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2011年5月18日 (水)

Q3429.オペラでは鼻腔に響かせないといけないと聞きました。

A.よく、オペラの発声は鼻腔発声だ、鼻腔に共鳴させるように、などといわれます。ベルカント唱法でも、「ヴォーチェ・イン・マスケラ(仮面の中の声)」の重要性は頻繁に言われます。ヴォーチェ・イン・マスケラでない声はたしかにオペラ歌手として一流とみなされない声です。パッサッジョ、アクートを正しいメソッドの上で発声すると、鼻腔に響きというものは感じるものです。しかし、鼻腔に響かせるということは、鼻だけに意識を持っていってそこに声を置こうとすることではありません。おそらくそのような意識を持って発声すると、子音の発音を正しく処理できなくなると思います。鼻腔共鳴は、上あごまでの息の道筋のベースの上に上乗せされるようなものだと考えてください。そして、正しい発声は、胸の方にも、頭頂部の方にも、後頭部、うなじの方にも、響きを感じるものです。

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