Q1584.「~という歌手のように高い音を出したい」「低い声で響かせたい」自分の声種はどういうものなのでしょうか?
A.こういう質問の多くは「~さんのような」といった前振りがつくことが多いです。私達人間の声は両親から貰った奇跡のような器官です。少なくとも現代医学ではこの声帯を取り替えることはできません。ということは私達の声はどの辺りまで出るかということはある程度決まっているのです。声楽では、それを知るためにはトレーナーについてしっかりと声の変わり目(passagio)を調べてもらうことです。この変わり目こそが出せる音域に大きな影響力を持っています。
「ソプラノだからここが変わり目」ではなく「ここが変わり目だからあなたはソプラノ」というほうが正解です。高い音域をもっている人が低い音域を無理して歌うのはリスクが大きすぎます。低い音域はある程度もっているもので決まってしまいます。逆に高い音の方が訓練でどうにかなるものです。なりたいものになる努力は当然大事ですし、その心意気は常に持ち続けていてほしいですが、自分の喉の特徴を知ることも大事なことです。(♭Σ)
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