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トレーナーの選び方

ヴォイトレレッスンの日々

28.福島英

2017年4月21日 (金)

Q.日本人の理想とすべき声のベースとは、何でしょうか。

A.私がヴォイストレーニングにあたり、最初に考えたのは、欧米の歌手や俳優の持つ声のパワーとインパクトとの差でした。

それとともに、日本のヴォイストレーニングでの現実の成果、いったいヴォーカルの声そのものは、どうなっているのか、歌唱技術はともかく、ヴォイストレーニング(声楽も含める)でどのくらい変わっているのか、そこに大きな疑問を抱いたのです。

最初に、私の関係してきた劇団で、どんどん声がよくなっていく役者たちと、大して変化のない若い声楽のトレーナーとをみたことも大きなきっかけでした。お笑い芸人は、短期間のうちに声を鍛えてプロになっていきます。私自身の声も、十代の頃とは比べものにならないほど、タフに力強く、深くなりました。今では、8時間話しても、全く変調がありません。

役者はせりふを言うことで、4~5年をかけて少しずつ声がよくなっていくのがわかりました。それに比べ、最近の日本の歌い手の声は、普通の人とずっと変わらないことが多いのです。現在のポップスの歌手やトレーナーにも、声は素人同然の人は珍しくありません。声の使い手のプロであるのに、こんなおかしなことはないと思います。私にとっての声のベースとは、インパクト、パワーということです。(♭)

2017年4月16日 (日)

Q.出したデビュー本の評価は、どうでしたか。

A.私は初期に出した本への絶賛かつヒットに加え否定論調が出たのを不思議に思っていました。内容への具体的な言及がなく、自分に合わない、自分の判断と違うという主観的かつ感情論だけ、画期的な本なので、これまでの考え方やり方と異なるのは、むしろ当然です。それも声、音楽観や表現の基準の違いに由来するものでさえなかったからです。自分本位にトレーニングをやった人の愚痴のようなもので、拙著からの引用も範囲の特定も批判の根拠も何も示されていないから、対応さえもできないのです。

いまだに自分に合うとか合わないだけで、うんぬんされているこの分野にも、さらなる発展のために、批判に値する批判が健全に行われるようになるように願っています。(♭)

2017年4月11日 (火)

Q.どうやってのどを鍛えたのですか。

A.私には、新しい分野の仕事や人が先にきてしまうので、いつも未知のことを学び、体験させられています。当時、外交官、政治家、落語家、エアロビのインストラクター、演出家、デザイナー、モデルなどがいました。とにかく朝10時過ぎから夜の11時12時、もしくは2時まで、一週間で98人を30-40分ずつみるような毎日がほぼ10年間続いたこと、いちばん試され、かつ鍛えられたのは、私ののどだったに違いありません。(♭)

2017年4月10日 (月)

Q.日本人の発声指導をどう思いますか。

A.正直なところ、私は、日本人の声楽家の発声の指導法にへきえきしていました。バランスを重視して共鳴の焦点を絞り込むだけのもので、ドラマ性がなかったからです。音楽的感性が乏しいこともありましたが、この分野が未熟ゆえ、すごいものかおもしろいものかにしか反応できなかった私は、退屈な歌唱に、いえ、そのスタンスにさえ反発を覚えたのです。今でも私は、オペラとオペラもどき、声楽と声楽もどき、ミュージカルとミュージカルもどき、歌と歌もどきは全く違うと思っています。それは本場のオペラやミュージカルを聞いたら、誰でもわかることであって欲しいのですが。ちなみに、オペラ→ナポリターナ→カンツォーネという流れは、私が不勉強ゆえに取った方法でした。そのおかげで、あとに日本語歌唱へのヒント(岸洋子から、村上進、深緑夏代の日本語処理など)に至ることができました。(♭)

Q.トレーナーとしての経歴を教えてください。

A.私が最初に紹介され飛び込んだのは、新設プロダクションの指導でした。当時は、演歌は作曲家、歌謡曲は声楽家(音大卒)がトレーナーでした。声楽の基礎に加え洋楽を知っている私にまわってきたのです。けっこう売れっ子のヴォーカルをたくさんもちました。仕事は次々にきましたが、頼まれるヴォーカルの質は落ちてきました。1、2ヶ月でデビューというようにカラオケほどに即戦的な形づけしかできないこともありました。いろんなプロダクションから声がかかるにつれ、私は根本的に、声づくりに取り組めないジレンマを抱えていました。

私が日本人のポピュラーのヴォイストレーナーやカラオケの先生では、自分のような問題は到底解決しないと、声楽家の門を叩き、その多くにも絶望しつつあったときに、その問題を解決してくださる人に会って開眼させられました。そこでつきつけられたのは、クラシックや役者の基礎トレーニングに近いことをやらなくては、私たちは、外国の一般の人の声のレベルにもならないという現実でした。今のヴォーカルや若いトレーナーには、それほどの声の力は不要なのでピンとこないかもしれません。当時の私は、音響技術や音楽療法、さらに俳優座のつてで、役者の声づくりを学びつつ、教えてもいました。どこの劇団にも、声楽の先生がきていましたが、教えられる役者のほうが3年、5年で声がよくなるのをみて、比較しながらいろいろと学べました。(♭)

Q.すぐれたプレーヤーだからこそ、すぐれた指導者になるのではないでしょうか。

A.それは、歌においては、必ずしも通用しないと思います。それどころか、特に普通の人やすぐれていない人に対して指導するには、逆になることが多いと思うのです。

著名なシンガーたちの元から多くの人がここに来ます。そういうシンガーは自分に似たのどや声、感性をもつ生徒を自分の半分くらいの力までにはします。しかし、それ以上のレベルにはできないし、自分の違うタイプには、総じて無力のトレーナーになっている例が多いのです。(♭)

2017年4月 9日 (日)

Q.先生には歌わないのですか。

A.結果として、声と耳さえできれば、すぐれた一流の歌唱ができるわけではないことも思い知りました。他人を厳しく判断し、伸ばす能力と自らがそれを実践する能力は別であると思います。ちょうど歌手とトレーナー、役者と演出家のような違いがあるのでしょう。両方ともそこそこにできる人もいますが、共に一流のレベルの日本人はないように思います。役者以上に歌手は客観性をもつのが難しく、それゆえ、トレーナーが必要と思うのです。(♭)

Q.先生と声との関係は。

A.私自身、10代で声がとても弱かったのです。トレーナーとしてもっとも多忙な頃になって、深くひびきのある声が安定してきました。初期条件(素質、形態、形状、遺伝的なもの)も一人ひとり違いがあります。私ののどや声帯は、結果からみると、恵まれていたのかもしれませんが、その関係については確証できていません。また、育ちについて、スポーツや武道などをかじったことは、体の管理や感覚づくりに大いにプラスでした。幼少期にピアノで絶対音感など(不要なものですが)が身についていて、少しは違ったのかもしれません。ただ音楽や歌や声の判断に関する耳は素人そのものであるばかりか、一般の人より下だったのです。そこから臨界期がありそうな音楽に対する判断の才能を、意識的に開き、日本の一流レベルの人のばかりか、海外や邦楽のプロをも時として超えてアドバイスできる判断力を得てきたということです。(♭)

Q.海外のトレーナーへの評価は、どうですか。

A.海外のトレーナーにとっては、日本人はお客さんですから、国際友好でほめてくれます。そういうことをトレーニングの根拠、権威づけにするようなことは愚かしいことです。お金を支払って学べば、どんな実力でも、異国の人として友好的にサポートしてくれるのです。それこそが、まだまだ対等にみられていないということです。私は、お金は払わずに評価を求めにいきましたが、まがりなりにも本の著者であることが、海外ではとても役立ちました。多くの日本人アーティストの発声の欠点など、彼らは大して気にかけもしないのです。そこでバランス調整のレッスンが主となるわけです。海外のトレーナーに学んだ日本人の声を聴いてみるとよいと思います。(♭)

2017年4月 7日 (金)

Q.発声の本質的な改善については、どうしてきたのですか。

A.私は日本において、ポピュラーのトレーナーよりも、私なりに認める一流レベルの役者や声楽家の基礎レベルで、原理をつかんだところから発展させてきました。(日本の声楽でも声の基礎トレーニングにおいては欧米に並べられるだけのものはあるということです)海外には、トレーナーの指導下のアーティストの声が、私のトレーニングのプロセスや、その結果上にあるかということの確認をしてきたのです。私自身、海外ではセンスや表現力のパワー、しぜんさの差に打ちのめされることは多かったのですが、そこでは、歌の本質的な差をみる力をつけ、少なくとも声は認めていただきました。(♭)

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