Q.発声についての科学的なヴォイトレの成果は出ていますか。限界はどこですか。☆☆
A.声の科学といっても、まだ、データや実験をする前からわかっていることを確認するだけのことが多いのです。すぐれたトレーナーだけにわかるレベルならともかく、多くは素人でもわかることのデータ化です。それだけでは何にもならないくらいのことです。
声に関して素人は語る術をもたないので、何か、原理やメカニズムで科学っぽく言われると、なるほどと思ってしまうのです。それは、科学でなく概知のことの言語化、論理化にすぎません。大抵は、物理学の法則での音の説明からもってきたものです。
声の動きやそこに関わる箇所で、動きの分析はあったとしても、トレーニングによるプロセスでの変化、上達の分析などについてはほとんどありません。結果として、そうなった例を分析して、理由を後付けしている段階と思えばよいでしょう。
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