Q. 目を開けて歌うように指摘されました。
A. 恐らくですが、自分の声に聴き耳を立て過ぎるあまり目を閉じることが増える、閉じている時間が長くなっているように思います。例えば、声帯を痛めた経験がある人や、それに伴い声が安定しない、音程が定まらないという人は、歌っているときに目を閉じる時間が長い傾向があるように思えます。よいポジションを求めるが故なのはわかりますが、自分の声の聴こえ方に全てを頼っても残念ながら不安定な状態から抜け出すことはできません。いくら聴き耳をたてたところでしっかり息が流れていなければ、身体の支えがなければ、安定した声を持続することはできないからです。
喉に問題もなくよい声で歌っている人でも目を閉じる時間が長い人もいます。その場合はフレーズ感がない(声の方向性がない)、フレーズが遅れる等のことが生じやすいです。目を開けて歌うといつもと違う状態に身を置いて歌うという感覚になるはずです。その指摘を素直に受け入れて、ぜひよりよい状態を得てください。(♯α)