Q.一流へのプロセスとは。
A.早く楽に簡単に人並みにできる、あるいは人よりも少し上達できるというのと、遅く楽でなくとも苦労しつつも、明らかに常人とは違うレベルにできるというのは、結果からみてのことですが、方向性も順番ややり方も全く違うことが少なくないのです。
目標があいまい、つまりレベルが低いときには、表面的な効果やコストパフォーマンスを求めることとなりがちです(プロでも、感覚やイメージ、条件が伴わないときは、そうなります。その違いが声において厳密わかる人は日本ではほとんどいないのかもしれません。これが海外との音声力との差の原因です)。
芸の世界は、人並みの80パーセントまでは、20の努力でできますが、残り20パーセントを詰めるのに、80の努力を要します。さらに、それ以上になるためには、今度は労力でなく、無限の力を問われる世界へ挑むことになります。
要は、4、5年で人並みかそれ以上になれたとして、その80パーセントの上に、20パーセントがそのままのっかればよいのですが、必ずしもそういかないことが多いのです。
声や歌については、この80パーセントは、プロやうまい人の真似に準じることが多いから、なおさら困難です。「80パーセントでの限界」というものにあたりかねないのです。つまり、これはデビューはできた、人前でできた、CD出したで終わってしまうレベルです。10~15年続いているのをプロというなら、まだアマチュアに毛が生えたくらいなのです。(才能、素質のある人なら最短1年半くらいで到達できます)
むしろ、100パーセント以上の世界をつくることが念頭にあれば、80パーセントは目指さず、あとで100以上にいける基礎の20パーセントをしっかりと創りあげることが大切です。(♭)
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