Q3072.イの母音がよく響くようになって来ましたが、注意することはありますか。
A.イの母音は、声の焦点を作るという意味で、とても大切な母音です。舌がアーチ上になり、出口の表面積が狭くなるため、頭部の共鳴にとても適した母音です。しかし、気をつけなければならないのが、狭くてよく通る響きを覚えた後に、声を浅く扱かって支えを抜いてしまいやすくなるということです。必要以上に焦点を絞ろうと考え始めると、かえって平べったい声になっていき、徐々に声の支えが抜けてくると、鼻に詰まった声になり息が流れなくなってしまいます。何でもいえることだと思いますが、極端なことは大体歪が生まれてくると考えたほうが良いと思います。イ母音で心地いい響きを覚えた頃はそのようなことも注意してください。(♭∀)