「Voice Detox」 No.294
1.リーダーの力
医療も教育も、このところ、日本の改革は失敗続きのように思います。今の日本、社会のリーダーの立場たる人が、いかに未熟なのかということです。これは、私が、そこに近い年齢になってわかってきたことかと思ってもみましたが、若い人も、今の国の政策のお粗末さ、マスメディアの体たらくはもうわかっているでしょう。
なぜ、責任者が出てこないままに、おかしな案がすぐに通るのでしょうか。毎回これだけ失敗する方が難しいのではと思えるほどに、政官財経、すべて未熟、たるんできているように思えてならないのです。
2.周りの眼や評価を意識しすぎることからの脱却
これも程度を超えると、当人の力で、未熟ゆえに暴走したり自己満足になるリスクがありますが、そこで失敗し、責任をとり、辞任して、次によりよいことで再起すればよいのです。それが最初から、同調圧力に負けて、事なかれ主義になっていませんか。日本では、失敗からの再起が許されないゆえ、組織で隠ぺいする体質がはびこっています。そうでない人を誰もかばわず、スケープゴートになっています。
昔は、独裁的なようであっても、縦の社会があり、顧問や相談役が助言し、育てもしていたのです。今は上にゴマをすった人がいきなりトップになり、独断で進めるみたいなものです。それが天を意識したものならよいのですが、側近や同じイエスマンの中だけで動いている、同類のなか、お友だちのなかでは、みえなくなってしまうのです。
3.頭でなく身体、情動の回復
今の日本人の大半は、喜怒哀楽という感情を深く感じ入り、出して発散することのないまま抑圧しています。怒りの抑え方、コントロールのようなノウハウが売れているほどです。怒りを出して社会に対峙していくのでなく、怒りそのものを生じさせないようにしたら、おかしくなるに決まっています。精神疾患と同じく、薬に頼り無理に抑圧して感情もなくなっていくのです。それでは、周りに動かされることになります。天に対せば内なる感動で満たされるのに、そういうことを言うと、その人は宗教的で危ないとなるのです。
頭でだけ考えてはまり込んだり、心身のコントロール術ではまり込んで、同じような人たちのグルになっている人をみていると、本人の真実と思うものが、ただ憑りつかれているだけにすぎないケースも少なくありません。
まだ、外側に逃がすことだけを考えて、レジャーや旅行、カラオケで発散する方が健全かもしれません。でも、それも自分探しの名目にするのは、あまりよくありませんね。
声を出して、自分の本当の感情を吐き出しましょう。ヴォイスデトックスしましょう。
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