Q.正しい姿勢とは一つですか。先生のどの本にもチェックリストがありましたが、絶対なのですか。☆☆
A.姿勢のリストは、結果的に、フォーム、つまり、身についていくとそうなる、そう感じる人が多いという目安です。身につけていくことがトレーニングのプロセスというのは、時間の経過によって変わるからです。さらにどう使うのかという実践での動きを入れると、正しい姿勢とは一つに定まっているのでなく、もっとも柔軟に対応しやすいものというくらいでしょう。
スポーツでも構えとプレーは違います。まして、ファインプレーやエラーは、負担を生じたり、正しさからは逸脱するかもしれませんが、その必要があればそうするでしょう。
正しいことの一つの目安として、体に負担をかけないこと、長時間保てることなどがあります。そこからみると、痛みが出るようなものは、どこかよくないとなります。しかし、筋トレなどは、そういう負担を強います。まして、舞台では美しいとか格好いいとかいった振りもつけるでしょう。アスリートも楽器のプレイヤーも、それぞれの用途に合った姿勢になるでしょう。
正しいというのが、一般的にみても偏った姿勢となることもあるでしょう。個人差も相当あります。歌も、顎を引くのがよいと言われても、あげて歌っているプロ歌手もいますし、あげて歌うこともあるでしょう。それで正しくないとは思いません。
人それぞれです。ヴォイトレもトレーナーのアドバイスを基に柔軟に対応しましょう。アドバイス自体、柔軟に捉えてください。(♯)