Q.歌っていると、よく背中を意識するように言われます。これは何のためなのでしょうか?
A.人間は目が前についているためか、体の前側にはとてもよく意識が届くようです。腹式呼吸でお腹を膨らますなどは、慣れてくると、みなさんとてもよく、お腹を膨らませて呼吸ができるようになります。しかし人間は、平面でできているのではなく、立体です。横隔膜もお腹も360度、後ろまでつながっているのです。
もし前側のみ意識して歌ってしまうと、後ろの共鳴空間が使えなかったり、息が背中側に入ってなかったりと、もっと拡張できるのに、ご自分で制約を設けてしまっているような状態になっている方もいるかもしれません。
息を吸うときに自分の背中にも手を当ててみて、ここにも呼吸が入ってきていることを感じてみてください。
次に、鼻の穴を片方だけ閉じて、ハミングします。ご自分の顔回り、首、胸、背中に共鳴しているのを感じられると思います。低音、中音、高音、いろんな音で響きを感じてみてください。
ご自分の背中も味方につけれると、とても強みになると思いますよ。(♯β)