Q.日本人には、日本人の声と思いますが。
A.日本人が金髪やパーマにする、美しい黒い髪があるのにもったいないことでしょう。日本人は羽織、袴、着物が似合い、洋服はだめとまでは言いません。
“ざんぎり頭を叩けば……”から150年ほど、体格もよくなり、スーツの着こなしも身についてきました。しかし、背広などは、肩幅のある向こうの人に合っているのです。日本人の体型や、歩き方などには、着流しが一番ですね。
日本の女性の長い黒髪に象徴される美しさには、オリエンタル、エキゾチックを越えて、憧れともなっています。着物も、それを着ると、向こうの美女さえかすんでしまう。なのに、なぜ、向こうのまねをして、向こうのものを身につけるのでしょう。
グローバル化の時代、体に洋服、口に英語でもよろしいでしょう。しかし、それを国際化と思ってはいけません。
日本というのは、舶来主義で、向こうのものばかりに目を向けてきました。そんな時代があったからこそ、追いつき追い越せたのですが、今こそ自国を、足元をみつめることです。
最近、嬉しいことに、日本人の男性も、評価を少しずつあげてきています。支配階級の民族は、被支配階級の女性と結ばれました。その逆、女性が自分よりも下とみる国の男性を選ぶことはないのです。ところが、日本の男もイチロー、松井、中田をはじめ、国際的に進出して評価を得ています。もう日本一でなく、世界一でないと通用しないという時代なのです。
今ほど日本が文化において、世界の注目を浴びている時代、日本人が尊敬されている時代はありません。
海外に学びに行くのはよいとして、そこで日本の芸能や歴史、風土、食べもの作法など、尋ねられて答えられないのは、情けないことですね。彼らは、遠い国にいて、日本を学んでいるのに、日本人が、日本について何ら語れないのでは?(♭б)