Q.ヴォイストレーニングをビフォーアフターで、みるとどうなりますか。☆
Q.ヴォイストレーニングをビフォーアフターで、みるとどうなりますか。☆
A.トレーニングをしたのですから、何かが変わるわけです。いろんなトレーナーのあげる例でみると、大体、次のようなものです。
Before → After
1.高い声が出ない 高い声が出た
2.大きい声が出ない 大きい声が出た
3.声がかすれる
声がかすれなくなった
4.声が疲れる 声で疲れなくなった
5.声が弱弱しい
声が強くなった
6.声が出しづらい
声が出しやすくなった
7.声が途切れる 声が途切れない(途切れにくくなった)
8.声が悪い 声がよくなった
Q.ヴォイトレの普及によって、質は変わりましたか。☆
A.トレーニングが一般化(一般の人レベルの対応に)するに従って、大きく変わってしまいました。あたかも、わかりやすく、安全に誰でもできることを行なって、すぐに楽にできるのがよいとなったのです。一流のアーティストの声などは危険、かつ人間離れしたものになって、目的にもならなくなったのでしょう。
すべての人が一流の声や歌唱の方向を目指すわけではありません。世界には、一流といわれる声の使い手でそうでないタイプもたくさんいます。しかし、質の劣化は悲しむべきことです。
Q.多くの日本人の歌手、トレーナーが見本を示しているような高く、細く、きれいな声が理想になっているのでしょうか。☆ A.ウィーン合唱団のような声は、たとえを変えるなら、まぎれもなくきれいな声であるカーペンターズのカレンや白鳥恵美子さんのような声は、生来的に選ばれたとしかいえない声です。特別に恵まれた声としての素質のある声が、何万人に一人くらいの確率でいると思うのですが、こういう声は、ある程度真似できてもトレーニングでつくれない声なのです。そうでなければ、それを教えているトレーナーが歌い手として成功したでしょう。こうした、あたかも“発声練習の声”に似させることが、ヴォイストレーニングと思われているかのようです。
Q.ファルセットが多用されすぎでないですか。☆ A.若い人はふつうの音域でさえ、ファルセットを使うようになりました。たぶん昔より半オクターブ上で歌うようになり、大きく変わってきたのは否めません。個性で大きく差がつけられなくなると、他の小さな差に頼らざるをえなくなるものです。 Q.ヴォーカルの声から激減した要素とは。☆ A.主には以下の要素です。 ・パワフルさ ・インパクト ・メリハリ ・太さ ・音色の個性 ・重低音 ・安定感 (♭)