Q.トレーナーのことばの意味がわかりません。
A.トレーナーのことばを全てわからなくてもよいと思います。聞いておけばよいし、心に留めておくとよいです。あまり大したことと思わないでください。たえず自分で新しいことばやイメージをつくって、使うようにしていくとよいでしょう。
他の人のことばや聞き慣れたことばを頼って行おうとすると、必ず、誰かのようにとか、過去にやったようになってしまいます。
A.トレーナーのことばを全てわからなくてもよいと思います。聞いておけばよいし、心に留めておくとよいです。あまり大したことと思わないでください。たえず自分で新しいことばやイメージをつくって、使うようにしていくとよいでしょう。
他の人のことばや聞き慣れたことばを頼って行おうとすると、必ず、誰かのようにとか、過去にやったようになってしまいます。
A.そこが違うと言っても、わからないなら、私は何度も言いません。厳しくみたら、ほとんどすべて違っているからです。でも間違いではないのです。直させると間違いになることを恐れることです。ですから、「違う」ということばをあまり使いません。
違っているままでも、そこに本人が気づき、それで決めたら、違っていても通用するようになることもあります。そこだけを取り上げてはいけないのです。深みに落とし込めるようになるまで待つことです。
「違う」に対して「いや合っているはずだ」と言う人には何を言っても仕方ないでしょう。「はい」と受け止めたあと、なぜ違うと言われたのかを研究して自分なりの結論を出せばよいです。
ただ「違う」だけをくり返すトレーナーもいます。それも不親切なことですが、必ずしも悪いことではありません。一体、違うとは、同じとは、どういうことかということです。
A.答えは、そのときその場で違います。聞く人も答える人も時も場も違うのに、同じ答えなら、トレーナーはいりません。私自身も、変化、成長していますから、同じ問いへの答え方も変わるのです。本だけでなく、こうして更新し、最新の答えを出しています。標本、過去の遺物にしないで欲しいと思います。
相手が違えば、同じ質問に反対の解答をすることがあります。あなたも、10歳の子と30歳の大人に同じ答え方をしますか。答えだけでなく、その答え方も違うでしょう。首尾一貫していない、それもよしとします。
A.トレーナーによってですが、レッスンの内容でなく、その存在によって、どう声に接するかからどう生きるべきかまでを学べるものです。
A.私も含め、誰もが未熟です。そのことがわかっているトレーナーの方がよいと思います。それがわからないトレーナーは、私としては使いたくありません。でも、人間ですから、ときに自惚れたり、勉強して自信をもったりして、得意になっているときもあります。過去の事や実績をひけらかすのは好ましくありません。そういうときは、私は、プロや難しい症状の人を任せて、レッスンをゼロから考えさせる機会を設けることもあります。
万能なトレーナーも、完璧なトレーナーもいません。日々、それを補う努力をしていることが大切です。生徒さん以上に学んで成長しているのが、よいトレーナーです。少々器用で声が出てうまくても、日々の記録やレポートを怠るようなトレーナーでは続きません。
生徒よりうまいとか、キャリアがあるとか、先輩だからというのでなく、生徒よりもすぐれた学び方、問題の見つけ方、解決のアプローチを知って対処できる力、日々成長できる力のある人を求めています。
A.固定した方法やメニュと、相手によって変わるメニュ
どちらも一長一短があり、その二極の間にもさまざまなスタンスがあります。生徒の対応しやすいのは後者、トレーナーのやりやすいのは前者です。データとしては固定した方が比較しやすいです。
A.声にすぐれていることは次点です。私は、相手に、そのトレーナー本人よりも大きな力をつけさせられる人だと思っています。早く楽に、をあえて問わないことでしょうか。どんなに声や歌にすぐれた人でも、相手が自分と同じ年月や年齢、練習量で追い越せないくらいの上達であるなら、何をやっているのかということです。
A.一つしか正解がないと思わないことです。多くのトレーナーが「一つのことを正解と示す」、そのこと自体が私から見ると不正解です。レベルが低いというのでなく、「正解がある」と教えるのは教える側の便宜だからです。
大体は、本で読んだり、人から聞いた方が正しいことというくらいです。せめて「今の段階では、仮によしとする」と伝わればよいのですが。それを言わなくてはならないようでは、混乱と不信を招くので、言えないものです。誰もが断言してもらうことを望むからです。だから、そうしてはよくないのです。
A.トレーナーは、曲より歌唱を、好き嫌いでなくすぐれているかどうかをみるのが仕事です。甲乙をつけるのはよいということではありません。まして、知っている数などは、どうでもよいでしょう。とはいえ、人並み以上、マニア以下というところでしょう。
常に知らないもの、未知の可能性へどうアプローチできるのかという応用力が問われているのです。
A.その人の生い立ちなどを聞いて、ストーリーを読み取るのは、よし悪しがあります。今や、多くの人が自分について他人に語るためにストーリーをつくっています。本人もつくっているうちに創作が本当のことになり、信じ込み、抜け出せなくなっているのです。そのストーリーをこちらが、そのまま信じるのは丸め込まれることになります。そこで、あっさりと騙されてしまうように未熟では、仕事も務まりません。それは、本人がそう解釈したいストーリーと思えばよいのです。私も、トレーナーから「生徒にこう言われました」と聞いて、それを鵜呑みにしないように注意することもあります。何が本音かは、ことばの裏にあるのです。
00.同問異答(20人のヴォイストレーナーと専門家の回答) 01.姿勢 02.呼吸 03.発声 04.発音/言葉 05.声域/声区 06.声量/フレージング 07.共鳴/ミックスヴォイス 08.リズム/リズム感 09.音程/音感/聴音 10.歌唱とステージング 11.トレーニング/日常の練習 12.表現/オリジナリティ 13.知識/医学/科学など 14.メンタルヘルス 15.役者/声優/ミュージカル/アナウンサー 16.一般/会話/話し方など 17.喉、身体 、生理学 18.トレーナーについて 19.ヴォイストレーニングの考え方 20.このQ&Aブログについて 21.その他、アーカイブ、研究所史 22.音大、教育法、声楽、クラシック、オペラ 23.他のスクール、トレーナーのレッス ン 24.声の基本メニュ 25.ブレスヴォイストレーニング研究所とトレーナー 26.研究所のレッスン 27.レッスン受講について 28.福島英 29.ブレスヴォイストレーニングメソッド 31.体と息のメニュ 32.発声、声量のメニュ 33.発音、ことばのメニュ 34.共鳴、声域のメニュ 35.せりふ、感情表現のメニュ 36.リズム感、音感、音楽基礎のメニュ 37.ビジネス、話し方のメニュ 38.メンタル、パフォーマンスのメニュ 39.歌唱、ステージングのメニュ 51.[2014/08/01~2015/03/31のQ&A] 52.(☆~☆☆☆)[2014/08/01~2015/03/31のQ&A]