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ヴォイトレレッスンの日々

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2012年10月 3日 (水)

Q3973.発声法は、トレーナーによってなぜ様々な教え方になるのでしょう。

.現在、完成された呼吸法,発声法,共鳴法はありません。これはその根本が科学的に明らかになっていないので、誰もが認める共通の発声に対する認識が一致しないのです。だから

いつまでも発声と発声指導の論争は続くのでしょう。トレーナーがそれぞれの意識や価値観、経験の違いを持ちます。発声に求めるものの違いにより、様々にそれぞれにやり方が発声教師の数だけ存在することになります。また、それは1つのやり方やアイディア、各種の発声における作法を容易に批判させ、指導者同士が敵対する状況を生むことは、歌手として、研究者としては誠に嘆かわしい事態であります。自分の物差しで相手の考えや方法を計ることはよくありません。それぞれがそれぞれの物差しで相手を計ればいつまでも相手を正しく理解する方向にはいきません。ここに書いた私の気持ちも一つの偏った考え方のように判断され、真意が受けとられないままに終わってしまいます。これでは伸展はないのです。確かに良いものは絶対的に良く、変わりようの無いものでそれを純然と愛し、守っていくことのみに身を置いている時期は必要ですが、ある程度の見識がついてきたら相手を理解することもできなくては、発声も歌も進展しません。私はこのほうが正しさを感じるのです。このことを鑑み、よくよく先方のやり方を理解することに務めなければなりません。我々はより良いものを力を合わせて発見し、研究開発を共有することが、音楽界にとっても有益と考えます。発声をより良くするために学び、理解することが狙いのはずです。それが今までの研究結果がさらに伸びる唯一の道ではないでしょうか。(♭∀)

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