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2015年3月 3日 (火)

Q.声の支えとは。

Q.声の支えとは。

A.ハミングや口の開き方が小さな音、低い音にこそ、体の支えが必要となります。体の支えとは、息の支え、声の支えと思ってください。弱い音や低い音で表現をしようとしたら、その分、体や息で支えなければ伝わりません。

「あ」では届く高音を、「い」「う」やハミングではできない人もいます。この場合「あ」のように口をあけても「い」「う」は出ませんから、「あ」を口を小さくして行ないます。そのまま、「あえいおう」と同じようにやってみます(ハミングから入ると、やりやすい人もいます)。

 日本人の「あ」もとても浅いのですが、外国語の「A」のつもりで深めましょう。音声医の米山文明先生が「日本語は声帯を傷める」と述べていますが、日本語は、母音中心で声帯に負担がかかるからです。

私が声にしているポジションは欧米人のように深いのですが、これは声を守るためです。つまり、根本的には、こういう問題は、発声や呼吸の器官を鍛え、声を深くする以外に解決しないのです。

高音にも母音の変化にも、体(からの息)の支えは不可欠です。ベテランの役者さんの声の出し方を気をつけて聞いてみてください。一流の役者ほど、遠くまで大きくひびくように、胸の方へしっかりとついているのがわかるでしょう。

 

.ブレスヴォイストレーニングのメニュはありますか。

 

 

 

●深い息からそのまま声にする

 

フレージングをうまく行うために、声で出す前に、そのことばを息で言ってみましょう。これ以降、息で読むところを( )でくくります。

 

「(ハイ) ハイ」 「(あおい) あおい」

 

というように、息から声につなげるのです。使う息は深く体から出すようにすることです。そして、その息を同じように使って、声を出してみてください。(この結びつきができていないうちは、うまくいきません)

 

 

 

●少し高い音を太くしてみる

 

次には音(キー)を半音ずつ上げていきます。

 

まず、ドの音(C)をピアノで一回叩いてから、その音で「ハイ」と言います。その後にド#、レ、レ#、ミ、と、半音ずつ動かしていきます。その音をピアノで叩いてから、「ハイ」と言います。1オクターブ上のドまで黒鍵も入れて十三音できたら、一番メリハリをつけて大きく言えるところを覚えておき、そのキーとその半音上のキーのところを繰り返し練習してください。

 

 

 

次に「あおい」でやりましょう。

 

これは、1.息を深める

 

      2.その深い息を深い声にする

 

      3.深い声で高低や母音をそろえる

 

この3つのプロセスが含まれています。大切なのは、これを行うことよりも、行ったことをこのように判断していけるようになることです。

 

 

 

単に声が届くだけでパワーはダウンしてしまうような高いところの練習は、する必要はありません。

 

発声の本当の問題はここにあることを知っておいてください。その音域での声ができているのかどうかをしっかりと見分け、できているところは確実にできるようにしていくと、しぜんとその半音上の音もできてきます。しぜんとできるのを待つということが、ヴォイストレーニングにはとても大切なのです。(♭)

 

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