Q. 曲を歌っていると、もっと軽く歌うように言われますが、軽く歌うとはどういうことなのでしょうか。
A. 曲調をとらえて表現して歌おうとすると、メロディーを重厚に響かせて重々しく歌うほうが効果的な場合と、軽くメロディーをとらえて音符を走らせるかのように表現するほうが効果的な場面とがあります。
軽く歌うように言われるということは、早いパッセージや軽やかな表現を求められる場面で、重厚に歌いすぎているのかもしれません。言葉が矢継ぎ早に出てくるような曲では、重く歌っていては間に合わない、もしくは表現に似つかわしくないなどのことも考えられます。歌の設定として、その主人公の年齢が若く設定されている場合なども、軽やかに歌ったほうが、その曲の内面に近づけるでしょう。
では実際に軽く歌うにはどうすればいいのでしょうか。少し音符をスタッカート気味にしてみてください。音符の音価いっぱいに時間を使って歌うというより、四分音符だったら、その半分の八分音符くらいの感覚で歌ったり、音の最後のほうは休符が入っているかのように、音のない時間を作ってみてもいいかもしれません。
あとは言葉をよくしゃべることです。子音をよくさばいて、早口言葉に対応するかのようにしゃべります。その言葉のまとまりや、フレーズのゴールに向かっていくように音を走らせてフレージングを作ってください。
(♯β)