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2015年8月26日 (水)

今日のメッセージ[ヴォイストレーナーの選び方]

○声の芯とパワー

 これまで自分に大きく聞こえていた声は、喉で内耳に響いてうるさく、外には拡散する生声やこもり声、だんご声です。その判断こそ、よくないとされるほとんどの声からの脱却のポイントです。
 鐘をきちんと叩けば、強くなくとも、その響きを邪魔しなければ、遠くに響くということです。理屈では、初心者でもわかることです。しかし、実際にといえば、ほぼ間違えてしまいます。きれいにバランスがとれて共鳴したように思う声は、小さな部屋ではよく聞こえるが、大きなホールでは全く遠くへ届かないというものです。拡散しないようにまとめ、絞り込んでいると効率はよいのですが、そこでパワーまで抑えてしまった結果、おとなしく落ち着いただけの声になってしまったのです。日本人が、よく誤解して目指してしまう声です。困ったことに、教えている人がそれを勧めるわけです。でも、それも一理あるのは述べてきました。
 響きを邪魔しなければ強く奏でる方が届くことを忘れているのです。いや、もはや指揮者も含めて、経験してきていないというべきでしょうか。
 トランペットなども、小部屋でうるさく汚いほどの音の方が、広いところに出るとぐーんと伸びて、ただ美しいだけでなく、心に響くものになるのです。例えとして適切かどうかわかりませんが、ジャストミート打法であり、ホームラン打法であるというもの、それを目指すことです。

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