Q4118.声を軽く出すことはよいことですか?(2)
A.特に女性が男性を教える場合は特に注意が必要です。女性が歌う場合多くが頭声を用います。しかし男性は実声で出していくのでまずここに大きな差があることを女性のトレーナーは知っておく必要があります。私が女性のレッスンをおこなう場合、基本的に地声、頭声とは分けさせません。勝手に混ざっていくところまで鍛え上げると言うのが私のレッスンです。頭声だけの女性の声はとても薄く声も飛ばないことが多いです。
しかしベルカント唱法の大御所デヴィーアなどはしっかりとした実声ももっています。実声と頭声への変化がみられないというか完全に混ざりきっているのが聞いて取れます。軽く響かせると言うのは決して間違いではないと思いますしそれで上達する生徒もいるでしょう。しかし多くの一般の生徒を見る場合、しっかりとした実声を鍛えてあげないとただの狭い部屋だから聴こえる薄っぺらい声しか育たなくなります。薄い声は確かに喉へのダメージは少ないと思いますが将来的に見た時かならず喉を傷めます。薄い声や抜いた声はよっぽどの技術がない限り大きくだしたり力んだ時よりも喉を傷めます。充分に注意してトレーニングしましょう。(♭Σ)
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