Q4133.首が前に出ていると指摘されますが、なぜ首が前に出るのがいけないのでしょうか?また、歌に適している姿勢とはどのような状態でしょうか?
A.普段の姿勢から猫背が定着し、首が前に出ている方、高音や自分の苦手なところになると首が出てくる方など、それぞれの身体の癖があります。殆どの場合、無意識にそうなっていることが多く、指摘されるまで気づかず、また指摘されても自覚できるまでに時間がかかることが多いように思います。
壁を背にして立ち、踵だけこぶしひとつ分くらい離れてたってみます。お尻、肩、背中、後頭部がしっかりと壁についているのを確認しましょう。少し顎を引き床と水平と保つようなイメージを持ちます。個人差はもちろんありますが、この状態が基本的な姿勢です。
逆にこの状態から少し猫背にして、首を前に出してください。
首の後ろの部分が突っ張り、軟口蓋の空間を保つことが困難になりますし、首の横の筋肉が必要以上の緊張となって、声帯の位置が上がるのがわかると思います。こうなってしまうと、声を出すのに必要な筋肉の自由度が下がり、声を響かす為の空間も無くなってしまうのです。
ずっと、本来の姿勢と異なる状態で歌ってきていた場合、間違った姿勢用の筋肉が発達してしまい、首を真っ直ぐにした状態ではコントロールしにくいと感じ、歌いにくいかもしれません。しかし、身体への不必要な負担を長くかけることは決して懸命ではありません。ほんの数日間、姿勢を意識するだけで変わってきますから、ちょっと辛抱して改善してみてください。(♯Ж)
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