○姿勢-体と呼吸と声を一つにする NO.254
○姿勢-体と呼吸と声を一つにする
声は育ちにも大きな影響を受けます。畳文化で猫背の姿勢で生活していた日本人は、のどを圧迫し、こもったのど声やしゃがれ声にしてきました。そういう声を小さいときから、たくさん聴いていると、そういう声になりやすいのです。どんな職業も20、30年も続けていると、特有の声になります。八百屋さん、市場のセリの声、高級ブランドを売る人の声、皆違いますね。
本当に声の機能を充分に発揮しやすくしたところの体の理に従った声が求められます。まず、本当に自然な声にするために必要な姿勢を習得していきましょう。
何事においても、その人の姿勢を見ただけで、おおよそのキャリアがわかると言われます。何をするにも、姿勢というのは基本です。
ヴォイストレーニングの基本姿勢は、声の最も習得しやすいところから、自由に変化することを目指します。
自然で無理がなく、楽であることがよい姿勢です。しかし、最初はどうしてもどこかに力が入りがちになります。姿勢は、練習の始めと途中と終わりと3回チェックしてください。
●姿勢を正しくするトレーニング
次の順に整えてみてください。
1.胸の位置をややあげて、背筋をピンと伸ばす(やや鳩胸のように)
2.首をまっすぐしたまま、あごをひく(頭のてっぺんからコインを落とすとまっすぐ体のなかを通るように)
3.重心は低めに(やや足を開くとよい)
4.顔はまっすぐに前を向く
●体のトレーニング
そういったことを気にかけながら、お腹から声を出すために4つの姿勢をとってみましょう。
1.仰向け姿勢
仰向けに寝ころがると、体の下半分を固定できるので、呼吸を自覚しやすいです。
どんな姿勢でも、背中と後頭部の線は一直線になるように気をつけましょう。
2.腰かけ姿勢
イス(硬いもの)に腰かけ、背骨をまっすぐに伸ばしましょう。両手は軽くひざがしらのやや上にそえます。前かがみにならないようにしましょう。両足の幅は肩と同じくらいに開きます。
3.前屈姿勢
腹式呼吸のわかりにくい人は、最初の姿勢を前屈にするとよいでしょう。腹式呼吸で声を出すとき、いきなり立ち姿勢でやると、胸の上だけに息を入れてしまったり、前方のお腹ばかりが動いて、うまくいかないことが多いからです。
体と息、息と声を結びつけるトレーニングとしては、体全体をリラックスさせるためにも、この姿勢を用います。
このときは、背中の線と頭の後ろの線が一直線になるように注意してください。
4.立ち姿勢
壁に、かかと・お尻・背中・後頭部をくっつけてください。そのときに、両足のかかとを、左右にこぶし二握りほど開きます。そこから、このこぶしを、背中と壁の間に入れてみてください。少し胸が上がると思います。その状態であごをひき、肩があがってないのを確認してください。
○立ち姿勢について
立ったときにうまく声を出すのはなかなか難しいものです。立ち姿勢は、あまりに自由だからです。そこで、座ったり、寝ころんだりした姿勢から、習得していく場合が多いのです。
最初は姿勢を意識するだけで、体に力が入りやすくなります。すぐに首、肩、手足、腰なども、疲れてしまいます。
大きな鏡の前で、練習してみましょう。よい姿勢のつもりでも、そうでないことがほとんどです。外見からもチェックできます。
発声の姿勢は、次のような手順で試してみてください。
●正しい姿勢のチェック
(1)両足は少し間を開けて(10~15cm)、つま先を開きぎみ(約60度)に立ちます。
(2)肩から腕は力をぬき、手をだらっと下げます。
(3)顔は少し上向きにし、視点を定めます。目線がきちんと定まると、意識が集中し、うまくリラックスできます。上向きにしすぎると、あごが上がって声が出にくく(焦点を集めにくく)なります。
・自然でゆったりとした楽な姿勢― 楽、しなやか、美しく
・顔はいく分上向き― あげすぎない、相手をとらえる
・目はしっかりと見開き― 目に力を
・視線はまっすぐより少し上に― 声の線の先に集中する
・舌先は前歯の裏。舌の両側を奥歯につける― 舌は平たくする
・口頭はやや後ろに、あごを少しひく、― うなじを伸ばす
・肩、首に力を入れない― 両肩は少し後方にひき、まっすぐにおとす
・首は立てる― 首を前傾すると喉を圧迫する
・胸を張り、やや上方に広げる― 胸は広げたまま高く保ち、落とさない
・腕は力を抜く― だらっと下げる
・お腹は引っ込める― 下腹部はゆるめ、内側へ吊り上げる感じ
・背筋はきちんと伸ばす― まっすぐに緊張させすぎない
・お尻の筋肉を肛門の方向へ締める― 少しヒップアップする
・ひざから太モモの内側を前方にまき込む感じで骨盤を前に少し出す
・かかとは少し(10~15cm)開く― 重心は開いた足の中心にもっていく
・つま先の方を60度程度に開く― 体重はやや前方(両親指)へ
これを同時に、すぐにはやれません。発声と姿勢との両立は、感覚や体が伴わないと無理なのです。共に身につくには、時間がかかるものです。
イスに腰かけたときは、背筋を伸ばし、肩の力をぬいて(あがらないように)腕に力を入れないようにします。背もたれに寄りかかったり、体が前かがみになったりしていませんか。疲れたとき、寝るときは、自然と寝ころびますね。これが楽な姿勢だからです。
腹式呼吸は、仰向けになって息を吐いてみるのが、一番わかりやすいでしょう。その姿勢で息や声を出し、呼吸と発声の感覚や結びつきをつかんでみてください。
チェック
・ひざを軽く曲げて、かかとを床から離すと、つま先で立つことになります。
・ひざの屈伸を数回くり返し、体の重心が下の方にきていることを確認しましょう。
・息を吐いて、胸や肩が動くようでしたら、胸の位置をハト胸のように少し高く持ち上げてみましょう。
・どうしても、練習中に肩や胸が動くときは、重いものを両手にぶら下げたり、寝転んで、体を固定してみるとよいでしょう。
呼吸は、肺がそれ自体の力で膨らんだり縮んだりして行なうものではありません。肺は、ゴム風船のようなものと考えてください。肺を取り囲む胸郭(きょうかく)が、横隔膜、肋間筋(ろっかんきん)などによって拡張したり収縮したりして、肺に働きかけ、吸ったり吐いたりできるのです。
○腹式呼吸を知る ~吸気と呼気
腰の両わきを両手でさわり、お腹に息が入っているかを確認してください。お腹がふくらんだ状態をキープしながら、少しずつ息を吐いていきましょう。ふくらんだ分だけ、元通りになったあとに、若干へこむくらいの感じでよいでしょう。
息がなくなるくらいまで吐いてみます(認識)。ちなみに、肺の残気量がゼロになくなることはありません。(少々、毒を吸っても体を守るために必ず500CCくらいは残っています)そして、2、3秒止めます(イメージ)。次に、ゆっくりとお腹に空気を入れます。これを繰り返しましょう。(止めない方がよいという人もいます。吐かなければ入ってくるのですから、あまり不自然にならなければよいでしょう。大きな円循環の流れのなかで行なうつもりでやりましょう。)
息や声を出して、どれくらい長く伸ばせるかといったチェックは、息の支えが崩れます。これはトレーニングでなく、自覚と確認のためにするものです。
体のなかを広げることで、肺がふくらみ、肺内の圧力が低くなり、口や鼻から空気が入ってきます。これが吸気です。
もともと呼吸とは、空気の酸素を血液中に取り入れ、体内で生じた不要な二酸化炭素や水蒸気を吐き出すものでした。およそ一、二秒で吸って、一、二秒で出していたのです。
その呼気をことばや歌など、発声に使うようになると、十秒くらい出して一秒くらいで吸うといった必要がでてきました。つまり、発声のための呼気のコントロールをしなくてはいけなくなってきたのです(横隔膜などは、元は吸気のための筋肉ですから、呼気に使うように、トレーニングしなくてはいけないのです)。
○呼吸は肺が行なうのではない
横隔膜は吸う筋肉ですから、発声という吐くことのコントロールを、トレーニングとして補うべきです。肺にぴたっとついてお碗型になっている横隔膜は、吸うときに押し下げられると、復元力で戻ります。
胸式呼吸として、肋骨の上部、前後、左右の動きでぶれさせず、肋骨下部の拡張と横隔膜で、早く瞬時に息を入れ、長く保って出す力をつけていきます。
声帯そのものは意識的に動かすことができません。そこで呼吸をコントロールすることで、その周辺の筋肉も含めた声のコントロールをしていくのです。
肩や胸が盛り上がると、胸式呼吸といわれます。手をウエストの両わきへあててみましょう。そのとき、肩、胸が上がったり、力が入ったりしてはいけません。胸は心もち、あげておきましょう。お腹の周り全体が外側へふくらむのが感じられますか。最初はわかりにくいので、上体を前方へ倒したり、座ったり、寝ころんだりして、息と体(お腹)との関係をつかむとよいでしょう。
実際の呼吸は、腹式と胸式が組み合わされ、どちらかに切り替えはできません。しかし、呼吸としては、徐々に、お腹中心にしていくのです。
○胸式呼吸でもよい
何をもって胸式呼吸というかで違ってきますが、注意するべきなのは、それが目立って発声の安定を妨げたり、その危険があるときです。また、トレーニングでは将来的な発展のために、あまり開発されていない腹式呼吸、というより横隔膜中心の呼吸にする方向に進めるためです。胸式呼吸でも、肩があがるのはよくありません。胸が前や上に動くときは、予めそのフォームに固定して、動かさないようにします。下の方の肋骨が広がるのは、横隔膜と連動しているのでよいのです。
●息の強さを調整するトレーニング
均等に伸びる声を出すためには、息の強さをコントロールする力が必要です。息を調節してみましょう。
・はじめは弱く、だんだん強くする。(そしてふたたび弱くする。)
・はじめは強く、だんだん弱くする。(ふたたびだんだん強くする。)
・はじめから終わりまで同じ強さで保つ。
(息を、あまりに吸いすぎないことです。必要以上に吸うと、胸部までいっぱいになって、うまくキープして使えなくなります。)
□息が苦しくて、すぐに声が途切れがちになったり、小さな声になる場合
息が短く、余裕のない発声になるのは、体と呼気の使い方の問題です。息を吐くとすぐに苦しくなってしまう人は、まず体を鍛えることです。ただし、急に息を吐きすぎると、「過換気症候群(過呼吸)=吐きすぎるために、酸素を取り入れすぎて、具合が悪くなる」になることもあるので、気をつけましょう。これは、コンサートなどで失神するときにも起きます。Co2(自分の息)を吐いて袋に入れて吸うことで直します。
エアロビクスやダンス、水泳など、呼吸をふんだんに必要とする運動もお勧めです。
ほとんどの人は、息を充分に吐けるだけの体になっていません。呼吸力の不足で、ことばや歌がうまくまわらない人が少なくないのです。呼気を声に変える効率が悪く、息のロスが多いとさらにそうなります。[根本的には、声と息が深くなり、結びつく]のを待つしかありません。
○肋骨の働きと横隔膜との関係について
吸気が入るのは肺です。これは、胸部の肋骨、お腹の横隔膜で囲まれています。それを司る呼吸に関する筋肉で、コントロールするのです。呼気には、内肋関筋(下に、狭くする)、吸気に外肋開筋(上に、広くする)が働きます。
肋骨は12対で左右で24の骨です。その元は肋骨頭関節と肋横突関節の2点で脊椎と結ばれています。この二つの関節をまとめて肋椎関節と呼ぶこともあります。この2点の関節を結んだ線が動作の軸となります。
この関節は、上側は軸が左右方向に、下に行くほど前後向きに、並び方が上から下にかけて少しずつずれています。この角度のずれによって肋骨は、上側は前に、下側は横にと、広がります。この先が胸骨に達していないので、下の2対は左右に開きます。
横隔膜は、この肋骨の下端を広げるのです。
少し呼吸が深くなると横隔膜が平らになり、肋骨の下端が持ち上げられます。さらに呼吸が深くなれば肋骨中部が横に広がり、最終的に上部の肋骨が前に向かって持ち上がります。
○横隔膜呼吸について(呼吸の支え)
「声を出すときにお腹は出るのかへっこむのか」ということをよく聞かれます。
まず、何か大きな声で言ってみてください。そのとき指をみぞおちにおいておくと、一瞬、お腹が盛り上がる動きを感じるはずです。
理屈から言えば、息が出るのですから、お腹の息がなくなり、へこんでいきます。しかし、声の出るときには、呼気しているにも関わらず、横隔膜が平らに収縮するため、一時、ふくれるのです。しかし、あまり意識しないでください。(横隔膜の動きP )
声の強化トレーニングということでは、わざと背筋や側筋をつき出すようにさせることがあります。発声時にそうなっていなくとも、体の力をつけていくのに効果があるからです。これで体を固めるのではありません。体を強く使ったときも、声を自由に使えるように、体を動きやすくしておくのです。(固めないためには、逆のこともやるとよいでしょう)
息を吐かなくても筋肉の動きだけで、腰まわりをつき出すこともできます。
日常の浅い呼吸では、横隔膜は平らにならず、帽子のような形で休んでいます。しかし、しっかりと深い呼吸で使うと、横隔膜は平らに収縮して声を支えるのです。その状態を保って、歌唱するオペラ歌手は、これを「呼吸(息、声、横隔膜、お腹)の支え」といっています。
○息をキープすること 体と結びつけること(フォームづくり)
最初は、出てくる声をあまり気にせず、体全体がしっかりとそれを支えて、呼気が動いているかどうかを気にかけてください。つまり、体がひとつ動いたら、声がひとつ出てトレーニング1回、というように考えてください。
最初のうちは、1フレーズで終わるごとに息を吐き切ってしまうのもよいでしょう。こうすれば否応なしにお腹は動いてきます。吸わなくても、楽に自然に入ってきます。声を出すときに、必ずお腹と連動していくように、そこでの結びつきをつけるのです。
ただし、息を吐き切るときは、フォームがくずれてしまっているので、そこで発声を固めないようにしてください。
これらのトレーニングは、体と息と声とを結びつけ、深い声、深い息を養います。さらに、それを支える呼気の機能や、呼気に関する筋肉群の強化を目的としたものです。
注意としては、
・急に高い声、強い声でやらないこと。
・のどに直接、負担をかけないこと(結果として、のどが乾くときや痛くなるときは、よくありません)。
・やわらかく鋭く深い声をめざします。それには、外国人や俳優の声を想定してください。
●呼吸のトレーニング(1)
息は背骨から吐く(背筋で声を出せ)イメージで、うなじ、後頭部、頭のてっぺん、額、眉間、鼻、前歯などの方向に出しているつもりでやりましょう。
・お腹で息を切る (ヴェルディブレス)
・胸部からわき腹や腰の後ろ側に入れるトレーニング
・息で軟口蓋にツルツルと吸うトレーニング
・浅い声を深くするトレーニング
呼吸のトレーニングのときに、表情トレ-ニングも同時にやりましょう。
・口角をあげる笑顔トレーニング
「愛媛みかん」「キムチ」「チーズ」という形にしてみてください。
●呼吸のトレーニング(2)
1.息を強くすべて吐き切ってみましょう
2.しぜんと入ってくる吸気を体で感じてみます
3.今度は長くゆっくりと均等に吐き切ってみましょう
4.吸うときにお腹のふくらんでくるのを意識しましょう
5.吸うときには、胸をやや持ち上げておき、胸の下部(肋骨)の広がりを感じてみましょう
わき腹、さらに背骨の方まで入っていくように感じてみてください。
○息とメンタル
日本人は、思っている以上に息を吐けていません。それは、日本語があまり息を吐かない言葉だからです。高低アクセントと母音で終わる言語であるのと同時に、強い表現を求められないためと思われます。婉曲表現や敬語などがあるばかりか、主語を出さず、語尾に「とか」などをつけて、あいまいにする日本語では、息を弱めて断定を避ける傾向が強いのです。わざわざあいまいにして、説得力を弱めているのです。
そのような日本で育ってきた人たちを、説得や交渉する仕事で通じるようにするヴォイトレなら、まずは、メンタルの問題から入ることが必要でしょう。セリフや思いを伝える仕事、ときには、お腹から強く言い切れることが必要です。そこで体からの息が通っていないと伝わらないのです。
「英語耳」でベストセラー、発音指導に定評のある松澤先生が来訪されたときのことです。私とトレーナーたちは、必ずしも英語が堪能ではないのに、この子音Sについては、すぐに合格点を出していただきました。皆、長年にわたる声楽のトレーニングをやっていますから、呼吸法については、外国人並みにはできているわけです。英語でなくとも、イタリア語やドイツ語で歌ってきたり、役者として演じる経験を積んでいると、そういう体をもっているのです。まさにそこの部分がヴォイストレーニングにあたるのです。
[S]は、声帯では有声にしないため、共鳴させず、舌と歯茎のところをせばめて音にします。(S単音では、意味をもつ音声言語ではなく、特例ですが)Sの難しさは、呼吸、息の吐き方というみえないところでの問題です。
日本語が強い息はいらないというのは、日常の中のことにすぎません。もし死ぬ覚悟をもって、相手に伝えなくてはいけないと思って言ってみてください。きっと大きな声よりも、強い息と語気がそこに感じられるでしょう。息の強さが表現力を支えるといってもいいのです。
私は、三流はことば、二流は声、一流は息で演じている人だと思います。そこに言語の壁差はないでしょう。
息を強く吐いたり、コントロールするには、体がいるのです。どれも筋肉に支えられています。これが足りない日本人には、フィジカルなトレーニングも必要です。
●呼吸のトレーニングのチェックリスト
□のどが乾かないように
□息を吐くと、お腹と結びつきが感じられる
□胸に力が入っていない
□背中はまっすぐにしている
□口をパクパクさせていない
□重心があがっていない
□肩があがらない
□上半身に力が入っていない
□首や頭がまっすぐになっている
□あごはひいていて、力が入っていない
□呼吸は同じペースで行われ、ムラがない
□お腹は苦しくなく、お腹の前の方に力が入っていない
□頭痛やめまいはしない
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