サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想

カテゴリー

Q&Aについて

ブレスヴォイストレーニング研究所ホームページ

トレーナーの選び方

ヴォイトレレッスンの日々

« 2020年3月 | トップページ | 2020年5月 »

2020年4月

2020年4月30日 (木)

Q.声を支えるコツを知りたいです。

A.声を支えるには呼吸のコントロールをする必要があります。手っ取り早くそれを感じるには、息を吸って止めてみることです。息を止めた状態ですと、肋間筋、腹筋、背筋など肺の周りの筋肉を使った状態をキープすることができ、それが歌を歌うときの声の支えに似た状態を作ることができます。

しかし、歌を歌っているときはわずかながらでも、息は吐きだされているわけですから、広がった胸郭は収縮していきます。そこに抵抗して、肺の周りが拡張している状態を維持します。息を吸ったら横隔膜が押し広げられた状態になります。胸を下方向に下げ、無呼吸状態のような体の張りを維持します。胸郭を手でつかんで、肋骨がしぼまないように維持します。

細く長く息を吐くトレーニングを行ってみましょう。目安としては、胴体にタオルを巻いて鏡を見て息を吐いたときに自分の胸郭周りが収縮していかないか目視するといいでしょう。(♯β)

2020年4月29日 (水)

Q. 胸の反りはよくないのでしょうか。

A.肋骨が上がってしまって動かないで、横隔膜が緊張しているのも、男性に多いです。(欧米人にも多いです。)

一方、位置としては正しいのに、動かすための筋力が足らないためのトラブルは女性に多いです。

横隔膜が大腰筋と共に腰椎を前に引っ張り、骨盤が前傾するので腰が反るのです。これでは、しゃがめません。そのままでは、踵が上がり胸が反るのでわかります。(♯)

2020年4月28日 (火)

Q. 息を吐けないといわれた男性ですが、どうすればよいのですか。☆

A. 男性には、横隔膜が緊張して腰椎が安定しないまま、肋骨の下部が横隔膜を横に引っ張り、それは吸気筋としての働きゆえに吸気の状態が続いてしまいます。つまり、それで吐きにくくなっている人が、けっこういます。

横隔膜の動きは、肋骨の下部の横や前への広がりと連動しているからです。(♯)

2020年4月27日 (月)

Q. 息を深く吸えないのは女性が多いそうですが、どうしてでしょうか。☆

A.筋力低下や腹部の緊張で、浅い呼吸となり、横隔膜を使う腹式呼吸が充分できないのは、女性に多いです。深く吸い込めずにいるからです。そのための肩こりも多いですね。(♯)

2020年4月26日 (日)

Q. 首筋は立てないようにとは、どうしてですか。☆

A.胸鎖乳突筋、いわゆる、首の筋ですが、これを呼吸時に使うと、首を楽にするために頭が前に出やすくなります。

1肋骨、第2肋骨から頸椎につながるのが斜角筋です。これは肋骨を上げて呼吸を助けるものですが、それをメインにしてしまうと肩が上がったままになります。

つまり、本来のメインで働くところがうまく働かないため、他の筋肉が代わりとなってしまい、姿勢や神経に不具合が生じるというわけです。(♯)

2020年4月25日 (土)

Q. コンコーネ50の3番の歌い方について教えてください。

.1番と2番は、ともにModeratoですが、3番はAndante conmotoです。テンポは遅くなりますが、ダラダラしないで活き活きと歌いましょう。1番は24小節、2番は28小節ですが、3番は41小節といきなり1.5倍近く長くなっています。テンポが遅くなったことを加味すると、ゆうに2倍以上の長さになります。(1番は1分あまり、2番は1分半足らず、3番は3分足らずです。)

遅くなったテンポのために、さらにブレスが大変になります。つまりこの曲は、支えや呼吸のコントロールがしっかりしていないと、ただ苦しいだけで終わってしまうということです。本来は、そのあたりをある程度クリアしてから、取り組むナンバーです。

曲としては解りやすい構成になっていて、表情記号を適度に守って(ディミヌエンド以外)歌い進めていけば、なかなかの大曲を歌いこむ気分も味わえ、いろいろな工夫をする余地も残されています。そういう意味では、やりがいのある一曲です。(♭Ξ)

 

.2小節3拍目のドの音が生の音、開き過ぎた詰まった声にならないよう気をつけましょう。例えばオの母音で訓練する場合、ウに近くしたり、アの母音で訓練する場合はオに近くしてみると効果的でしょう。

4小節3拍目のソの音が響きから落ちすぎないよう気をつけましょう。一拍目のドよりも音量を落とすと丁寧に聞こえます。

11小節~12小節にかけてのドの3連続は一つ一つ歌いなおすつもりで丁寧に歌ってあげたほうがよいでしょう。

25小節のミの音は前後の高いミの音と同様な高い響きになるよう気をつけてください。

30小節4拍目~32小節にかけての下降形、38小節の下降形は声が落ちすぎないよう高い響きを意識してください。(♭Σ)

 

.曲中に様々な幅の“音の飛躍”が多く含まれています。“音が飛躍するのにデクレッシェンド”という箇所もいくつかあります。「飛躍する音の捉え方」について集中的に練習することができます。音が飛躍するときは、次の音を歌う少し前に「お腹の支え」を今一度踏ん張ってあげる(または支え直してあげる)ことで、体が先に次の音を歌う体勢になれるので、唐突ではなく“ほんの少しゆとりをもって”次の音を捉えるようになります。そうすることで、音が飛躍しても(どんな音の幅でも)フレーズがつながってくるでしょう。

例えば最初の2小節目で「ソド」と4度の飛躍があります。テンポがきたら唐突に「ド」を歌うのではなく、「ソ」をのばして「ド」に飛躍する少し前にお腹を支え直します。(これをしっかり歌うには、まず「ミファソ」で息を使い過ぎてしまわないように、一音目からしっかり「お腹の支え」をつけて歌い出すことも必要です。)

1オクターブの飛躍を歌うときにも助けになります。同じ音型を繰り返すとき、隣り合った音でどちらも高音のときなど、さまざまな場面で応用できます。(♯α)

 

.全体的な曲の構成で特徴的なのは、音の順次進行が比較的多いこと、同じ音が続くことが多いこと、順次進行の中で時々跳躍があること、スラーで書かれている部分が目立つこと、<>(クレッシェンド・ディミヌエンド)が比較的多いことです。

歌い方としては、できる限りレガートに歌うことを全体にわたって心がけると、テクニック的にもよい勉強になるのではないかと思います。特に音の跳躍があるような部分では、レガートに歌うことが難しいと思いますが、音を点でとらえ過ぎず、フレーズに中で処理できるとやりやすくなると思います。ので、少し俯瞰してみてください。

同じ音の連続や<>(クレッシェンド・ディミヌエンド)のコントロールは、とてもテクニックを要します。基本的には、声を押し出し過ぎないことと、レガートに歌うことが大切になってきますので、この点を大事にするとよいと思います。

練習するときは、母音唱法で、オやウを用いるとよいと思います。ウは特に難しいですが、レガートに歌うことや、高音域の処理のためには有効でしょう。(♭Я)

 

.フレーズの構成を見ると、2段ずつ、つまり、8小節ずつのまとまりになっています。もっと大きく見ると、2段、4段、2段というまとまりです。そのように音楽をまとめていくとよいと思います。

ほぼ二部音符ですが、伴奏は八分音符の刻みなので、このリズムに乗って歌うと歌いやすいと思います。

最初の「ミファソド」の最高音「ド」にディミニエンドがついていますが、息を自分の中に引き込まずにむしろ吐いて、次のフレーズに気持ちをつなげていくように歌うといいでしょう。そうすると4小節まとまりがでます。56小節目のアクセントは止めたり固めたりするのではなく、息を流しながら音楽の流れを止めずに大きく出してみてください。34段目は4段目の頭に向かって進んでいくように音楽に勢いをつけてみましょう。

5段目からは音が順次、上行していきますので、クレッシェンドするつもりで歌います。67段目でオクターブいったりきたりしますので、上の「ミ」にいたまま、下の「ミ」を捉えるようにすると歌いやすいです。

最後の2段はコーダとして終わりに向かっていく音楽のまとめです。最初の小節でしっかり息を流しながらクレッシェンド、デクレッシェンドして音を動かしてください。(♯β)

 

.Andante con motoで速いcon moto なので動きがあって、そのため56小節目のアクセントを利用したいところです。

構成は3部形式でABA’です。Aははじめの16小節、Bはその次の16小節、A'は最後の9小節です。A8小節ごとの2つのフレーズにわけることができます。この2つのフレーズは大体同じものです。B8小節ごとの2つのフレーズにわけることができますが、この2つのフレーズはどちらもAのフレーズと似ていません。A'8小節はAのフレーズと同じものとみなすことができます。以上からこの楽曲を8小節ごとに分けるとa a b c a’’となるでしょう。

この楽曲の構成上のポイントは、割と転調している部分が少ないことで、転調しているのは唯一Cの初めの4小節間が平行調であるイ短調に転調しているだけです。そこを強調して歌いつつ、この曲の最大の山場であるC6小節目に突入しましょう。

この曲はドミソが鳴っている時間が多く、全41小節のうちでドミソの和音が鳴るか、低音がドである小節はなんと24小節、半分以上です。(♭∴)

 

.2小節でクレッシェンド、デクレシェンドが書かれているので、2小節単位で歌ってしまいがちですが、もっと大きく4小節単位で考えましょう。音楽は8小節単位で捉えると見えてきます。8小節の前半4小節が問い、後半4小節が答え、といったふうに対になっています。

書かれている強弱は細やかなフレーズの作り方の指示ですので、これは後にとっておいて、曲全体の大まかなメリハリを作りましょう。

基本は、前半4小節で盛り上げ、後半4小節でクールダウン、これの繰り返しです。右ページ1段目のみはクールダウンせずにさらに高まり、その後8小節使って緩やかに鎮静化するように書かれています。

最後に、細かな強弱に目を向けましょう。2小節目にあるような、上方に跳躍しながらのデクレシェンドには技術が必要です。

こういうのがサラッとできればプロです。ですので、できなくても落ち込まないで、何度でも練習してみて下さい。もし難しすぎるようでしたら、敢えて無視してクレッシェンドにしてもいいでしょう。一旦離れて、数か月後、数年後にもう一度歌ってみると、難なくできるようになっていたりするものです。

小さくするからといって、息を引っ込めないようにするのが大切なポイントです。(♯∂)

 

.2分音符で伸ばす音の多い曲です。伸ばす音を歌う際は、意識的に息の流れを感じていくこと、また意識的に流れを感じることが大切です。この流れで、4拍子で刻んでいるリズムも感じながら歌っていきましょう。

1段目2小節目の上のドの音を出しすぎないように注意しましょう。一つ前の音のソからなめらかにひびきをつなげていき、突如ドの音が大きな声で出ないように注意しましょう。

3段目の3小節目から、高いドが2分音符で3回続きます。この部分の楽譜の指示通りに、クレシェンドしていくことで、息の流れができて、停滞を防ぐことができます。流れを感じながら、ドードードーラと歌っていきましょう。(♭∞)

 

.1番、2番と明らかに違う点は、曲の長さが長くなるので、スタミナが必要になってきます。12番同様、白玉(2分音符以上の音符のこと)のロングフレーズが多いので、息に乗せた美しいレガート唱法が必要となってきます。

11小節~12小節にかけて、21小節~24小節にかけて、の二箇所は、高音が続く箇所です。声をしっかりパッサーレ(またはチェンジ)させていないと、喉が締まってきますし、聴いている側も苦しそうな声に聴こえます。なので、パッサッジョのテクニックが必要となります。バス、バリトン、メゾソプラノ、アルトの人は特に注意です。25小節~26小節にかけてのオクターブの跳躍、またその後も跳躍音程が続くので、喉で音程をつくらずしっかりと音を支えられることも重要です。(♭∀)

 

.解説に、「フレーズの終わりは息をミックスさせてdim.しなくてはならない」とあります。これは、すぐにできたらとてもすばらしいことですが、初心者にとっては、とても高度なことです。声を引いてしまったり、支えがなくなったりしがちです。

お腹は引込めず重みを感じて歌いますが、決して乱暴にならず優しく歌うということを心がけるとよいと思います。音の最後まで見届けるというようなイメージにされると、最後まで丁寧に歌えている印象を受けます。

全ての曲に言えることですが、フレーズの終わりがきちんとしていると、聴いている人によい印象を与えます。感動する歌はフレーズの終わりが、とてもきれいに歌えているものです。途中が失敗でも、最後の声というのは、一番印象に残るものです。

この曲に関しては、跳躍する音が多いです。軟口蓋のことでアクビを出す瞬間の口の開け方というのをよく耳にします。そのような、口の開け方をすることで、跳躍する音がうまく歌えます。よくわからなかったら、鼻濁音で歌ってみたりすると、わかると思います。(♯Ω)

 

.すぐに音名で歌うのではなく、リズムと音程を体にいれることリズムは音程にとらわれず、リズムに合わせて音名を読む(読むソルフェージュ)LaMaなどLMNという有声音である子音を使ってメロディをマスターするがすんでから、音名で歌う、という順をお勧めしています。

3番については、2小節で1つのフレーズになっていることが多いですが、それら2小節と2小節の間でブレスをしたとしても、計4小節を通してフレーズをつくる(エネルギーを保つ)よい練習になります。フレーズの最後の音を体で支えて丁寧に歌う練習にもなります。言葉はついてないものの、中間部で短調になる部分など、曲調が変化するので、何か気持ちを作って歌うつもりで(歌詞があるかのように)練習してください。(♯Θ)

 

跳躍音程の処理が難しいです。息を使って軟口蓋を上げることで柔らかく、また無理のない跳躍ができると思います。音が跳躍するそのときだけ処理をしても間に合わず、かえって喉を絞めてしまう可能性があります。その前の音から準備が必要です。跳躍音程の箇所のみ取り出して繰り返し歌ってみるのもよいでしょう。(♯Λ)

Q.レッスンを録音してみるように言われました。

A.録音は是非お勧めします。私自身も、自分がレッスンを受ける際は必ず録音させてもらいます。先生に言われたことがどういうことか、あとから反省材料になるというだけではなく、before afterではないですが、注意を受ける前の声が、どんな特徴があり何を指摘されているのか、それは先生が指摘する以上にどこに原因があるのかを探ります。

そして注意を受けた後の声がどう変わるか、まず自分の耳に覚えこませます。納得のいく時がほとんどですが、初めて受ける先生、外国人の先生の場合など、価値観があまりにも違いすぎて、先生の指摘が理解できないときもあります。

もう一つの利点は、そのレッスンを実際に自宅でもう一度追体験できるということです。私はレッスンの録音を聞きながら、途中止めたりして、指摘されたことを自分で再現しながら練習します。それを日々繰り返すと、まるでレッスンを毎日受けているような積み重ねができると思うのです。(♯β)

2020年4月24日 (金)

Q.高い音で、体が固まってしまいます。

A.高い音を歌うときに、音に合わせて自分の意識や体の感覚も上の方に上がってくる人がいます。私自身も、そのような身体感覚があり、そのせいで音にかなり制約を与えていたことに気づきました。

音が高いと気を負ってしまい、ここ一番頑張らなきゃというプレッシャーや気合、そして物理的に頭の上の方に音を狙おうとするがために、肩が上がり胸が上がり横隔膜が上がり、体を固くしてしまった結果、音は出にくくなります。それでも声を出さなきゃならないとなると、力で押してしまうという負のスパイラスに陥ってしまいます。

逆に、体をリラックスして、高い音であっても体を下方向に意識してリラックスしておく必要があるのです。その結果、喉の周りも柔らかく保たれ、声帯はいいパフォーマンスをすることができます、横隔膜もストンと下がりやすくなるので、声はより充実した音が出せます。

ですから、高い音といえども音の高さに騙されずに、自分の中心をしっかり保って、そこにステイしたまま歌うことが基本になると思います。(♯β)

2020年4月23日 (木)

Q.力が入りやすいのですがどうすればいいのでしょうか。

A.歌うときの原則として、口を開ける、喉の奥を開ける、口蓋を上げるなどがありますが、これだけでも、首や喉や下あごに力が入るなど、さまざまな症状が現れます。

力が入りやすい人にお勧めするのは、力みやすいポイントをもみほぐして、リラックスさせながら声を出すということです。例えば首の前側に力が入りやすい場合には、そこをもみほぐしながら「ハー」と今にも歌えそうなぐらいの息を出していきます。脱力していても声は出せるのだということを自分の体に覚えこませます。

いくら脱力が大事だといっても、それだけではいい声は出てきません。同時には発声に必要な体幹部の内側の筋肉を鍛えて声を出すときの支えになるようにしていきます。下腹、腹巻上の筋肉を動かしたり負荷をかけたりしながら呼吸をしていきます。(♯β)

2020年4月22日 (水)

Q. 筋肉の血流とは、どのようなものですか。☆

A.筋肉が緊張するのは動くのに必要ですが、そのままでは、こりや痛みになります。肩や首のこりは、そのためです。関節を動かすのをストップしたままだからです。

筋肉の血流は、緊張すれば筋肉から押し出され、弛緩すれば筋肉に引き込まれます。その血流が少なくなると不具合が生じます。声帯にも、それは通じます。

肩呼吸といってもよい浅い呼吸では、肩や首は疲れてしまいますね。その動きが楽にできるように姿勢も崩れ、くせがついてしまうのです。頭が前に、首がつっぱり、猫背になるということです。(♯)

2020年4月21日 (火)

Q. お腹まわりのことを知りたいです。

A.息を吸うと横隔膜は緊張して筋肉を収縮させます。そのお椀型の天井が下がるわけです。それで肺の中の圧力が下がり、空気が入ってくる仕組みです。つまり、そこではお腹まわりが緩まないと入りにくいのです。

お腹は、空気が入って動くのではなく、内臓が前後、左右に動いて膨らむのです。

肺や心臓は、肋骨で囲まれていますが、横隔膜から下は腹壁で囲まれているだけです。骨もないから内臓が動きやすいのです。それは、腹式呼吸のためなのでしょう。でも、充分に使えている人は少ないのです。(♯)

2020年4月20日 (月)

Q. ぽっこりお腹を引っ込めたいです。☆

A. モデルのお腹は引っ込んでいますが、声のためには、すこしぽっこりしているのがよいと思います。最近では、長生きも、メタボでないことより、ぽっこりお腹がよいと言われています。内臓脂肪や皮下脂肪のつきすぎは健康上、よくありませんが、痩せすぎでもよくありません。

お腹がシックスパックのマッチョやイケメンも、スタイルがよくお腹を出しているモデル体型の子も、声からみると、あまり感心できません。お腹を出して冷やすのは、体の健康のためにもよくありません。へこますのではなく、膨らませて使うものだからです。(♯)

2020年4月19日 (日)

Q. 胸を張ることのデメリットを教えてください。☆

A.「気をつけ」と胸を張る姿勢は、発声によくないと言われます。

胸を張ると肩甲骨が背の方に近づきます。すると腰が反って胸が前に出てしまいます。これでは肋骨が持ち上がってしまいます。

大胸筋を張ると体を大きく見せられます。日本人に合わないスーツなどを格好よく着こなすにはよいでしょう。しかし、発声は、息でコントロールするのですから、肋骨が上がる動きは逆です。下げるときにスムーズにいかなければ、まずいのです。

腹式呼吸には胸まわりの緊張はよくありません。腹式呼吸とは、吸気で、横と前、下に広がった肋骨が、呼気で緩み、胸郭がやや沈んでコントロールできるのです。

ですから、「胸を張るのがよい」とするのなら、胸を前に出すのではなく、顎を引いて胸の位置をキープすることです。肩も力を抜きます。(♯)

2020年4月18日 (土)

Q.歌の本番前はどれくらい練習するものでしょうか。

A.これに関しては、人それぞれで、明確にこれぐらいの練習は言えません。練習をやり過ぎるのもいけない、ということも断言できます。

歌は日々の積み重ねの練習が本番に出るのであって、直前にたくさんやったとしても比例して本番に反映する、というわけでは決してありません。練習をやり過ぎ、喉が疲労し、本番が本調子ではなくなるということになりかねません。

少なくとも本番前日は、喉が疲れるほどには練習しないこと、リハーサルで声を使った場合は練習時間を(少なめに)調整することが賢明です。本番当日も、直前の練習で決して喉を疲れさせないことです。

焦る気持ちがついやり過ぎてしまうものですが、いきなり声を出さないように。よく身体をほぐしエンジンをかけてからウォーミングアップを始めると断然に効率がよくなり、練習の時間が短縮されます。(♯α)

2020年4月17日 (金)

Q.発声をするときのメニュは、その人の求めるジャンルによって変えるのですか。

A.発声の基礎的な部分のトレーニングは、どのジャンルであっても、それぞれの場で同じ基礎が役立つという捉え方をしています。ライブや舞台、朗読や講演など、活躍する場は違っていても「本番前にこれをやると調子がいい」と好んで取り入れている方法は割と共通しています。声を出すにあたり「身体が楽器」であるのはみな同じなので、身体を整える方法が共通するのも当然ではあります。

ですので、ジャンルによってメニュを変えるというわけではありません。メニュはその人のジャンルではなく、その人の声・身体と向き合い、目下その人に適しているメニュでレッスンします。(そのときの状態やいま必要なことに応じてメニュを変えることはあります。)楽器である「身体」をよりうまく、よりしっかりと使っていけば、どのジャンルであってもパフォーマンスは向上します。(♯α)

2020年4月16日 (木)

Q.喉の調子がよくないときや体にひどく疲労を感じるときは、どのような練習をしたらいいでしょうか。

A.どちらの状態にしても練習をお休みした方がよいと思います。どんなときでも練習をすれば身になる、ということでは決してありません。喉が好調ではない中で練習をしたら、喉に負担をかけるでしょう。

疲労を感じながらの練習も、納得のいく状態には持っていけず余計に身体を疲労させ、普段よりも声の出にくさを感じて精神的にも落ち込みかねません。

歌い手にとっては身体が楽器であり、生身の人間である以上、体調や気候に影響を受けることは避けられません。逆に言えば、常に絶好調である歌い手はいないのです。プロの歌手たちは、自分の身体(の感覚)に向き合いながら、常に絶好調ではなく、いかなるときも常に一定以上の調子を保てるように努めているのです。今後はぜひ、自分の今の状態をちゃんと把握し「練習をしない」という選択があるのは当然のことと捉えてください。(♯α)

2020年4月15日 (水)

Q. 胸椎を動かす(フォワードヘッド)とは何でしょうか。

A.年をとると、頭が前に出てしまう姿勢になりがちです。100歳のときの日野原先生もそうでした。これはフォワードヘッドというのですが、ストレートネックの方がよく使われています。

うつぶせになると息が吸えず、顎が上がります。そこでは、胸椎が働くかどうかが大きく関係してきます。顎は引くことです。

上を向くのに首の後ろの筋肉だけを使う人が多いのですが、胸椎が中心に反ると体で支えられます。頸椎や腰椎の負担を減らせます。それで首の痛み、肩こり、腰痛などを防ぐこともできます。

重い頭を胴体の上にきちんと乗せることです。そうでないと、二足歩行でのデメリットをストレートに被ることになります。(♯)

2020年4月14日 (火)

Q. 深い呼吸を失うのはなぜでしょうか。

A.そのまえに私たちは成長するにつれ、赤ちゃんのときの深い呼吸を失ってしまうのは、なぜでしょう。ストレスや感情で、交感神経優位になり、呼吸が浅くなることからでしょうか。

不快な状況、危険な状況では、人は息をひそめます。ラッシュのなかでは深い呼吸などできませんね。内臓疾患もあるし、ダイエットやベルトの絞めすぎもあるかもしれません。運動不足も筋力低下も、間違った運動やトレーニングもその原因となります。

呼吸をしっかりと伴わせないトレーニングは、その代表例です。さらに、間違ったとしか言いようのない呼吸法や発声法もあります。

呼吸そのものは、必ず身体の動きに結びついているのです。しかし、そういうことをしっかりと身をもって理解している人はあまりいません。少しずつ学んでいきます。(♯)

2020年4月13日 (月)

Q. 声のチェックは、どういうものですか。

A.声を出すのは、喉とそれにかかわる筋肉、そして、呼吸に関わる筋肉です。しかし、これらは、脳が神経を通じて送った指令で動くわけです。

筋肉は、筋繊維の収縮ですが、そのスイッチはONOFFで、電気信号です。とても多くのスイッチがあるから微妙な動きが調整できるのです。しかし、それを使うためには相当のキャリアがいるものです。(♯)

2020年4月12日 (日)

Q. 練習の糧はどのぐらい必要ですか。

A.練習をどのようにすればよいのか、その日の、必要性や体調に応じて、どのメニュをどのくらいするのか、どこでやめるのかは学んで経験して知っていくことです。

そのためには、一定の量を毎日行って、結果を知っていく期間が必要です。ですから、毎日、コツコツと続けることが重要なのです。

できたら410年、最低でも23年は要します。この継続での蓄積がない人では、本当は話にもならないのです。そこで、それを補うために、こうして理屈をつけています。(♯)

2020年4月11日 (土)

Q.普段から聞き返されることが多いのですが、改善するために何から手を打てばいいのかわかりません。

A.トレーニングの方法はいくらでもあります。必ずこの順番でやるように!という決まりもないので、「やれることから始める」でいいと思います。

近道なのは「息」を整えることです。聞き返されてしまう理由は、声が小さい、滑舌が悪い、がほとんどだと思いますが、このどちらも「息」が流れるようになることでよい方に変化していきます。なぜなら、声は息の流れに乗って外に出ていくからです。

もし息が停滞していれば出ていく声は小さいですが、しっかり流れている息にはちゃんと声が乗ります。(むしろ、しっかり流れている息に小さい声を乗せる方が難しいです。)滑舌も、息が停滞した不利な状況よりも、しっかり息が流れているときの方が発音しやすくなるのは明白です。他のどんなトレーニングをするときも「息が流れている」人の方が改善しやすいと言えます。「息」を整えることは「声」にとって一見遠回りのように見えて、実は近道なのです。(♯α)

2020年4月10日 (金)

Q.音符をブツギレにしないよう注意を受けます。

.楽譜を見ると、特に日本語の歌は8分音符の羅列で書かれているため、どうしても一音符一音節のリズムでブツギレになってしまうのが否めないと思います。「この道はいつか来た道」が「こ・の・み・ち・は・・・」と一つ一つの音符がまるで同じ価値で、同じ拍感を持っているかのように歌ってしまっては曲の美しさを表現することができません。なるべく音節をつなげるように歌ってみてください。「こーのーみーちーはー」というイメージで、前の音符が次の音符にかかっていくように歌いましょう。そしてこの音符と音符の間の「ー」の部分をどのように持っていくか、その運び方で曲の情緒が変わります。単にまっすぐ伸ばすのでなく、少し膨らませたり、ディミニエンドしながら減衰させたりすることで、表情をつけることが可能になります。音符と音符をなるべくレガートにそして神経を注いでつないでみてください。(♯β)

2020年4月 9日 (木)

Q.マスケラに当てるというのはということでしょうか。どのようなメリットがあるのでしょうか。

.よく、オペラ歌手がレッスンの中でこのような表現を用いて発声のテクニックを教えることがあります。マスケラとはイタリア語で仮面という意味で、イタリア人の先生は顔の表面に声を当てるように指導します。頬骨、おでこあたりを目安に考えてください。目の付近を意識してもいと思います。

このように顔の前面に声を集めて当てる意識を強めると、声の方向性がつき、喉元で声をとどめたり抑えつけたりしないので、声の疲労度が弱まります。もし喉で押して歌っているように感じる方にはお勧めです。また、なるべく口をすぼめて、唇をとんがらせて声の焦点をさらに顔の外に作ってみましょう。唇の先端に多少力が加わるかもしれません。トランペットのベルの役割を唇が果たしてくれるので、声の響きをより前に飛ばすことが可能になります。(♯β)

2020年4月 8日 (水)

Q. 緊張を解く方法を教えてください。

A.身体を感覚で捉えて、その調子を保てるようにフィードバックしていく、それは、意識的にも無意識的にも行われています。

「緊張するところで緊張を解く」というのは、初級のマニュアルです。上級となると、「どんな緊張状態でも、そのままに無意識の動きで身体が理想的に動いて結果を出す」のです。それを目指して意識的にトレーニングする。そのやり方とチェックをレッスンで行うのです。

どのように身体に理想的な動きを覚えさせるのかが、本来、もっとも大切なことです。

ところが、現状では、器用にくせをつけるノウハウがまかり通っています。

すぐに楽に対応して結果が出ることを求める人ばかりだからです。それは、長い眼でみると、よくないことです。いつまでも声が大して変わらないことでわかっていけばよいのですが…。(♯)

2020年4月 7日 (火)

Q. 支えとイメージの関係はどのようなものですか。

A.自由に動かすには、どこかに支え、動かない点があって安定します。声をひびかすにも「声の芯」がいるとか、そのなかに「一本の線」とか「縦の線」とかをイメージさせます。それは私のとっている方法です。

「どこか一点に集中しなさい」とか「声を集めなさい、あてなさい」というのも同じです。あいまいにコントロールはできないので、トレーナーは、似たような指示を出すのです。(♯)

2020年4月 6日 (月)

Q. 赤ちゃんのまねはよいのでしょうか。

A.発声もまた、その基本となると赤ちゃんの動きから説明するとわかりやすくなります。全てをまねるのがよいわけではありませんが、その動きを取り入れる教え方もあります。

よくあるのは、腹式呼吸を赤ちゃんに見習うという類です。四つん這い、ハイハイ、スクワットなども、そのまま体幹の安定の運動に使えます。(♯)

2020年4月 5日 (日)

Q. 声のくせのリスクとは、どのようなものですか。

A.くせというのは、一度、身につくと直しにくいものです。まず気づかないし指摘されてもやりたくてそうしているのではないからです。そうしたくなくてもそうなっているのは、他にやりようがなかったりするわけです。

それに何より、当人には、その方が楽で慣れていてやりやすいのです。まして、そこに個性や価値が認められてしまったらどうなるのでしょう。そこには、声特有の評価のあいまいさもあります。

アニメ声、かすれ声なども、その一つとなっています。

より高い目標や安定した持続性、つまり、体の方から発声の原理からの完璧、完全が求められないなら、変わる必要も感じないでしょう。それを求められる人や求める人は数少ないのです。しかし、そうしたくせ声が、後で限界や破綻の原因となっていくのです。(♯)

2020年4月 4日 (土)

Q.口蓋に当てるとはどういうことでしょうか。

.声帯で作られた振動は、口蓋に当たり、口腔内に共鳴を作ります。口蓋に当てる意識で歌ったり発声したりすると、音はよりクリアになり、母音が明確になるというメリットがあります。口蓋のみならず鼻のつけ根の方や、目のあたりも意識すると声のポジションを高く意識できます。

口蓋で当たった音が、頭蓋骨の方に振動して、響きをより豊かにするということもあります。口蓋を意識するには、まず上げて張っておくことが重要です。あくびの要領で息を吸うと、しぜんに口蓋が持ち上がります。

わかりにくい人は、指を入れてみましょう。前の方の固い部分を硬口蓋、奥の柔らかい部分を軟口蓋(風邪をひいたときに張れていたくなる部分)といいます。引っ張り上げるようにしておきましょう。(♯β)

2020年4月 3日 (金)

Q.高い音を押したり、突き上げるようにしないと出ないのですがどうすればよいのでしょうか。

.歌を習い始めて最初のころによく見られる傾向です。高い音を歌おうとして、強い音でなら歌えるが柔らかい声色や小さい音では歌えないという人がいます。本当にはじめのうちは、出ないよりはいいので、一所懸命出すのはいいのですが、喉で押したり突き上げたりしないと歌えないとならないよう気をつけましょう。体の内側の筋肉をつけて高音を支えられるに値する、歌のための筋肉をつけていきましょう。 

喉の周りの力は抜いて、お腹を動かしたり、張ったり、体幹を使って歌えるようにトレーニングしてください。口蓋を上げることも重要ですし、胸郭を広げ続ける意識も有効かと思います。

次第に筋肉がついてくると、押さなければ歌えなかったようなフレーズも体で支えられて、歌えるようになってくると思います。人によって習熟度や進歩の度合いは異なりますが、筋肉をつけていくことなので、数か月、一年単位で考えるといいと思います。焦って急ぐのが一番よくありません。一度ついた癖をとるのは大変です。

(♯β)

2020年4月 2日 (木)

Q.歌うときに無意識に瞬きをたくさんしてしまうのですが、よくないのでしょうか。

.瞬きは、しぜんにする行為ですが、歌うときになると普段以上にたくさんするということは、「歌う」ことに何かが影響を受けて「瞬きが増える」という現象を起こしている、と捉えられます。

例えば、人の癖として何かを考えるときに目が斜め上を見ながら話す人がいるように、歌うときも音程やリズムをとる、歌詞を発音するなどのことに意識が集中するために斜め上を見ながら歌う人をよく見かけます。特に暗譜で歌うところを試みるときなどに。瞬きが増えてしまうのも、似ていてその人の癖のひとつのように思います。それが歌によいかよくないかは断言しにくいですが、瞬きが増えない方が歌いやすくなることは確かです。「瞬きゼロ」のつもりで歌ってもらうと大抵の人が新鮮な感覚、今までとは違う歌い心地を得られています。無意識の癖も、ひとたび意識化に置けば少しずつ減っていきます。(♯α)

2020年4月 1日 (水)

Q. 手先だけ使うのはよくないのですか。

A.赤ちゃんなら、何かを取るときに肩甲骨を回旋させてから腕を伸ばしてつかみます。

しかし、私たちは、ともすれば肩甲骨などを動かさずに腕と手先だけで取ります。それは、肩の腱板が肩甲骨にあたって炎症を起こすリスクがあります(インピンジメント症候群)

大人になって無駄と思われる動きをショートカットしてしまう、これを器用な人ほどしてしまいがちです。その結果、学んだことが身にならず、喉を痛めたり伸び悩んだりしてしまうわけです。

特に40代以降、歳を経るに従って、その無理のつけが回ってくるのです。一度、原初の動きに戻って、体の動きを理解しておくことです。(♯)

« 2020年3月 | トップページ | 2020年5月 »