Q.足の腿の骨のことで知っておけばよいことは、何ですか。
A.太ももに大腿骨、脛に2つ、脛骨と腓骨があります。
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A.太ももに大腿骨、脛に2つ、脛骨と腓骨があります。
A.腕に振りの動きをつけると、イスから体を起こしやすくなったり歩きやすくなります。
腕を振るときは、前だけでなく、後ろにも大きく引いてみましょう。胸の緊張や肩甲骨が固くなるのは、よくありません。
肘を少し後ろに引くと、「肩甲骨はがし」となり、姿勢も落ち着かせます。ひげダンスのように、肘を外に張り、手のひらが下を向くと肩が内に入りやすくなります。
A.姿勢は、「しぜんに」覚えてきたので、「しぜんに」に偏り、くせがついています。発声もまた、全く同じといえます。
そこで、なぜ、もっとも合理的に動かせないのかを知って調整していくのです。骨格や筋肉の整合をうまくとることです。
正しい姿勢とは、今、楽な形ではなく、筋力や意識も含めて整えた後に、しぜんと機能的に柔軟に動ける状態です。
A.ジャンプやスケートの姿勢が参考になります。あるいは、階段や上り坂を登るときの姿勢をみてください。
つま先立ちをしてみましょう。ふくらはぎ(脛)の真ん中、太ももの真ん中、胴の真ん中を結びます。そこに軸を感じてください。その姿勢を全身の軸とします。
つま先でスクワットする。
そのまま、ジャンプしてみます。
さらに、片足立ちにすれば、もっと軸がわかりやすくなります。片足立ちというと特殊に感じられるかもしれませんが、走っているときと同じことなのです。
A.上半身の背がS字型なら、下半身の腰から下は、Z型のようなものです。全身の自重(自分の体重)が足裏にかかり、接地点で拮抗するわけです。立っているというのは、床や地面を押し、その反作用を受けているのです。
A.180度開脚ばかりが股関節の理想の動きのように思われていますが、そんなことはめざさなくてよいのです。体を横からみると、股関節は足首、膝と同じく、屈伸するための関節です。つまり、バーベルを上げるとき、足首、膝、腰で、ジャッキのようにジグザグに重なって低姿勢となり、それが伸びて高姿勢となるのです。ちなみに、このときの低姿勢が、人が全力を発揮する準備、タメにあたります。
A.発声においては、拮抗、つまり、声を飛ばす反動としての体の支え、声の重さへの抵抗のようなものをもってこそ、確かな上達へのプロセスといえます。これは、姿勢での重力(体の重さ、自重です)と反動のように捉えるとよいかもしれません。砲台が軽いのに重い砲丸が飛ぶわけはありません。
しかし、感覚なので人それぞれです。今すぐ感じられなくてもかまいません。
A.正座では、直立と同じく、下半身と上半身が拮抗しています。つまり、重力と反動のようなもので釣り合って崩れないのです。
イスがあると、坐り方によります。下半身のところをイスが支えるので楽になります。その分、重心が不安定となり崩れやすくなります。立ち姿勢よりも猫背や反り腰になりやすいのです。ですから、ときどき立って伸びをして坐り直し確認するとよいでしょう。
A.それは、くせです。長期的に悪影響を及ぼします。そのときはよいという部分的処置では、最終的な解決にならないことを覚えておきましょう。
A.「猫背は、背を真っ直ぐに」「顎が出ているから引く」「お腹を引っ込ませる」などのアドバイスがあります。もちろん、そのときは正すことができても、なかなか持続できないものです。そうでなければ、こんなことを何回も注意されることはないはずです。
「楽にして」崩れるのは、それを支える条件が、まだできていないからです。そういうときは、つま先立ちして戻すようにしてみるとよいでしょう。
A.吃音などの問題でも、口を動かさなくともよいし、はっきりと発音しなくても言いたいことが伝わればよいということで区切ることで治せることが多いでしょう。
滑舌や噛むことに苦手意識をもつと、口も動きにくくなるからです。
A.悪い姿勢は、楽ではないので、本当は持続しません。人はおのずといろいろ組み替えているはずです。偏りが生まれると、固まっていくからです。
転びそうになると、違う力を使い、別の体勢をとって避けようとします。しかし、それでは、持続できる姿勢ではありません。つまり、歪んでいるのです。
A.ヴィジュアル的には、その方がよく伝えられます。しかし、発声や発音からは、必ずしもそうではありません。無駄に労力を使い、難しくなってしまうこともあります。
その難しさをやり方でクリアしてしまうと、アナウンサーや声優などに多いのですが、ふしぜんです。そういう人たちも、年齢がいくと無駄な動きはとれてくるので、プロセスとして、考えられなくはありません。しばらくは発声、発音の力不足をヴィジュアル、口形で補うというわけです。
A.マイクを通した声なので、確かに体感での骨導音よりは、仕上がりの声や相手に聞こえる声に近いです。しかし、モニターのかえしと同じ欠点をもつだけでなく、人によっては、あまりよくないこともあります。
私は体からの発声がよほどできている人でないと、おすすめはしません。プロなどでも、口先や顔での共鳴での調整にばかり気をとられ、呼吸が伴わず、発声が悪くなりがちなのをみてきたからです。
A.これは、歌の完成度の最終チェックやレコーディング前の練習として考えるとよいでしょう。
外からの音を遮断するので、音楽と自分の声がよく聞こえます。一方、使い方や音量によっては、難聴になりかねないし、微妙な時間差が発声に悪影響を与えることもあります。
A.ワンオペ対応をしないことは、とても大切です。トレーナーには真面目な人が多く、自分だけで何とかしてやろうと考え、自分だけで引き受けてしまう、その結果、うまくいかないどころか、共倒れ、つまり、その人を救えず、自らの成果にもできず、となることも多いからです。
もちろん、大半の人には、それなりの成果が出るでしょう。しかし、常にもっとよい成果を出せる可能性や自分以外の、よりふさわしいトレーナーの存在を意識しておくことです。
A.まず、親身になって聞くことでしょう。話してくれたことを肯定し、感謝し、相談という手段を好ましく思ってもらうことが大切です。その上で、できたら一緒に、ですが、自分以外の相談先も考えてみましょう。
A.歯周病予防に鼻呼吸は有効です。口呼吸は、口内を乾燥させるからです。
口をふさぐテープも市販されていて、それでその切り替えができます。絆創膏でも代用できます。
A.自分という我をとると、心は、他とすぐにつながります。それを公私の公とすれば、多くのことがよくなるでしょう。
A.殺菌で効果があったという病気治療の経験から、何もかも清潔に衛生的にしようとして、菌を自分の敵とし、殺したり除菌しているのが現代です。たとえば、白血球のリンパ球は、副交感神経優位で活性化するが、交感神経優位でつくられます。片方だけではよくないことが大半なのです。
A.ことばの発音練習はありますが、それは、一つではなく、無数、無限につながります。
時代とともに話すスピードが速くなり、構音が間にあわなくなることも多くなりました。
喉声で口で構音してもよいでしょう。日本語のイメージを新たにもつことで解決してみてください。
A.核音といって、他の音を引っ張り込む音があるそうですが、これが、日本語では、最後にくることが多いようです。
海外では、フレーズでも前半にピークがくることが多いと思うのです。ピアノの平均律も、まさに欧米的なものですから、楽譜で学ぶのと同じで、どうしても邦楽の旋律が出ないわけです。
新劇のせりふは、欧米的で邦楽のとは違います。演歌やロックの歌手は、せりふもうまいが、JPOPやクラシックの歌手は、イマイチのように思うのです。
A.昔、といっても、昭和の半ばまでは、一字一字を等価に、同じ長さにしがちでした。
「真っ赤に」は、「まっか(あ)に(い)」で3拍、一音に一拍で合わせていたのです。
「愛」なら「アイ」ですから、歌で伸ばすと「アーイー」です。しかし、「I」なら「アーイ」としかなりませんし、中国語でも、そのようです。
日本語は、原稿のマス目を埋めるように均等な長さで発されていたのです。
A.日本人の好む声は、雑音、噪音でした。楽器のなかにも彫りを入れ、統一した共鳴をわざと邪魔します。
三味線の「さわり」が有名ですが、尺八のむら息、能管のひしぎ、他にも、こすったり叩いたり、いろんな奏法でノイズを加えています。渋い音、渋い声を求めたのでしょう。
A.西洋音楽史 日本音楽史 東洋音楽史 音楽理論 音楽美学 音楽民俗学
A.二本足歩行というのは遅いため、人は、短時間で速く逃げるのは苦手です。しかし、汗をかくし、体毛が少なく、体温を下げられるので、長距離勝負には向いています。
つまり、人は、長い距離を追いかけて狩りをするのが、得意なのです。しかも、手が使えるので道具を使い、食べ物を運べます。
A.私たちは、腰椎を後ろ向きに反らして直立しています。胸椎は、前に反るようにカーブしているので、背骨はS字カーブとなるのです。前からみると、真っ直ぐです。
A.人は脊椎動物で、脊椎を持っています。解剖学では脊柱ですが、これを背骨といっています。
首から背骨まで体を支えている一本の棒や柱のようにみえますが、実際は椎骨32~35個が重なっています。7つの頚椎、12の胸椎、5つの腰椎、5つの仙椎、3~6つの尾椎があるのです。
前を椎体、後ろを椎弓と呼びます。この間に、椎孔という隙間があって脊髄という神経が通っています。背骨は、体を支え、脊髄を守っているのです。
骨なので、リン酸カルシウムでできていて、その貯蔵の役割も担っています。
A.赤ん坊は、母乳のラクトースをラクターゼという酵素で消化しますが、成長につれ体内のラクターゼの活性は低下します。ラクトースを分解も吸収もできなくなり、メタンと水素ができて、お腹が張ったり下ったりするわけです。これは、アジア人種に多いようです。
A.進化は断片的なもので、今ここで役立つように変じていくのであって、さほど長期的な展望はないそうです。ある条件では優れていることが、それ以外の条件におかれると不利になることが多いのです。効率的ではなく、偶発的といえるでしょう。
A.空気の圧力は760mmHg、そのなかの2割は酸素で、その圧力は、160mmHg、肺の静脈は40mmHgです。これで全身に送る圧力がかかると大変なことになります。しかし、心臓は、4つに分かれていることで、肺へは低い圧力、全身へは高い圧力で血液を出しているのです。
A.軽いうちは、挨拶、叱る、手伝い、我慢、敬う心、体験する、その日の話をするなど。専門家に相談しましょう。
A.仰向けに寝転ぶと、左の寛骨(かんこつ)の位置は上体方向へずれますから、足先は右足が長くなるのです。それを靴の高さ(インソール)などで調整することなどは、しぜんな解消を妨げかねないので、無理に直そうとしないことです。
A.[f]は、上の歯が下唇にあたります。hは、唇が丸まりません。「ふ」は、両唇が丸まるのに上の歯を下唇にあてないので、f、h、どちらとも異なるのです。
A.「あ」は、低母音(広母音)、「い」「う」は高母音、「え」「お」は中母音です。
「い」「え」は前舌母音、「う」「お」「あ」は後舌母音です。
つまり、「あ」低。「い」高、前。「う」高、後。「え」中、前。「お」中、後となります。
A.赤ん坊は、TVの音では学べず、人が教えなくてはならないそうです。
A.4つに分けてみましょう。
ktgdp/ssh/nm/yrw
閉鎖音(破裂音)/摩擦音/鼻音/接近音
前の2つは阻害音、後の2つは共鳴音です。
鼻音は鼻から空気が出るし、接近音は狭めるのが弱いのでひびくのです。
A.4つに分けてみましょう。
k/stnr/mwp/y
軟口蓋/歯茎/両唇/硬口蓋
A.BC4世紀、Panini(バーニニ)が、サンスクリット語の経典で体系化しました。それが悉曇(しったん)学(中国の梵字研究)として日本に伝わります。
A.共鳴するのは、母音 n、m、y、r、w、それを妨げるのは、k、s、t、h、p、濁音です。
ちなみに、日本人の場合、女性の名前に共鳴音が入ることが多いようです。
A.ソシュール言語学では、音と意味に明確なつながりはない、と述べられていました。どの言語でも、同じ音で同じ意味を表すのではない、たまたま同じであっても、そこに必然性はない、みたいなことです。
しかし、1929年、エドワード・サピアが、「ma1」と「mi1」の名前なら、どちらのテーブルが大きいと思うかという質問で、「ma1が大きい」と答える人が多いことを実験で明らかにしました。
これは、語感、または音象徴といってもよいでしょう。私も、いろいろと研究しています。
オノマトペなどでも、特別なイメージ、似たイメージがあります。名前が性格に影響する、などと言われるのもそのためです。
A. 調音、音響、知覚の3つに分けるのが、普通です。
A.代表的な例として、Strengthsは、 子音3+母音1+子音3~4で、もっとも多くの数の子音が1つの母音の前後につく例に挙げられます。“Close To Me”という歌に出てきます。
日本語では、ベタにいうと「ストレングス」で、子音7+母音6となります。
A. 声が出にくくなるのが、反回神経の圧迫が原因のときは、大動脈瘤も疑われます。部位としては、甲状腺、肺、食道など、ガンも関係することがあります。
A.猫背の姿勢にならないこと、ファストフードなどでの脂質の摂り過ぎに注意することです。肥満の人は、特に気をつけましょう。薬(抗ヒスタミン薬、抗コリン薬など)で口が乾くことにも気をつけましょう。
A.やせて細くなる、むくんで太くなる、硬く委縮するなど、人それぞれです。
A. 鼻は呼吸、口は消化が本来の役割です。
逆流性食道炎では、胃液が食道まで上がってくるのですが、それが咽頭、喉頭までくると、さらに発声器官まで傷めてしまいます。
A. 声帯は、歩くときにバランスをとること、荷物を持つことなどまで関係します。息をしっかりと吐くことも、声帯の閉まりと関係します。
心臓、肺、声の筋肉は、健康に生きていくために、とても大切なものです。肺呼吸と二足歩行が中心となって、人間の嗅覚は衰えましたが。
A. 気道の閉鎖によって、息をこらえることができるから力むこともできます。それで力強い声を出すことができます。かけ声などは、大きな力を会得するのと同時に出るものでしょう。サンシャイン池崎が使っている「イエィ」などは、力を出しやすいことばです。
A. 一言でいうと、
パルス チッチッチッチッ
拍 チクタクチクタク
拍子(time)チクタク/チクタク
A. A1=110Hz、A2=220Hz、A3=440Hz、A4=880Hz
平均律というのは、音高の感覚に沿っているともいえます。
ピアノの中央Cは、C3で60(Cマイナス2が0)。C4は72。G8まで127。それがMidinoteNoです。
1オクターブは12、完全5度は7(長3度4+短3度3)
A. 音高(pitch)は、一本の弦の振動でみるとわかりやすいです。 まず、弦の長さで音の高さの関係を知りましょう。
基音 110Hz ラ―(基音)
第2倍音 220Hz ラ―1オクターブ上
第3倍音 330Hz ミ―1オクターブ+完全5度上
第4倍音 440Hz ラ―2オクターブ上
第5倍音 550Hz ド#―2オクターブ+長3度上
第6倍音 660Hz ミ―2オクターブ+完全5度上
第7倍音 770Hz ソ―2オクターブ+短7度上
第8倍音 880Hz ラ―3オクターブ上
これらは、全て楽音(musical tone)となります。これらの音色にはノイズも含まれていて、それゆえに豊かな音色になるのです。
A. サイン波が、純音ですが、これはしぜん界にはありません。しぜん音は、複合音となります。これは正弦派に分解できます(理論上ですが、フーリエ変換によります)。
あらゆる振動数の音を合わせるとホワイトノイズとなります。TVの「ザー」で、音の高さが定まりません。基音が定まらず部分音だけです。つまり、ノイズ(操音)で、非楽音ともいいます。打楽器やシェーカーの音などは、高さが定まらないです。
A. 時間的継起、つまり、アタックから始まり維持(サステイン)、滅衰(ディケイ)という音形によって変わるのです。発声もまた楽器の音と同じくアタック、サステイン、ディケイ(リリース)で成り立っています。
A. 光の振動数は色、分子の運動量は熱ですから、実際には、存在していません。音は波動ですから鼓膜の振動にすぎないのです。
音の高さは周波数です。つまり振動数で、A(「ラ」)となる440Hzは、時間として1/440=0.0023秒が1回の波、粗密波となるのです。
音が高くなると、その時間は短くなります。短いほど濃くて密になるわけです。
A. 時間の感じ方といえば、若いときとは違ってきます。視覚は空間からですが、聴覚はすでに時間を音で捉えています。空間は、みるのに限界がありますが、時間は、音のエネルギーとして、つまり、音楽として伝えられます。ただし、テンポに正確であるようには、感じる時間、心のなかの密度は、実際の時間とは一致していきません。
A.声について、機能のよさと魅力の違いを知るとよいでしょう。アンチエイジングとしては、
「ぱ・た・か・ら体操」などをしてみるのもよいでしょう。同じことから、どう気づき、深めていくかです。
A. 軟口蓋が下がると「ナ」を出すのと同じになります。(開鼻音)つまり、鼻に抜けるので、鼻音化するのです。
軟口蓋を上げ過ぎると、鼻にかかります。(閉鼻音)これは、鼻がつまるときと同じ結果となります。一般的には、これが鼻声と言われます。
A. 上げ過ぎて鼻濁音(鼻声)となると、やりすぎです。
A. 十代では、声の使用度と声への関心を高めることでしょう。
よい作品をたくさんみること、その感想を書き残していくことです。焦ったり急ぎすぎたりしないことです。
A. 上顎は上がらないし、上に向けると喉を詰めてしまいます。元より、上顎というところはありません。顎というのは、舌の歯のついているほうだけですから、下顎だけで、それを下顎というのもおかしなことです。顎は原則として、引くことです。
A. 笑顔や頬を上げて高音をカバーする一般的な指導法があります。しかし、部分的な処方で、早く少しは変えられるが、根本的には、大して大きくは変わらないのです。微調整には使えますが、基礎のトレーニングとしては、一定の効用までしかないともいえます。
A. 喉頭を下げるより上げることが起きやすくなるのは、体として喉は吸気すること、食べることを優先してできているからです。トレーニングでムリにするよりは、しぜんとその状態のところで覚えていくことがよいでしょう。
A. 簡単にいうと、(上咽頭)―軟口蓋―(中咽頭)―喉頭蓋―(下咽頭)となります。
A. 副鼻腔の共鳴は、イメージとしてよく使われますが、実証されているわけではありません。
A. 老人性音声衰弱症(加齢性)では、女性は、特に低くなることが多いです。
A.「ホ」の口形で裏声を出してみましょう。母音の「ア」は地声になりやすいです。浅くて生声になりやすいところで発声している人が多いからです。
A. 口の開け方としては、上向いて指が2本入るくらいでよいでしょう。
舌の脱力、あごがあがっていないことのチェックは重要なことです。
A. 音源としては、
長さ…短いと音が高くなる
太さ…細いと高くなる
重さ 軽いと高くなる
密度 硬いと高くなる~緊張させる(引っ張ると高くなる)
声帯の場合は、短いと高くなります。男性より女性、バスよりテノール、アルトよりソプラノが、大体は短いのです。
しかし、個別にみると、使用時に引っ張って長く伸ばすと、細く固く(緊張度が高く、硬く、密度が濃く)なり、音は高くなるのです。
A. 震える声(トレモロ)、揺れ声、トリルなどは、ヴィブラートとは違います。
A.「どんな声にでもなれる」という人もいます。確かに、今は、音響効果で加工もできます。
しかし、そうすると、声は本来のパワー、その人自身の力を発揮しないのです。プリミティブな力、オリジナリティこそが、表現の力なのです。
流行に合わせて、デジタル加工などをしたようなものでは、没個性、似たようなものばかりになります。それが、歌の売れなくなった原因の一つだと考えています。
A. ミックスヴォイスとは、混ざった声で地声(表声)と裏声の混ざった声(mixed voice)と理解されていることが多いようです。正確な定義はありません。
A.私は、ぶりっこ声やカラオケ声とでもいいたいような、まね声をあまりよく思っていません。声は生まれつき、それぞれの固有の体に備わった楽器です。生理的に正しく磨いたり鍛えたりしていくと大きな可能性があるのと同じく、決めつけて限定していくと限界がすぐくるものだからです。早くそれっぽくしても、後で伸びないからです。
A.伝えたいときは、大きな声を出すよりも、まわりを静かにさせる方が効果的です。ワイワイガヤガヤざわめいている教室では、大きな声もおたがいに打ち消しあってしまいます。しかし、シーンとした教室では、小さな声もよく聞こえるでしょう。テスト中に、ペンの音や咳払いがよく聞こえるのと同じですね。
ですから、講談師のように、バンッと扇子を叩く。静かになってから、「それでは……」で話し始めることです。これは、私が実際に学校の先生やインストラクターの方によく行なうアドバイスです。
A.小さな声でも通る声なら、とてもよく聞こえますね。
体育館での球技大会やグラウンドでの運動会では、いくら大声を出して応援しても混ざってしまい、よく聞こえませんね。でも夜になってシーンとした体育館や校庭で声を発したら、小さな声でもとてもよく聞こえます。根本的に解決したいのなら、ヴォイトレで通る声を目指しましょう。
A.相手にしっかりと伝えるには、声を大きく出しますね。音声というからには、相手に届く声量というのは、最低限、必要です。
声は、聞く人に興味、関心、つまり聞こうとする意志がなければ伝わりません。大きすぎる声は、脳を守るためにカットされてしまうのです(耳の鼓膜には、伝わっています。物理的には、耳栓など耳をふさぐしかありません)。
A.声の大きさは音の大きさ、デシベルで表わします。大きな声は、100デシベル以上あります。しかし、大きいほど伝わるのではないのです。
あなたがうるさいと思うくらい、大きな声を出したとします。ついこの間まで、選挙カーで演説するのも、駅のアナウンスも、マイクを通してすごく大きくしていました。でもその内容は、うまく伝わっていますか。さほど伝わらず、うるさいだけではないでしょうか。
A.ハスキーヴォイスにも名優はたくさんいます。使い方が悪くてそうなっているときは、ヴォイトレで矯正していきましょう。
しかし、普段から、そういう声を出している人もいます。これも原因はさまざまです。たばこなどの影響で声帯を害してしまった人もいます。
もともと、声帯がしっかりとくっつきにくく、そうなる人、あるいは使い方が荒っぽかったり息を多めに吐いているために、そうなっている人もいます。加齢、老化で、声がうまく出なくなるのは珍しいことではありません。
A.これは、声変わりのときの男の子によく起きます。あまりに急な変化で、初めてのこともあって、どう自分の声を扱えばよいのかわからなくなるからです。自分の声の低いイメージに慣れるまでは、困惑するのは当然でしょう。
こういうときに、これまでの高い声のイメージに、低くなった声がついていけず、一時、発声障害を起こすことがあります。声が低く大人になったことをからかわれたりすることでも起きやすくなります。
A.カラオケで長く歌ったり、声援などをしすぎると、喉の状態が悪くなります。声が高く出なくなったり、かすれたりします。ひどいときは、声帯疲労や結節やポリープになって、声が出にくくなる人もいます。
声の病気が疑われるのです。耳鼻咽喉科に行きましょう。1週間以内の不調なら、さほど心配しなくてもよいです。
A.鼻にかかったり鼻に抜けたり、舌ったらずだったり、決して皆が皆、自分の持つ声をうまく使っているわけではありません。程度の問題ですから、必要性によって、よいとかふつうとかよくないとなるのです。
A.声の使い方によって変わるのは、声の高さだけではありません。強さ(大きさ)、ハスキーさ、太さなどもあります。元々の声は低いのに、高く使いすぎたり、高い声なのに低く使おうとする人もいます。
A.日常の声では、そんなことをする必要はありません。自分の一番出しやすい声を使うのがベースです。それが多くの人にとって、その人に合った声である可能性が高いのです。しかし、それをよくわかっていない人が多いので調整することもあります。
A.もって生まれた声帯、発声のもっとも基本となる声を出すところで、すでに個人差があります。
男性が女性より高い声を出そうとすると、ずいぶんムリしなくてはなりません。歌では声帯を緊張させて短くしたり、固くしたり、あるいは一部だけ使って、高い声を出すのです。
A.第一に自分の特性を知り、それに合った能力を開発していくこと、第二に社会的ニーズを知り、それに柔軟に対応できるようにすることです。
A.声は一人ひとり、違っています。誰も同じ人はいないのです。ですから、人と違っていても、気にする必要はありません。それは個性です。高い声の人も低い声の人もいます。太い声の人も細い声の人もいます。問われるのは、自分に与えられたものを最大限に活かせるように使っているのかということです。
A.たとえば、年配の方には、Tea(ti)というのを(te)としか言えない人もいます。それは、日本語に「テ」か「チ」しかなかったため、「テ」と聞いたからです。これは、t-i 、t-e と二つに分けて聞いてもらうと、すぐに聞き分けられるようになります。次に te-iを少しずつくっつけて、ti にするのです。外国語学習と同じで、聞き取れないと発音することができないのです。
A.私のことばでいうと、“声のアンテナ”を増やすこと、その必要を強く感じます。アンテナとは、気づく力です。声の場合は、耳を通じて感じとる力のことになります。どの程度、どの深さで、体として聞くかということです。ここでは、ピッチ(音高)や音程ではなく、声についての聞き方です。
A.声のトレーニングとその指導を通じて、私は、聞き方、音=声の捉え方の違いに大きな差があることに気づきました。そこが後々の伸び方の差になっているということです。
A.本番なら、最初からベストに近い心身状態にもっていき、声を使う必要があります。歌は1コーラスわずか一分間です。それに合わせて整えるようにできることも学んでいくようにしましょう。
A.脳を刺激し続けることはとてもよいことです。しかし、声や歌、音楽には、その人の歴史があります。好きな歌やなつかしい曲は、どんな人にも大きなリラックス効果を与えることができます。まして、親しい人や好きな人の声や歌なら、言うまでもないでしょう。
A.ふつう、声を出し始めて30分くらいたって、ようやくまともな声が出てくるものです。日頃、あまり声を使っていない人では、そのまえに心身の自主トレーニングを勧めています。心身のリラックス、柔軟体操、呼吸練習などです。メンタル面でのリラックスや集中も、そのために必要です。
A.言語が認識できなくなっても、好きな歌なら覚えていて歌えます。これは、声や音楽の波動は、言語よりも脳の深い部分に入っているものだからです。
こうしたメカニズムが音楽療法(MT=Music Therapy)として使われています。声のトレーニングもまた、MTと同じく、医学を抜きにしては語れません。