Q. 日本人はなぜ議論が苦手なのですか。
A. 国会中継や「朝まで生テレビ」などの討論番組を見るに、皆、口々に言いたいことを主張し、相手の話は聞かず、言葉尻だけをつかまえて最後は人格を攻撃し、わだかまりだけが残る。これが日本人に多い、議論にすらなっていない議論のやり方です。
うまく行かない大きな原因のひとつは、必要な教育がなされていなかったことです。
若い人はそうでもなくなってきましたが、話し方そのものを重要視しなかった時代の政治家などは、大きな声でがなるばかりで内容が伝わりません。効率のよい発声を身につけていただきたいたいと思います。
やはり欧米では、政治家に限らず、人の前に立つ人は話し方の訓練を受けることがあたりまえです。
古代ギリシャに、すでに雄弁術がありました。大勢の人々の前で効果的に話す術が、このころから研究されていたのです。話の組み立て方、人をひきつける言い回し、身振り、スピードや強弱から発声そのものに至るまで。現代では、学校教育でディベートが積極的に取り入れられています。子どものころから訓練されているのです。
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