Q.履物と「支え」は関係がありますか。
A.「支え」の感覚は、とても大切なものです。歌がうまい人で、知らず知らずのうちに、「支え」がうまく使えている人は、少なくありません。歌のジャンルにかかわらず、うまく歌える人は、必ず支えがしっかりとしていますが、重要なのは、その支えを、意識してコントロールしているかどうかということです。実際にはほとんど何も考えずに、無意識のうちに、うまくいっている人も、少なくないだろうと思います。まだ勉強し始めの初歩の声楽家は、ほとんど支えの意識もなく、「支え」という言葉を知らないことも珍しくはありません。そんな初歩の段階でも、勉強のために、発表会などで歌わなければならないことが普通なのですが、通常、先生のお宅でレッスンを受けるときは、もちろん日本の屋内なので、スリッパなどを履いて歌っています。ところが、発表会が近づくにつれて、特に女性の人は、本番用の靴を履いてレッスンを受けるようになります。男性と違い、特にドレスなどを着るときに、ヒールの高い靴を履くことが多いからです。履く物によって、体のバランスが変わり、ただでさえはっきり自覚もできていない「支え」が、まったくなくなってしまうのを、防ぐためです。(♭Ξ)
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