Q2622.ストレッチについて教えてください
A.まずストレッチの目的ですが、筋肉を柔らかく保ち、怪我などを予防し、血行を促進して健康にも役立つので、是非、日常生活に取り入れることをお勧めします。
もともとストレッチは、インドのヨガの中から、柔軟体操に役立つ部分を、万人に判りやすく取り組みやすくアメリカ人 が考案したものと言われています。
一番安全な方法は、目的とする筋肉を、無理のない程度に引き伸ばし、40秒ほどキープするというやりかたです。注意する点は、筋肉を無理に伸ばさないということです。キープしている間に、筋肉が少しずつ伸びてくるので、つい欲が出て、無理をしてさらに伸ばしたくなってしまうのですが、そこは我慢して、伸ばし過ぎないようにしてください。伸ばし過ぎて傷めてしまうと、かえって硬くなってしまい、痛みが取れるまでに少なくとも3~4日は、かかってしまいます。元の柔軟性に戻すには、さらに日数を要してしまうので、くれぐれも伸ばし過ぎには注意!です。
また、以前には良く見かけた方法ですが、反動をつけて、柔らかくしたい筋肉をリズミカルに反復して何度も伸ばすというやりかたは、ともすると筋肉の防衛反応のために、効果が少ないばかりか、逆に硬くなってしまう恐れすらあるので、お勧めはできません。
ストレッチとは少し違うのですが、「フェルデンクライス身体訓練法」という本の中に紹介されている筋肉を柔らかくする方法があります。
それは、今お話したお勧めできない方法に少しだけ似ているのですが、柔らかくしたい筋肉を25回程度、楽に伸び縮みさせるというやりかたです。スピードも、早くもなく遅くもなく、楽に繰り返します。もちろん、反動も付けません。リラックスさせた筋肉を、さらにリラックスさせるように動かすといった感覚です。
この方法は、実際には伸ばし難い部分(たとえば、喉の中や横隔膜など)にも応用できるので、ぜひ練習してみましょう。
少し高度 な方法としては、伸ばしたい筋肉を、自力か他力で引き伸ばしながら、その力に逆らって、目的の筋肉に力を入れて縮めるというやりかたがあります。
たとえば、床に座って両足を前に伸ばし、前屈する時に、背中を誰かに押してもらうのですが、自分は、前屈しないように上体を起こそうと背中や腰に力を入れるのです。そうすると、力を入れた背中や腰の筋肉がストレッチされるのです。
このように、縮めながら引き伸ばすと、伸ばすこと自体に痛みを伴うほど硬くなっている筋肉でも、柔らかくすることが可能になります。無理に引き伸ばさず、縮める力とつりあう程度の負荷で伸ばすのがコツです。他人に協力してもらう時は、その点に充分に注意してもらいましょう。(♭Ξ)
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