Q.言い換えを豊かにしたいのですが。
A.言葉を豊かにすると、伝わることも豊かになります。単一の修飾語では聞き手も飽きる。よく引き合いに出される例は、テレビの料理番組での、タレントの「おいしいですね」の繰り返しです。「アンタは味わうのでなく、味を的確に伝える役割だろう」と言いたいです。テレビでは絵があるからもつものの、話としては、こういう貧困なボキャブラリーの繰り返しでは通用しません。
ビジュアルに頼れないラジオでは、豊富なボキャブラリーや声のメリハリが使われています。スポーツのテレビ中継とラジオ中継とを比べてみると、このことがよくわかります。
考えてみれば、話というのは、同じことを伝えるのに何度も言い換えて、理解できるまでわかりやすく説明するのに、大半の時間をかけています。それとともに、人前に立つ人の多くは、同じことを違う言葉で言っていることが多いです。つまり、話の伝達のポイントは、「言い換え」です。(Э)