Q3932.朗読、台詞のコツはなんでしょう。
A.ものにもよりますが、シンプルに自分の語感で語ることでしょう。
表現者を目指す方々が皆陥りがちになるのは、先ず声色やテンポ、強弱、ウィスパーなど声のテクニックで表現しようとすることです。
テクニックだけの読み物は、「読み方が上手だな」という印象を受けることは可能ですが、心にひびかない場合が多いです。また、ことばの鮮明なイメージが聞き手に描かれない場合が多いです。
つまり、語り手にイメージがないとことばの真実味が失われるということです。また、声色ありきで表現しようとすると、語り手の感性がことばにのりづらくなるのです。
日常の会話ではみんな声色など気にせず、シンプルにイメージだけを鮮明にして、そしてことばは心理の後に勝手に口をついているだけです。真実味があります。
要は、わざとらしい表現を避けるために、ことばのイメージを自分の感性を使って日常のように鮮明にイメージして、シンプルに語ることです。
その上で、効果的に声色や間、強弱などテクニックを調味料のように織り交ぜてください。素材の良さが感じられなければ料理の良さも感じられないように、ことばも語る人間の素材(感性)が見えていないと、文章の味が伝わってこないのです。
そういう意味では、詩などの場合、イメージだけ鮮明にすれば、読み手が物足りないくらい淡々と読むくらいのほうが、案外聞き手には聞きやすいことが多いのです。(♭Д)
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