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トレーナーの選び方

ヴォイトレレッスンの日々

03.発声 748問~

2018年10月 9日 (火)

Q.「ベターな声」をどう選び出すのですか。

A.自分の最も調子がよく声が出たときのことを思い出してみましょう。経験していない人は、イメージするだけでもよいです。それは、どういう状態で、どうして出せたのでしょうか。

私のヴォイストレーニングの基本的な考え方は、自分のなかの最もよい声をよりよくしていくということです。もし、今までにのどに負担をかけず、体から声が出たことが一度でもあったら、常にその状態をキープすることができるようになることが、第一歩です。(♭б)

2018年6月 9日 (土)

Q.喋るように歌う技術はなんといいますか。

.イタリア式発声の一つにRecitar candando(レチタール カンダンド)という発声法があります。これは発音を基礎として考える発声法です。イタリアの伝統的な発声法の一つでもあります。

「喋るように歌う」といった感覚ですが、これは言葉以上に難しいです。日本語という世界でもまれにみる浅い声の文化を母国語とするのでは声をとらえるスペースが小さく狭いです。鼻腔もせまいですし鼻声になりやすい傾向もあります。日常会話のように歌っても駄目なのです。舞台上で役者として喋れるような声の延長上のある声と思ってもいいかもしれません。

また喋るように歌うということは100%ではありませんが大きな声で喋ることができるという大前提があります。喉が鳴る音もしますから合唱のような声を是とする方には遠い発声です。

日本語が子音の多い文化に対してイタリア語は母音の文化ですから感覚としてとらえ辛いのも難点の一つです。

案外声楽というと綺麗な頭声で響きを高く歌うものというイメージがある方もいるのですが、このように舞台上でしっかり飛ばせる、芯をとらえた声から発声する声楽の技法があるのも知っておくといいかもしれません。

(♭Σ)

2018年5月 5日 (土)

Q.縦をそろえなさいと言われます。

.「縦をそろえて」というダメ出しをもらうことがあったら、その時は他の人たち、または伴奏とずれていると思っていいです。縦をそろえてと言われるとリズムを明確に出す、言葉をたてる、子音を強く発音するというような方向へ行きがちなのですがそれでは解決しないことが多いです。

一度いい声、いい発声、表現を考えないで一定のテンポで喋る練習をしましょう。特に小節の頭の拍と言葉がそろうことが重要です。拍の頭がしっかりとあってくると他のテンポもそろってきます。音楽や歌詞を表現する気持ちや癖はとても重要なのですがそのためにテンポが遅くなっていくと声も出し辛くなっていきますし、音楽もうまく聞こえないことが多くなります。

現在のポップスは歌い手に伴奏が合わせるということはほぼありません。テンポはドラムやベースが作りそこに歌い手が乗る形がほとんどです。カラオケも流れてくる音楽に自分がのるのがほとんどですので縦がそろっていないということはずれているという証拠でもあります。縦のラインを意識して練習するとまず、音楽とずれるということはなくなります。(♭Σ)

2017年12月16日 (土)

Q.声が途中で裏返ってしまいます。どうやって直したらいいですか。

A.発声練習で、「ソファミレド」を上から降りてきたときに、例えば、ソは裏声で、ファとミが定まらないで、。とドは地声、のようになることがあると思います。

本来ならば左右の声帯がその周りの筋肉と息のスピードによってピタッと合って振動するところが、息にスピードがなく、声帯がきちんと合わずに発声するので、ヘロヘロの声になってしまうのです。

そんな時は、まず、声帯にほんの少しだけ圧力をかけて、「ン、ン、ン」と咳払いのように声を出してみます。それができたら「ア、ア、ア」と同じように声門アタックしながら出してみます。ヘロヘロだった声帯が、元通りにピタッと合う感覚が戻ってきます。

その状態から、また発声練習のスケールに戻ります。裏返ってしまう音の前の発声のポジションと同じポジションで歌えるよう、お腹の力と、息のスピード、口の中の状態を保ちます。

出しにくいからと言って喉で支えて押して出す癖がついてしまうと直すのが大変です。裏返ることを恐れずに、息のスピードとお腹の支えに頼って発声できるよう、体の感覚と耳を養っていきましょう。(♯Å)

2017年9月 9日 (土)

Q.口角を上げるように言われました。いい声が出るのですか。

.口角をあげるとどのような口の形になるでしょうか。試しに唇を閉じて口角を左右にくいっと引き上げてみてください。頬の筋肉が持ちあがり、微笑みの表情になると思います。この状態で声を出すと、ハミングが、頭蓋骨の上半分に響きやすいと感じられると思います。

さらにこのまま口を開けてみると、口は縦には開かず横に開く感覚だと思います。このときに利点は声が喉元に落ちないということです。

トレーニングの段階において、口を縦にした方がいい人、横にした方がいい人、それぞれの段階があると思いますので、トレーナーと相談してください。横に開いていると響きが上に乗りやすいのです。とてもクリアな響き、通る声、高音を出すのに有利になります。はじめは口角を上げることに身体の筋肉が慣れないかもしれませんが、まずはハミングから徐々に口を開けて鳴らしていくといいでしょう。口を閉じて鼻から息を吸うとその感覚が得られやすいですよ。鼻から息を吸ったらその場所を意識して、その場所と同じところで吐いてみましょう。(♯β)

2017年6月17日 (土)

Q.発声がよくなるコツは何でしょうか。

.ときどき、コーラスなどをなさっているアマチュアの人に質問を受けます。

「喉の力を抜くことですか」「呼吸のトレーニングをがんばればよいでしょうか」「お腹の使い方のコツをつかむのが一番でしょうか」

コーラス指導の中で、私が口にしたフレーズのどれが、ご本人にとって一番大切か、確認したいようです。私も、その人の発声の現状がつかめる範囲で、必死に考えて答えるのですが、もっと簡単で、もっと重要なことがあることに、いまさらながら、ここ数年気づかされます。

同じ程度の人のレッスンをしていても、上達スピードに明らかに差が出るのは、自主トレの頻度と量です。どんなに呑み込みのよい人でも、自主トレが少ないと、なかなか伸びてはいきません。また、せっかく伸びても、自主トレの頻度が極端に減ると、意外なほど早く、実力が落ちてしまいます。一方で、少し呑み込みが悪くても、頻繁に自主トレに取り組んでいる人は、どんなに伸びは遅くても、着実に上達していくのです。「なるべく頻繁に定期的に、自主トレを実施すること。」これが、もっとも簡単でもっとも大切な上達の秘訣ですが、実行し続けるのは、なかなか難しいことです。(♭Ξ)

 

2017年6月 4日 (日)

Q.外国人、一流のトレーナーの判断基準と日本人は異なるのですか。

A.アメリカに行って、私どもの方法とまったく違うやり方で、声を開花させられたという生徒がいました。こんなことは、いろんな国に行っている私にはわかりきっていることですが、結論からいうと、それぞれ国のトレーナーがその国ですぐれていても、日本人のことはそれゆえわからないことが多いのです。

日本人が向こうに行ってバランスのことを言われ、力を抜き、リラックスして、しぜんな声を取り出す。それでいくらやっても、大半は彼ら並みの声にはなりません。でも、本人はそれで褒められて満足している。そういう例はたくさんあります。

彼らのやり方だけでなく日本の声楽で行なわれているやり方も、声のない(声の芯や深い声のない)人にはあてはまらない。というか、あてはめると、バランスのとれた声域づくりになるのです。ベースの声を本格的にトレーニングして鍛えてから、向こうに行かないと、あまり使えないものです。

誤解されることも多いので、明確に述べておきます。彼らは一般の人であっても、日常言語で、深くひびく太い声を持っているのであり、それゆえそれを邪魔する要素を取ればよいのです。(まして、歌手、役者をめざせる人なら)しかし、日本人の大部分はそれがないので、その獲得から始めなくてはならないということです。

もう一つの理由は、日本には弱くて届くだけの高音発声をよしとする人が主流なのです。無理をしていたら、中には鍛えられる人もいますが、今は抜くだけ、あてるだけの発声ですから、本当にバランス調整だけなのです。歌手、トレーナー、演出家、作曲家にもそういうタイプゆえに、カラオケの先生やヴォイストレーナーをうまくやれる人の方が多いため(特に歌の指導はそういう人ばかり)、本当の意味で体からの声というのか、理解も獲得もできないことが、ほとんどなのです。高くきれいな声だけで、表現力、説得力、個性がない声、それゆえトレーナーにふさわしいという考えもあるのですが…。

 

疑うのなら、体からの声を一声で示しますから、いつでもいらしてください。本当の基本とは、シンプルです。一瞬で示せるものです。簡単そうにみえ、誰でもできそうで、すぐには絶対にできないものです。

 こういう声は、歌に限らず映画や演劇などにも、外国人のオペラでもエスニックな歌にもけっこう共通してあります。そういう観点で、世界中の声を聞いてください。体の中にあり、トレーニングの年月が、血肉になっていく声においては、純粋にトレーニングの方法、メニュ、技術の結果だけを分離して判断することができないものです。(♭)

2017年4月 8日 (土)

Q.声を前にだすとは、どういうことですか。

.ヴォイストレーニングでよく言われる「声を前にだす」ということは正しくもあり、ミスを起こしやすいです。これは結果的に前に出る声になるようトレーニングする必要があるからです。声が奥まっている人に「声を前にだせ」というアドヴァイスはとてもシンプルで言う方は楽です。しかし、何故奥まっているのかを考えなければいけません。全てではないですが、よくあるのは

1.舌根が硬い

2.舌根が奥まっている

3.顎が硬い

4.顎が前に出てくる

5.奥まったをよい声と思っている

などがあります。たとえば

5の状態の方には「声を前にだせ」というアドヴァイスは効果的かと思います。

4の状態の方には、ブレスと支えの問題のアドヴァイスが必要。

3の状態の方にはブレスと発声時の支えと顎は不安定でいいんだということを憶えてもらうことが必要。

2の状態の方にはブレスで舌根をさげることと、発声時の舌根の状態を認識してもらうことが必要。

1の状態の方には発声時に「本人は正しくやろう」として固くなっていることが多いので、裏返っても、声が出づらくてもいいからやわらかく脱力させていく必要。指導する側も生徒側もがまんの時間が必要です。

生徒の状態を認識せずに簡単にアドヴァイスしてしまうと、言われた側はかえって混乱を生じて苦しい方向へいってしまいます。

なぜ声を前にだす必要があるのか、なぜその生徒が前にでていかないのかを一緒に考えていける指導者でありたいと思っています。(♭Σ)

2017年2月 1日 (水)

Q.海外の歌との違いは何でしょうか。

A.欧米人の歌をよく聴くと、多くの人が思うほど、声を伸ばしたり、響かせたりして歌ってはいません。つまり、ことばを音の動きにしっかり乗せて伝えています。リズムの流れで聴衆に曲の世界のイメージを構築させているのです。欧米人にはあって、日本人には欠けている感覚からも発声を鍛えていくべきなのです。(♭)

2017年1月20日 (金)

Q.正しい発声は、完全に証明できるのですか。☆

A.証明はできません。完全とは、系のなかに証明不能な令題のないこと、矛盾する令題のないことです。これについては、20世紀、ハイデルベルグの不確定性原理とクルト・ゲーデルの不完全性定理、パトリック・グリムの神の不存在証明(1991)、グレゴリー・J・チャイテンの数字における不完全性定理をググってみてください。私としても、無記、語ることに気付かせる以上の意味を見いだせません。(♯)

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