Q.タッチ、ニュアンス、エッジとは。
A.発声された声が何を成していくのかを、よくよく聞いてみましょう。スムーズな線の流れ、心地よい動きの中で、ほんの少し、フレーズの変化やファイクが入ることによって、そこが心のフックになっていきます。
練習では、計算してやるのもよいですが、それにとらわれず、よりよいものを常に発見していくことです。しっかりスムーズに動かす中で、よりメロディアスに、よりリズミカルにすると、心に伝わるものがついてきます。私は、それをニュアンスといっています。いわば心へのタッチです。バスケットのベストシュートは、無音でネットが切れたように一瞬でめくれるように、力が入らず爽快なのが、結果としては最高です。
エッジということばを、私は、ちょっとした切り込み効果、いわばスキーで回転のときに、それを効かせる、もっともよいタイミングにもっともよい力の入れ具合で、最高の効果をもたらすようなメリハリ、音色の変化として使っています。やや歪んだ、つぶしたような声や息が聞こえます。ハスキーヴォイスや違うトーンが混じります。これを極端にすると、シャウトに似てきます。(エッジヴォイスというのもありますが、人によって定義は違うようです) 水泳などで、水をかく腕の動きは、グルーヴのようです。水をすばやくキャッチしたら、推進力だけ得て、あとは離し、リカバーさせ、疲れさせないということがコツです。できるだけ余計な力は使わず、最低限加えた力は、最大に活かす、活かしている間は、次に備えて休めておくということです。歌での声の扱いも同じです。(♭)
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