Q.歌うときに首が固まります。
A.よく細身の女性に見られる傾向なのですが、頸の後ろを固めてしまったり、頸で声を支えて出している方がいらっしゃいます。このような体の使い方は、中低音はまだいいのですが、高音になるととたんに支障が出ます。脱力ができていないと、高音は美しく出ません。それに、疲労もたまりやすく、よい体の使い方とは言えません。
よく、肩こりの解説の時に出てくる「僧帽筋」という筋肉がありますが、これは、頸、肩、背骨についているひし形の筋肉で、修道士のガウンについているフードの様に見えることから「僧帽」の名がつきました。頸から背中にかけてこの部分を柔らかくしておくと、声がとても出しやすくなります。
まず、頸の後ろを優しくもみほぐしましょう。頸を回しながら歌ってみます。次に、肩も優しくさすってほぐします。さらに、背中部分は誰かにマッサージしてもらってもいいのですが、ご自分でも動かすことでこわばりを取ることができるでしょう。肩や腕を後ろから前に回しながら、いろんな方向に角度を変えてみて、背中ののびている部分を感じてみます。歌うときにはこの僧帽筋をなるべくほぐしておくようにしましょう。(♯β)