Q4069.「ミイアアア」のトレーニングで、 「イ」から「ア」にうつる時、舌の何かがはがれる感じが分かるよ うになってきました。時折「イ」の段階からはがれているような時があるのですが、よいのでしょうか?
A.なるべく多くの部分がくっついてない状態でイの音が言えるようになることが目的です。かみ締めていない、顎が緩んだイをいえるようになりたいのです。全部舌が降りた状態でのイは、より外国語の発音のiに近くなるので、日本語の音感としては少し不自然になりますが、イタリア語や英語の歌を歌う時にはそれを使うことができた方がいいです。トレーニングの目的として、日本語会話的な横開きのかみ締めたイ音を顎が緩んで開いていくことにあります。エも似ています。口の中で何がどうなってその音が成り立っているのか、舌の横が歯のあたりに最小限にくっついている状態でいえるようになるには、普段使っているところ以外の部分を有効に使えなければいえないわけです。何事もトレーニングの基本パターンは「少し負荷をかけることで、普段とは違う動きを学ぶこと」です。この場合、負荷はイ音なのに、顎を下ろしていくこと、それによってもっと違う動きを身につけることにあります。
ですから、イの時には口の中がくっついていて、アになったら離れる=顎が下りる、というのは、いい悪いではなく、ごく普通の日本語の動きです。イから少しずつ顎を下ろしていっても、イ音がいえますか~、というのがトレーニングの要です。(♯Γ)
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