人でステージで何かするのに不慣れな日本人に経験を積ませること、これはカラオケBOX出現で消えました。そして今や、マシーンの採点への挑戦でゲームにしてしまいました。キイやテンポを変えて、歌を自分に合わせベストにできるという最大のメリットもなくなりつつあるのです。日本人って、とても残念な意味で、すごいと言わざるをえません。視覚や味覚にすぐれているからといって、ここまで聴覚をないがしろにしてよいのかと私は心配するわけです。
 ついでに言うのなら、その他の分野、役者などでも、日本人で国際的に通じるのは、50代以上の一部の声にしか残っていないとさえいえます。ここまで、地力としての声について述べてきました。
 

身体のメンテナンスの大切さ

声と身体は密接な関係があります。「声が出しにくい」というときは、テクニックとして身体が使えていないか、身体自体に何らかの異常が起こっている可能性が考えられます。テクニックで解決できるものは、レッスン中に方向性を導くことはできるかもしれませんが、身体自体に何らかの異常が起こっている場合は、レッスン中には解決しにくいものです。
声が出しにくくなっているときの身体の状態として最も多いパターンは、「身体が硬くなってしまっていること」だと思います。
この「身体の硬さ」というのは、様々な要因で起こりうるので、日ごろの生活環境が最も重要になってきます。
まずは、睡眠が足りているか、寝具との相性はよいか、ということです。睡眠時間をできる限り確保するということは大切なことですし、もし、たっぷり寝ても疲れが取れない、という状況ならば、寝具との相性がよくないのかもしれません。枕の高さや硬さ、布団やベッドの固さなど、ご自身にあったものを選ばれるとよいと思います。
また、日ごろの生活の中で、少しずつ身体はゆがみ、姿勢が悪くなり、部分的に過度な負担がかかりすぎて、身体が固まりやすくなっていきます。肩こりが酷い、背中の張りが強いなどと感じる人は、できるだけ整体に通い、定期的にメンテナンスをしてもらいましょう。身体が元気であることが、よい声を生む最も重要な要素です。日々元気に過ごせるように、工夫してみましょう。(♭Я)

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