Q.なぜ日本語よりイタリア語でのヴォイトレを勧めるのですか。
A.私はラテン的な感じでイタリア語の感覚をもって声を習得することが、日本語でよい声を出すにも早くて効果的という立場をとっています。また、日本語でずっと発声してきたためのくせは、他の言語の方でとる方が早いからです。もちろん、理論上で選んでいるのでなく、経験としての実績からです。
日本語がイタリア語よりヴォイトレに使いにくい点は、こういうことばの問題のほかに、強弱のアクセントのないところです(イタリア語は、第二音節に強アクセントがくることが多いのですが、これにより、次のことばへ強くひっぱっていくわけです)。中国の南方のことばにもよく似ているともいわれますが、これはとても音楽的です。(♭ф)