Q3760.声のポジションはどこにおくべきでしょうか。
A.声を出す前に、出した声を送り出すイメージ上の空間を準備することが必要です。そのイメージの空間の準備ができる前に声を出してしまうと、声は行き場を失い、顔の表面や口の周囲、下顎、のど、胸部などで止まってしまい、聞き苦しい開放感のない声になったり、こもった声などになりがちです。苦しく、疲れやすい発声になってしまうのです。私は声を出すことを、よくホースでの水撒きにたとえるのですが、ホースで水を撒く時には、蛇口を捻る前に、出た水の行き場を確認し確保しておく必要があります。それを怠って安易に蛇口を捻れば、放出された水は、近くの人にかかったり、干してあった洗濯物にかかったり、時には自分自身をも濡らしかねません。その水の行き場に当たるのが、上顎から鼻の周囲、頬骨にかけての空間が、より前方に立体的に拡大していく発声の位置・発声のポジションです。(♭∀)
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