Q.日本語はビートにのりにくいのですか。
A.英語の単語は、基本的に二拍子に分解できるので、8ビートにのりやすいものですが、日本人のリズム感は、後打ちが難しく、一拍子のようになります。西欧なら、二拍子で強弱となるのに、日本語だと同じ強さになるわけです。そのためビート感を出すのは難しいのです。
日本語というのは、俳句や短歌でも、音を一つずつ数えられます。つまり、一音ずつのことばに分けて、一拍ずつにしているのです。また「ハイヨ」を伸ばすと、「ハー」「イー」「ヨー」と、二倍の長さになります。これを日本語のもつ等時性といいます。常に長さを均等にして音を分けていきます。
俳句や短歌の五七五は、その通り、5+7+5の時間をかけていいます。リズムでは6、8、6(正しくは、8、8、8の8ビート)になりますが、五七調と数えます。つまり、音となったところしか、カウントしません。これは、日本人が深く息を発せず、そういう息の音をことばとしてカウントしないからです。
外国語というのは、強弱のアクセントで、「ハイ」も「ハ」「イ」とは言わず、「Hai」で一つのフレーズです。「ハア」でふみこめば、「イ」でひびきます。強アクセントをおいたところ以外は、あいまいになります。それを日本語みたいにきちんと区切って言おうとすると、カタカナ英語といわれるものになり、通用しません。(♭ф)