Q2806.顎を下げた方がよいのでしょうか、下げない方がよいのでしょうか。
A.顎をかなり下げて発声するタイプと、あまり顎を下げないで発声するタイプがありますが、どちらにもメリットとデメリットがあります。顎を下げて発声するタイプは声に奥行きがあり深い音色を形成しやすいですが、声が奥に入りやすく少しポジションを間違えるとこもりやすいことがあります。顎を下げないで発声するタイプは、パヴァロッティなどがその例ですが、下顎に余計な緊張がうまれにくく、明るい発音が可能です。声のポジションも安定しやすいです。その反面、体のフォームが崩れて浅い声になった場合、とても表情に乏しい、俗にいう「バカっぽい声」になってしまうおそれがあります。
顎を充分に落として発声するか、顎をほとんど変えないで発声するかは、ヴォイストレーニングを始めるときの段階で自分にどのような癖があるかによって判断するといいと思います。音色が暗くなりすぎる人は下顎を安定させて、平べったくなりすぎる人は下顎を充分落とすようにするなど、自分にあったやり方を考えられるとよいです。(♭∀)
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