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Vol.39 

○小さな声で伝える、注意しても通るガイダンス声

 

基本トレーニング

1.「どうぞお召し上がりください」

2.「きっと気に入っていただけると思います」

3.「ちょっとお電話を拝借できますか」

4.「危ないので注意してください」

5.「どなたかご用のある方はいらっしゃいますか」

 

□チェックポイント

A.姿勢、体 呼吸、フレーズ

 前向きに、やや早い呼吸にする

B.顔の表情

 言いたいことを表情に表してみる

C.発声、高低、強弱、トーン

 小さくした分、高めにする(周りに聞かれたくないときは低めに)

D.発音

 きちんと歯切れよくする

E.声の表現法

 短く言い切り型でいう

 

○小さくても通る声にする

 

 声に芯があれば、よく通るのです。芯のある声とは、役者のような声です。決して大きくも大げさにも出しませんが、胸から胸へ伝わってくるような深い声のことです。

 

○通る声は、フォルマントで決まる

 

 声帯で生じた音(喉頭原音)は、声道(のど、口の中)を通り、響きがつきます。母音に応じて、その形を変え、共鳴の特性を変えます。

 この共鳴周波数をフォルマント周波数と呼び、低い周波数から順に第一、第二、第三…フォルマントと名付けられます。第一と第二フォルマントの周波数の組み合わせで、母音が決まります。

 アナウンサーは、第三フォルマントの周波数が高く変動も大きいそうです。この周波数三〇〇〇~四五〇〇ヘルツ域が、人の耳にもっとも働きかけやすいそうです。

 つまり、よく通る声の特徴は、第三フォルマントの付近で特に変化する幅が大きいのです。これは口を充分に動かし、正しい口の形をつくって発声して得られた声です。

 

○印象に残る声は語感を大切にする

 

 発声練習は、滑舌をよくするのにも使えます。トレーニングをすれば、すぐに効果が出るでしょう。しかしそれは、文章を音声に変換しただけです。決して心地よく印象に残るとはいえません。

 よく通り、印象に残る声というのは、物理的には共鳴がよい声、心理的には、その人柄や、気持ちが表われている声です。それにはいろんな条件があります。特に大切なのは、声のトーン、語感といえます。

 俳優の声はどんなに小さくても、口をほとんど開けなくても、遠くまで聞こえます。そのぶん体が支えているからです。

 しかし、あなたのまわりにも、とても魅力的に印象に残る声をしている人、そういう使い方のできる人がいるはずです。

 その秘訣は、あなた自身で追求してみてください。

 

○お年寄りには低い声で話す

 

声は、高い方が聞こえやすいものですが、場合によっては聞きとりにくくもなります。表情をつけるのも、伝わりやすくする方法です。ささやく声の方がよく聞いてもらえるのです。音の干渉作用で、低い声の方が回り込むことも知られています。

 耳の遠いお年よりには、大きな声でなく低い声を使うのがコツです。年齢を経ると、耳は、高い声をとらえにくくなるからです。

 

□しっかり通る声にするトレーニング

1.「カケキクケコカコ」

2.「タテチツテトタト」

 

□ことばをていねいに発するトレーニング

 丁寧にしっかりと言ってみましょう。

1.「今日は、雨が降りそうです。」

2.「二階の会議室に集合ください。」

3.「お手元の企画書にそって、プレゼンテーションをいたします。」

 

応用トレーニング

1.「お客様がお見えになりました」

2.「恐れ入りますが、こちらでお掛けになってお待ちください」

3.「課長、お客様にその契約書をご覧いただきたいのですが」

4.「お忘れ物をなさいませんように」

5.「課長がおっしゃられたことをお伝えしておきます」

6.「急ぎの仕事のお話があるのですが・・・」

7.「失礼します」

8.「今少し、よろしいですか?」

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3-1.声の話」カテゴリの記事

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