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2010年1月 6日 (水)

Q2440.息の雑音と本当の頭部共鳴がよくわかりません。

A.ある有名なトランペット奏者の隣で歌ったことがありますが、上手なトランペット奏者の場合は意外と「ゴーゴー」というノイズが聴こえてくる事を発見しました。逆に、学生の中では上手だけど世の中で中々認められないでいる新米のトランペット奏者の音も隣で聴いたのですが、あまりノイズはなく、綺麗にまとまっている感じでした。つまり、前者は呼吸が深く大きく動いているのです。
 オペラ歌手で良い歌手の映像を見ても、呼吸を大きく動かしていて、体がしぼんだり膨らんだりをとても大きく動かしています。これは試して欲しいのですが、特に低音域で厚みが足りないと思っているひとは、胸に息をこすらせるような音を出してみて、そこに声を混ぜていくようにして息→声→息→声を繰り返していくと、深みのある声を一瞬だせると思います。もちろん、この時に猫背になったり基本の発声フォームが崩れているとうまくいかないかもしれません。この息のノイズを出すことは、体が固まっていては出来ませんし、逆に上手く音を出せると体がとてもしんどいはずです。このことを深く呼吸をする、声を出す、ということの参考にしてみてください。
 そう考えると、やはり、声のポジションを高いところに集めるということは、息を吐く時に意識すべきことではなく、声を出すまでの間、すなわち息を取り込む時に意識すべきことなのだと思います。なぜなら、息を吐く時に高い位置を意識することは、外の遠くの人に向かって自然に発声するという発声の基本からは外れているからです。遠くの人に聞こえる声を出そうとするときに、声を集めようとは思わないはずです。頭部の共鳴とは、あてはめるものではなくあてはまるものなのだと思います。(♭∀)

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